[ホームに戻る] [視察報告メニュー]
視察報告平成20年7月8日(火)
埼玉県動物指導センター等を視察する

「動物指導センター」とさいたま市の「動物愛護ふれあいセンター」

県の「動物指導センター」とさいたま市の「動物愛護ふれあいセンター」を見た。
県動物指導センター
・「動物指導センター」は熊谷市にある。県にはセンターが2つあり、大まかに西側を見るのがこのセンター。県の東側は南支所。(入間、狭山、川越、上尾、桶川、北本、鴻巣、菖蒲、茎、鷲宮、栗橋以東が南支所管轄。所沢も南支所管轄)
さて、自分は今から3〜4年前JAZZ MISTYのお兄ちゃん宍戸さんに
「捕獲された犬が3日後くらいには殺処分されている。もっと、長い期間保護できないか。また、インターネットで情報を公開して飼い主や譲り受けたい人に渡すように推進して欲しい。自分も活動しているのだが、動物愛護団体も協力したい。」と相談されて、そのように県と交渉したことがあった。そのときは「極力長く保護したいが、スペースや檻の数もある。努力する。インターネットで情報を流すのは可能性はある。」という県の返事だった。その後、自民党の鈴木義弘議員が一般質問で切り込んで、県もインターネットでの情報公開などを始める約束をした。そして今年20年の3月からインターネットでの公開も始まった。そんなこともあったので、自分も気になって「動物議連」にも入会し、視察にも参加した。
県の「動物指導センター」は 
1.動物愛護普及活動
2.正しい飼い方普及活動
3.アニマルセラピーボランティア・動物愛護ボランティア連携事業
を行っている。
簡単に言うと、子どもや幼児の訪問を受けて動物とふれあってもらい、正しい接し方を伝えたり、犬猫の飼い方相談を受けたり、譲渡のための講習会を開き、譲渡をしたり、学校の先生相手にウサギやニワトリの飼育法を伝えたり、狂犬病など人畜共通感染症の検査、研究をしたり、社会福祉施設や老人保健施設にボランティア犬を連れて行ってふれあい活動をしたり、保護した犬の中で穏やかな犬を抜擢してボランティア犬を養成したり、動物愛護ボランティアを目指す人に養成教室を開いたりしている。そして、なんと言っても負傷した猫の引き取り、手当、保健所から送られる犬の殺処分、譲渡、どうしても変えなくなった猫の引き取り処分を行っている。
・犬はオオカミが元なので集団で暮らし、常にボスを先頭に生活する。集団の中での自分の位置を常に確認する習性があり、飼い主より上と錯覚させてしまうと飼い主を噛んでしまったり、結果的に悲しい運命をたどる。犬には自分が家族の中で一番下なんだと思わせることが幸せならしい。
・昨年度は計55回、ボランティア犬を老保施設や児童養護施設などに派遣した。
◎捕獲され送還されて来た犬の運命
1,迷い犬や野良犬は各保健所で捕獲等されて、そこで3日〜7日くらい過ごす。これは飼い主が確実にいる、と思われる犬はもっと長く保護するが、スペースに限りあり。
2, その後、各保健所からそれぞれ動物指導センターに送られてくる。そこで健康診断。水曜日と金曜日に殺処分される。ガス室に送られて焼却されるのだ。昔は一日に50匹くらい殺した。今は殺処分数は減っている。ガス室に追い込み、焼却されるまでに30分である。
3, ところで、できる限り譲渡をしたい。そこで写真を見て、「この犬を引き取って飼いたい。」と申し出てくる方や譲渡を進める愛護団体(今9つある。認可制)が引き取ってくれる犬、そして、子犬は殺処分せず、別の場所で保護する。子犬は一ヶ月くらい保護する。子犬は欲しい人も多く、今は順番待ちだそうだ。
4, 2000年で殺処分した犬は4500匹以上、譲渡できた犬は196匹。猫は7500匹以上、譲渡できたのは24匹。それが、平成19年度には殺処分犬3900匹以上、譲渡犬257匹、殺処分猫約3000匹、譲渡猫66匹。さらにこの3ヶ月(4月〜6月)では譲渡犬131匹、譲渡猫24匹。
「殺処分数を2006年度(9000匹弱)に比べ2017年度には半減させる」という「埼玉県動物愛護管理推進計画」の目標に向けて、県もホームページを設けたり、団体と連携したりでがんばっている成果が出始めているようだ。
・猫は捕獲しない。(野良猫は危なくないから)交通事故にあった猫は別。それも引き取り手が来なければせっかく手当てしても殺処分。猫の場合、子猫が生まれたので持ち込まれるケースが多い。
・譲渡される犬も雑種は厳しいという現実がある。
・殺処分も各保健所から移送するのも民間委託。殺処分費用年間680万円。移送委託費用430万円とか。
 昨日来た犬たち

 この檻に入れられ、右側の柵が左に移動し、ガス室の追い込む。

 子犬ゆえ保護された

 性格が穏やかなのに助けられ抜擢されてボランティア犬として調教された犬

手術室(けがをしたい犬、猫を助けるところ。
但し、県のは施設が古くレントゲンもない。時に狂犬病の疑いのある犬の脳を取り出します。)

さいたま市動物愛護ふれあいセンター
・政令市なのでさいたま市自身でも県同様の施設、業務を受け持っている。但し、各保健所がやっている捕獲、保護も担当。施設が平成18年にできたばかりなので明るい。手術室にもレントゲンがある。殺処分前の犬の檻も個室。ふれあい事業があるのでその部門は日曜もやる。火曜日〜土曜日が全業務開館日。
 さいたま市の手術室(レントゲンもある)

平成19年度 収容数 うち

犬364匹
猫904
殺処分数
200
581
返還数
67
譲渡数
88
55
その他
266

・捕獲後6日間ホームペ次で公開し、飼い主を探す。譲渡の場合も、いい加減に渡してしまうのではなく、講習会を受け、いくつかの条件を承諾した人に権利を与える。
・6日過ぎて申し出がなければ、殺処分。週2回行っている。
・飼えなくなったから引き取って欲しい、と申し出てくる人がいる。理由は、飼い主の病気、死去、家計の急変、言うことを聞かない、引っ越しなど。そういう人にはもう一度とどまってくれるように頼んでいる。「このセンターは引き取り所ではない。」と。「新たな飼い主を自分で見つけてくれるように。」と。「センターで預かっても結局殺処分されることが多いのを知ってくれ。」と。ちなみに平成19年度当センターに収容された犬のうち捕獲されてきたのは79匹、残り272匹は飼い主が(飼いきれないので引き取って欲しいと)持ってきた犬だった。(上の表の数と一致せず済みません。)
感想)
動物指導センターという名前だが、本当は「飼い主指導センター」だ。犬や猫の悲しい目がこちらを見ていて、困った。殺処分を残酷だとは言えない。飼い主のいい加減さとエゴが残酷なのだ。こういう事実をよーく知った上で、動物を飼わなければいけない。

[文頭に戻る]