[ホームに戻る]
埼玉県議会議員 藤本正人テキスト版

平成23年3月2日 日本教育新聞   土曜日の授業

【議会質疑のトレンド】

<埼玉県議会 3月2日 土曜日の授業 東京以外でも見解問う動き>
東京都教委が公立の小・中学校で月に2回を上限として、土曜日に正規の授業を実施できることを通知したことを受け、東京都外の自治体議会でも質疑が行われている。
埼玉県議会では2日、同じ会派の2人の議員が土曜日に授業を実施することへの見解を質問。新学習指導要領への移行に伴って、小・中学校の授業時数が増えることから、学校にゆとりを確保する必要があるなどとして、土曜日に授業を実施できるようにすることの有効性を訴えた。
同県教育長は、市町村教委、学校が判断することと答弁。同時に、県教委としての見解は、関係者からの意見を集めた後にまとめたいとしている。質疑概要は次の通り。

[教育格差を生まぬよう]
小森谷昭議員:
子どもたちの学力低下を心配する保護者は、子どもを土日に塾に通わせたり、土曜日に授業を行っている私学に通わせたりしているのが現状だ。
埼玉県内の私立学校は、小学校は5校中4校が土曜日に授業を実施、中学校は22校中18校が実施、高校は53校中41校が実施、特別支援学校は2校中1校が実施している。経済格差から教育格差を生じるのではないか。県内の学校の土曜授業についてどう考えるか。

[実施は市町村の判断]
教育長:
県立高校では、平成18年度から、週5日制の趣旨を踏まえつつ、保護者、地域への公開を前提として、土曜授業を実施している。21年度は11校が実施。多くの人が学校を訪ね、理解を深める機会となるとともに、授業時間が増え、学力向上にも効果がある。今後とも、土曜日を有効に活用しようとする学校を支援する。
小・中学校については、学校週5日制の下で、指導要領が改訂された。授業時間が増える中で、学校行事の時間を確保することが課題となっている。一つの方策として、土曜日を活用することが考えられるが、これは、市町村が自ら判断するもの。
一方で、県は指導・助言する立場にある。週5日制の下で、新たな課題に対応するため、検討することが必要だ。市町村教委、学校、保護者、社会教育団体から意見を聞きたい。

[状況変化に対応を]
藤本正人議員:
3年前にも土曜日の授業実施について質問した。教育長は難しいと言った。本年1月15日に衝撃が走った。東京都が土曜日に授業と認める、勧める通知を出したとラジオ番組が報じた。そこで東京都に確認したところ、学習指導要領の改訂で授業時間数が増え、ゆとりがなくなるため条件整備が必要とのことで、土曜日に授業を実施して構わないとの通知を出したという。県教育委員会が心配していた子どもの振り替え休日の確保については、学校教育法施行規則61条但し書きにより、国は認めてくれたという。国が気にしていたのは、教員の振り替え休日だった。東京都の場合は、出勤する休日の前2カ月、後4カ月の間に取ればよいという仕組み。埼玉県でも準用できる。県はそれでも待ったをかけるか。3年前とは状況が変わった。小学校1年生でも毎日5時間授業となり、小学校4年生からは、クラブ活動もあるから、1日だけ5時間であとはすべて6時間となる。これがゆとりだろうか。塾や習い事が重なり、ますます、子どもらしくない生活に追い込まれないか。行事も生活も大切にするのが日本の学校の良さ。手放してよいか。隔週土曜学校開講に前向きな見解を出してほしい。

[県の考えは示さぬ]
教育長:
5日制は、制度として定着している。指導要領が改訂され、授業時数が増え、部活動や子どもと触れ合う時間をどう確保するか、新しい課題が出ている。一つの方策として、土曜日の活用が考えられるが、これは一義的には、市町村が地域の実情に基づき、自ら判断し、行うもの。県は県域全体の教育水準の維持・向上を図る観点から、子どもたちへの過度の負担、地域の取り組み、教職員の服務など、予想される課題について指導・助言する立場にある。県内に土曜日に授業を実施している市町村はない。実施しようとしている市町村もない。県として、取り扱いの考え方を示すことは考えていない。今後、指導要領全面実施を見据えて、市町村教委、学校、保護者、社会教育関係者などから幅広く意見を聞いて検討したい。