平成16年12月25日
娘と議会報告を配って


今晩はどうしても寝付けない。
布団のなかで読書して、眠ろうかと思ったが、いろいろ思い出されて、寝付けない。
だから、今日のことを書いておこうと思って、パソコンのキーボードに向かうことにした。

今日は、5歳になる娘と一緒に議会報配りをした。
このところ、義母が来ていて、娘はおばあちゃんと遊ぶことに熱中している。
又、夜は連日宴会が入っていて、僕は娘と夕食を共にすることもない。
だから、久しく一緒にお話したりすることがなかった。

昼過ぎ、
議会報くばりしようか? と誘うと、しばらくして外に出たいのだろう、「行く」と言った。
北野地区に向かった。
全徳寺の駐車場に車を停めた。
ここからはハイキングコースにもなっている地域、二人でお話しながら地区を回った。
私は40枚。お父さんは? と聞くから、200枚配るよ、とかえすと、
じゃあ、ポストがあれば背が低ければ私が、人がいたらお父さんが渡してね、と約束した。

去年も一緒に柳瀬の城地区を配ったことがあった。
そのときに比べると一年成長した娘は話す内容も豊富になり、ずっと話しかけてこられるようになった。
いつも手をつないで、たまにスキップしたり、石段があるとそこに上って上を歩いたり、ジャンプしたり、
お父さん助けてーと言って私の上に飛び込んできたり…
報告書配りとしてはこの上なく非効率だが、でも幸せな時間を僕は過ごした。

農家の小屋に野菜があると、
これはなんだ?、白菜、これは?、大根、と僕の質問にも答えられるようになった。
このお野菜を農家の人は植えていっぱい作ってるんだよ、と言うと、
へぇー、植えて作ってるのぉ、と驚いていた。
すぐに義母の家庭菜園の話になり、なすが今年はぜんぜん出来なかったんだってさ、
と教えてくれた。
きっとこんなことも義母と娘は話しているのだろう。
子どもは何でも吸収するのだ。

小さな公園が神社の横にあった。
滑り台とブランコがある。
「ちょっとそこで遊んでいて、お父さんこの辺配ってきちゃうから」
娘は、「うん」とうなづいて小さな公園に入っていった。
数件配って戻ると、神社の社で、娘はブランコに座っていた。
ブランコを揺らしては、いなかった。

「ごめんね、じゃあ行こう」と言うと、疲れたから帰りたい、と娘は言い出した。
「じゃあ、あと少し配ったらね」僕はもう少しやっておきたかった。
もと来たお寺の駐車場までは肩車して車に戻った。

車の「トランクの上に座らせて」と言うのでそこによいしょと座らせて、
「お父さんはあそこのおうちともう少し向こうのおうちに配ってくるから、そこで待っててね」
と言い置いて、その場から離れた。
娘の視界から、私はもう見えない。
冬の日暮れは早く、もうとっぷり日は暮れてしまっていた。

車に戻ると、娘はかわらずトランクの上にちょこんと座ったまま
私の来るほうをじっと見つめて待っていた。
手を振ると、かすかに手を振り返した。

その光景が今、布団に入ってからよみがえってきたのだ。
知らない土地、冬の闇、お寺の寒い境内、私が見えなくなってきっと、さびしかったに違いない。
私はいつも、もう少し、と欲を出してしまう。今日もそうだった。
3軒よけいに配っても、たいしてかわりはなかったのに…

娘は何も言わなかったけれど、その後悔が自分を苛んで、僕は今晩、寝付けないでいる。

最初にもどる