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藤本正人議会報告
埼玉県議会

平成22年12月議会
12月13日 藤本正人一般質問全文

 平成22年度12月議会 一般質問(12月13日午前10:00〜)
今求めれる子育て支援策とは
おおらかな支援により、地域で助け合う社会に
 (1)佐賀県方式による地域共生ステーションの推進について
 (2)集合住宅が持つ課題への対応について
 (3)個人情報保護の適切な扱いについて
外資による水資源等の買収問題について
私学助成の在り方について
発達障害児の支援について
自転車を売りにする埼玉だから
 (1)秩父路サイクリングへのアクセス向上について
 (2)競輪の振興について
文化芸術振興について
 (1)埼玉県文化芸術振興計画について
 (2)ストリートミュージシャンの活動支援について
環境問題について
 (1)深夜営業の自粛を求める動きについて
 (2)生物多様性の確保について
10糀谷八幡湿地のトイレ整備について

お早うございます。西第一区所沢市選出、自由民主党の藤本正人です。
今日は地元から私を普段支えてくださっている沢山の方がお見えです。また、こちらの地元、さいたま市ではお世話になっています「かっぱ」のマスターもおいでくださっています。皆さまがいてくださるから、この4年間活動できましたこと感謝申し上げます。
 本日のテーマは「日本人よ、シャンとしよう」ということです。お金も欲しいし、補助金も欲しし、便利にもなりたいけれど、もう一回原点にもどもって、日本人は、シャンとしなくちゃいけない、というテーマで、質問してまいります。
それでは議長のお許しをいただきましたので以下質問してまいります。

1.「今求められる子育て支援策とは」

質問:藤本正人

はじめに、「今求められる子育て支援策とは」について伺います。
私は中学の教師をしていました。教師を辞め、議員になるのを決心したのも、教育を良くしたい、大きく言えば"子どものため"でありました。「子どものため」それが私の議員活動の大義であります。
 エンゼルプラン、これは平成7年から国を挙げて推進してきた児童福祉施策でありました。所沢市もプランを作り、「子どもの輝く笑顔のために」という副題が添えられ、国の勧めるメニューを前向きに取り組んで来ました。でも、私はずっと、それに疑念を感じ、疑義を呈して参りました。0歳児保育、延長保育、駅前保育…そんなの子どものためじゃない、それは大人のため、あれもこれも、と飽くなき追求をする大人のため、はたまた、安い労働力が欲しい経済界のためではないか。子どもが口をきけたなら、いったい何というのでしょう。

 しかし、「女性が男性と対等に働くことで自己実現させる権利」が振りかざされると、孤立無援となるばかり。あれから15年、いつしか、それが当たり前のことになって、「子育てするのに働かない方がおかしいし、損だ」という雰囲気というか、"それが当然の権利"と、誰もが叫んで憚らない世の中になりました。  そして、「待機児童解消」が日本の最重要課題となっていしまったのです。

 「待機児を0にする」とは、実際には「0歳、1歳、2歳児保育を拡充する」ということであります。しかし、きちんとした保育所を作るには、国もお金があまりない。また、団塊ジュニアも30代後半になり、これから子どもは自ずと減る。すでに幼稚園は定員割れもし始めた。ならば、幼稚園に0,1,2歳もみてもらおう。今までの基準も少し緩めて、ゆるい保育所も増産しよう。それならあとでつぶしもきく。また、保育所にも教育を担わせて、保育も教育も、の親のニーズに応えてもらおう。モノじゃあるまいし、この安易な子育て観が民主党の「幼保一体化」の心でありましょう。
 そこで、伺います。

(1)国の「幼保一体化」構想は、理念を持って実践を重ねてきた幼稚園の尊厳、保育所の尊厳、
  そして何と言っても、0,1,2歳の子どもたちを安易に母親から引き離す点で、子どもの尊厳を
  踏みにじるものと存じますが、どう思いますか。知事に見解を伺います。
  いや、今、私は民主政権を批判しましたが、自民党も似たようなものでした。
  ただ、民主のほうがより性急でより安易なだけです。

 さて、話を元に戻します。
 待機児解消とは、つまる所、0,1,2歳児の保育化であるとは、先ほど述べた通りであります。だから、それを政策目標にしないでほしいのです。動物に比べ、未熟児として生まれる人間の赤ちゃんは、3歳になるまでに人間の根っことなる「人間に対する信頼感」を得る、とはボウルビィーの愛着理論です。母性は本能ではなく、母親の日々の実践によって作られる、もののようです。そして、自由に、気ままになれない中で、忍耐力を身に付け、親が親に成っていく。全幅の信頼を持って自分を必要としてくれる存在に、本当の幸せを実感する。それが、子育ての、家族を持つことの、そして人間の幸せなのだとは、松居前教育委員長が盛んに言われていたことでした。やはり私もそう思うのです。

(2)だから知事、市ではなくて県なのですから、待機児解消よりも、育休制度の徹底拡大をこそ
  目指すべきではないですか。例えばデンマークなどでは、2歳までは母親がみるべきと、保育
  所などは受け入れないのです。9才までの子を持つ親は4時には退社させられるそうです。
  そして、長時間保育が問題になったアメリカでも、問題とされた長時間とは7時間、保育所に
  預けることだったのです。

(3)また、知事、3世代同居やスープの冷めない距離の近居を政策として推し進めるべきではあ
  りませんか。銀行融資の優遇策にとどまらない、県の施策を出してほしいのです。

(4)さらに、知事、親子で遊びに来たり相談したりできる「集いの広場」子育てサロンをこそ、
  もっとたくさん作りませんか。小さいうちは自分が見たいという母親はたくさんいるのです。
  専門家でなくたって、母親の先輩たちが十分アドバイスしてくれます。そして、子育ての孤立
  化、虐待も心配だから、それにアウトリーチの機能を持たせたらよいのです。
  「こんにちは赤ちゃん事業」は専門家の仕事ですが、民生委員や子育てサロンの先輩方に地域
  で担ってもらった方が、きっと温かいと思うのです。

(5)そして、1日保育士体験事業をしっかり実践し続けて欲しいのです。
  子どもの幸せを願う「埼玉県児童福祉審議会」では、実は結構そういう意見が出たのですよ。
  待機児解消なんかじゃなく、家庭の安定、ゆったりとした母と子の幸せ、そういう方が大切だ
  と。上田知事は高橋史朗氏や松居和氏を教育委員長に迎えたお方でもあります。二人に共通す
  る思いとは、親子の絆、だったのではないですか。時代の振り子も「自由気ままの追求」から
  「つながりあい、関わり合い」すなわち「絆」を求め始めています。

 以上、母と子、父と子、家族、人間がどうあったらきっとよいのか、長い視点で考え、子どものために、決断して欲しいのです。以上5点、知事に見解を伺います。

答弁:上田知事
 藤本(ふじもと)正人(まさと)議員の御質問に順次お答えを申し上げます。
 まず、「今求められる子育て支援策とは」のお尋ねのうち、幼保一体化についてでございます。
 国の幼保一体化については、ご指摘のとおり子どもの減少と保育所に入所できない待機児童の増加を背景として出てきたものだと思っております。 実はもう40年ぐらい前からこの幼保一元化の話が出てきておりますが、なぜそれがうまくいかないかと言うと、基本的にはやっぱり無理筋があるからだと私は思っております。
 保育と教育の幼稚園はまた別だということです。
 そういう意味でこれを一元化するという方向を現在出しているところでありますけども、すでにいろんな問題が指摘されて、何とか10年後にこども園というお話になっておりますが、もっともっとこの議論がなされるべきだというふうに思っております。 そして、特に議員のおっしゃったように子どもの側から考えた議論になっているかどうかというのが一番のポイントだと私も思っています。

 子育てを通じて親が本当の親になるというのは、私も3人の子どもをさほど面倒見た方ではありませんが、確かにそういったことは言えるというふうに私も思っております。特に、乳幼児期に親がしっかりと育てるというのは基本だと。特に従来、一次産業が多かった日本の社会の中では、実は母親も共働きだったと私は認識しております。農作業をやりながら、農道の一本杉などに子どもを括り付けて声をかけながら子育てしたり、あるいは納屋でやっぱり柱に括り付けながら作業をして声をかける、大なり小なり仕事をしながらですね、子育てをしてきたというふうに私は思っております。
 ただ現在、仕事場と家庭が違うので、そのことが出来なくなっているということで、まさに保育の役割が出てきている、このように私は認識しておりますが、この保育の役割についても保育所はコインロッカーじゃないという、この認識が基本的に親側にあれば、つまり最小限度大きな愛情を注ぎ込むだけの時間を親側が確保する、それが一番このポイントではないかというふうに私自身は認識をしております。

 次に、育休制度の徹底拡大の方が必要ではないか、まさにおっしゃるとおりだというふうに思っております。
 現在、平成4年の4月に「育児休業等に関する法律」が施行されて、その後、17年には育児休業期間が1年6か月に延長をされております。平成8年度に49.1%であった女性の育休取得率が、21年度には85.6%と順調に伸びている、このように思っております。

 しかし、現実に職場の雰囲気の中で、なかなかそこまでいかないというところもあるのではないかというふうに思っておりますので、埼玉県ではまさしく子育て宣言をしていただく企業などに、いわば子育てを応援するムーブメントを広く作っていこうということでありますが、もっと踏み込んで、藤本議員の場合はむしろ短時間労働を推奨されているのではないかな、と私は思っております。

 いくつか子育てに熱心な企業を訪問すると、例えば、給料は2、3割下がるんだけれども、6時間でよいというような企業では、極めて双方がメリットのある体系で、歓迎されています。例えば、子どもを保育所なり幼稚園なりに送ってから来る、そして、早めに帰ることによって子どもを迎えに行く、あるいは家事を色々行うという形で、しかもその間キャリアを失わないという、働く女性にとっても大きな意味を持ち、そして企業側にとっても、優秀なスタッフが辞めないですむ、あるいは優秀な熟練の働き手が辞めないですむという、双方の利益が非常に合致した制度などを定着させている、そういう企業もありますので、今後私たちは、まさに応援企業宣言という形で留まっているところから、具体的に、時短というのでしょうか、5時間労働とか6時間労働で子育て中はオッケーというような、そういうムーブメントを県内の企業の人たちに働き掛けていこうということも、極めて重要だということを、私は今回の御質問を受けながら深く考えたところですので、是非これは実施していきたい、このように思っているところです。

 次に、三世代同居や近居を進める施策についてでありますが、藤本議員からは平成19年の2月の定例会で、優遇措置ができないかということを副知事にご質問されました経過がございましたので、早速、二世帯住宅に対する税制優遇措置の延長を国へ要望したところ、現在もその継続が図られているところであります。
 また、最近の住宅事業者のお話を聞くと、親の家の近くにある駅前のマンションに住むことで、いわば近居という形の中で、三世代の交流を確実に図るような、そういう動きがたくさん出ているということも、よく承っております。こうした動きを、どのような形で県として進めていくかという議論でございますが、基本的には、今、不動産業を営む住宅流通団体や子育てNPO、住宅供給公社などと共同して、住まいのきめ細やかな情報を提供する組織づくりというものを考えております。

 年明けの1月には、この組織を「埼玉県住まい安心支援ネットワーク」仮称でありますが、立ち上げる予定にしております。 このネットワークを使いながら、子育て世代と親世代の同居、近居が普及するような、そういう情報提供を進めることで、親子のきずなが一層深まるようなことを進めていくことが期待できるのではないかと思っております。
 どこまで政策として誘導すべきなのかどうか、ということについては、まだ少し議論が必要かもしれませんが、少なくとも、そういう動きがあるぞという情報を多く提供できることが、まずは一歩なのかな、というふうに考えております。

 次に、集いの広場についてでありますが、私も「子育て支援センター」がいくつか気になっておりまして、しばしば立ち寄っておりますが、本当に、この「子育て支援センター」が評判っていうのでしょうか、非常にプラスのイメージで利用者の方々に受け止めておられることに、感じ入っています。 特に、実家が遠く親を頼りにできない親、母親とか、あるいは引っ越してきたばかりで、まだ友だちがいないような方々とか、そうした方にとっては非常によりどころになっている。 そして、ベテランの保育士の方とかとの交流の中で具体的に子育てを教えていただくという、そして同様の悩みを持った人たちの集まりということで、非常に、効果が多いものだと思っております。

 こうしたセンターは、本年12月1日現在で392か所で設置されておりますが、昨年度末で全国で2番目、首都圏では1番多い、こういう埼玉県の実績も、先般の日本経済新聞社による「にっけい子育て支援大賞」の受賞にもつながったのかなということで、こと「子育て支援センター」に関しては相当頑張ってますし、また、評価も高いということで、目標の中学校に1か所、全部で420か所を目標に、きちっと整備をしていって、まさしく集いの広場を充実させていきたいというふうに思っております。 

 また、議員お話のアウトリーチについては、引きこもりがちな親子に対し訪問支援するもので、より踏み込んだ子育て支援として注目をされています。埼玉県では、和光市のNPOが始めておりますので、今後、その実施状況を、よく研究、検討した上で、必要であれば、あるいは効果が抜群ということであれば、市町村にその検討あるいは効果をお知らせをしなければいけないと考えているところです。

 次に、一日保育士体験事業についてでございます。 
 前教育委員長の松居 和先生が、非常にこの一日保育士体験事業に熱心でございましたので、埼玉県の事業として採用いたしまして、早速、現在までに、保育所の63%、幼稚園の46%の845か所で実施して、昨年度にこの事業を実施した施設は、保護者の方の7割の約4万6千人が参加した形になっております。平成23年度までに、全施設での実施をしたいと思いますし、何よりも参加者が100%にならないといけないと思っておりますので、これが23年度中にできるかできないかは別にしても、基本的には各園で100%参加を目指すことを何らかの形でアプローチしていきたいというふうに思っています。園が参加するのでなくて、親が参加するというのが基本でありますので、親の10割参加を意識して県として進めていきたいと思っています。


2.「おおらかな支援により、地域で助け合う社会に」

質問:藤本正人
(1) 佐賀県方式による地域共生ステーションの推進について
続いて、「おおらかな支援により、地域で助け合う社会に」について伺います。
 平成22年2月議会、福祉保健医療委員会の丸木委員の発した言葉を、私は今も忘れません。「子育て応援行動計画」について、審議していたときのことです。
 「子育てはもっと素朴に考えたらいい。単純に子どもは安全に育てばよいんです。役所は規格や基準と細かいことを言い過ぎる。昔は近所同士で助け合っていた。もっと地域に任せてみればいいんですよ」
 システムが先にあるのではない。活動が先にある。その活動を助けるため、行政はシステムで応じただけなのだ。システムで縛るのではなく、地域の人々の活動に任せて、おおらかにそれを支援していこう。
 11月末の「NPO法人たすけ合い佐賀」の視察で、私は改めてそう感じ、「佐賀方式による地域共生ステーションの推進」を提案するものです。
 高橋政雄議員と視察したNPO法人たすけ合い佐賀は、平成5年、必要があるからそれに応えようと、パーキンソン病のご婦人を預かったことから始まりました。民家の一室を借りて、ボランティアが集まり、「認知症のお年寄りを預かって欲しい」、「お泊まりができるかしら」「放課後、週1回だけ障害児をみてくれますか」、全ての「必要」に応えていきました。近所のお年寄りもお茶を飲みに集まり、そこはサロンでもありました。いつしか噂が広まり、家を一軒貸してくれる人も出てきて、活動は広がります。利用料金は自分たちで決め、報酬は時給100円。しかし、ボランティアはそれでも集まってきたといいます。
 平成11年、介護保険ができて、デイサービスの認可はとりました。その方が利用者も安くてすみ、ボランティアにも報酬が渡せるからであります。しかし、介護保険を司る行政は、こう言ってきたそうです。「お泊まりがあるなら、それは有料老人ホームである。そうでないなら、グループホームかショートステイ。とにかく基準に合うように人を置いて施設を直せ」
また、こうも言ってきました。「介護保険の施設だから、子どもがいるのはママならない。建物を別にしろ」そして最後にこう迫りました。「それができないなら、潰します」
代表の西田さん初め、スタッフは悩んだそうです。それでも、こっそりお泊まりも受け入れ、突然の願いでケアプランができていなくても、認知症のお年寄りを受け入れたそうです。「必要に応えたい」活動の原点を忘れなかったからです。
「基準を守らねば潰すぞ」そう言った行政(広域連合)との間に入って、それを許し、既存のシステムに納まりきれない活動に支援を始めたのが佐賀県でした。
地域共生ステーション推進事業。目的にはこうあります。「子どもから高齢者まで年齢を問わず、また障害の有無に関わらず、誰もが自然に集い、住み慣れた地域の中で安心して生活していくことができるよう、様々な福祉サービスを、地域住民や市民社会組織、ボランティア等が協働し、支援していく地域の拠点を整備する」
利用対象は、お年寄りなどの「宅老所」と、お年寄り・障害者・子どもなど分野が複数の「ぬくもいホーム」。提供するサービスには「国の制度外の独自の事業を少なくとも1つは行うこと」との条件が付されていました。
民家やお店を利用し、その改造費が補助されるので、障子も畳も台所もあって、とにかくアットホームな雰囲気で、認知症のお年寄りも家にいる気分で過ごしていました。そして、施設費にお金がかからないので、その分、介護報酬で入ったお金は、とにかく人件費に使えるのだそうです。地震があったらどうするのか!? そんなことは気にしません。でも、それでいいんじゃないでしょうか。
中学校区に1つはほしい、そう思っていた「宅老所」「ぬくもいホーム」も、この2年間で100箇所増えたそうです。
「昔は近所で助け合っていた。もっと地域に任せてみればいいんです。」丸木委員の言葉が再びよみがえります。
佐賀方式による地域共生ステーション、埼玉県でもぜひ導入いただきたく、上田知事に見解を伺います。
なお、目を所沢に転ずれば、地域の人々の胎動、知り合いになろう、声をかけていこう、孤独死を防ごうと、マンション住民が動き出した県営住宅住民による「幸福亭」、ニュータウン住民による「ニュータウンふれあい会」の活動、そして、戸建て住宅の多い榎町町会で生まれた「お達者倶楽部」などの活動がありました。なんとうれしいことでしょう。
 お話を聞くと、マンションなどは建物も住民もともに高齢化し、区分所有の問題などから建て替えもままならない。夫婦どちらかが亡くなると、孤立化は極まり、孤独死がまっている。今こそ立ち上がらねばならない、と立ち上がった住民に「個人情報保護」を楯にした今度は市町村が立ちはだかる。そんな課題もあるようです。
(2) 集合住宅が持つ課題への対応について
そこで伺います。まずは都市整備部長に。実態調査をしている最中でありますが、マンション等集合住宅が持つ課題に、県はどう支援の手をさしのべますか。
(3) 個人情報保護の適切な扱いについて
次に個人情報保護条例を司る県民生活部長に。個人情報保護法、条例は、コンピューターなどを通じ、個人の情報が不当に集められ、利用されるのを防ぐのがもともとその趣旨だったはず。お年寄りの住む家を教えてくれない。クラス担任やクラスメイトの住所も載せない。これでは「あつものに懲りて」でなく、「あつものを食べてもみないで、なますをふく」ではないか。何がだめで何が大丈夫なのか。この場でもう一度はっきりさせ、それを自治体や学校、市民などに徹底していただきたい。見解を伺うものです。

答弁:上田知事
次に「おおらかな支援により、地域で助け合う社会に」のお尋ねのうち、「佐賀県方式
による地域共生ステーションの推進について」でございます。
佐賀県の地域共生ステーションは、民家を改修し、高齢者だけではなく子どもも障害者も一緒にデイサービスを受けたり、宿泊もできる場所と聞いております。 この事業は、NPOや社会福祉法人が運営し、佐賀県が民家の改修費として200万円を補助しているそうでございます。 高齢者が子どもたちと一緒に過ごすことで、高齢者は子どもたちから元気をと、子どもは高齢者から優しさを学ぶことができると言われています。
空き民家を有効活用し、整備費をかけずに普及を図っていることでも評価できる、このように思います。
埼玉県でも宮代町に高齢者や障害者、子どもたちが交流しながら利用する「きらり姫宮」という施設がございます。 私も見てきましたが、高齢者や障害者、子どもたちが触れ合いの中で温かい運営をされて大変良い施設ですが、極めて運営者の自己犠牲というんでしょうか、の中で運営されているきらいがあるのかなと、つまり経営的には厳しい、このような状況でございました。
 御提案の佐賀方式を本県で導入し普及させる場合、いくつかの課題をクリアしなければいけないのかな、というふうに思っております。
一つは、定員が15人程度で規模が小さく、公的制度に基づく事業と自主事業を組み合わせていることから、安定した経営が困難じゃないのか。
二つ目は、高齢者や障害者が利用する施設であるため安全には十分な配慮が必要ですが、民家を改修しているため耐火構造になっていないんではないか。
埼玉県の場合は、都市部で密集地のところが多いということもありますので、比較的、大変恐縮ですが、隙間のある佐賀県と条件が異なるのかなっていうふうに思ったりしております。
 よくこの事例をですね、調べた上でいいものはどんどん取り入れていきたいというふうに考えております。

答弁:吉村都市整備部長
御質問2「おおらかな支援により、地域で助け合う社会に」の(2)「集合住宅が持つ問
題への対応について」お答え申し上げます。
 マンションなどの集合住宅では、様々な世代や多様な価値観を持つ住民の方が一種の共同生活を営んでおり、良好なコミュニティづくりが重要でございます。 マンションについては、区分所有法による管理組合が存在しますので、その活動を活性化させていけば、居住者間のコミュニティも円滑になると考えています。
 実際に管理組合による大規模修繕プロジェクトをきっかけに、居住者同士の交流が活発化し、子供会や夏祭りが行われるようになった事例もあると聞いております。
 現在、県では、全てのマンションを対象に、実態調査を実施中でありますが、アンケートの途中段階でも、管理組合が十分機能していないものや、居住者の高齢化への不安を訴える管理組合が50%を超すいきおいであるなど、様々な課題が浮かびあがっております。
 県といたしましては、こうした課題を持つマンションに対し、コミュニティづくりや組合活動の支援を行うため、専門家を派遣するなどきめ細かな支援を検討してまいります。
 また、これまでも、マンション管理のNPOや専門家団体、県及び市町村で組織している「埼玉県マンション居住支援ネットワーク」が、管理組合や居住者を対象にコミュニティ活動や高齢化対策をテーマとしたセミナーを開催し、好評をいただいております。
 今後とも、マンションなどの集合住宅がもつ課題に対応するため、これらのセミナーや個別の相談会など、コミュニティづくりへの支援に積極的に取り組んでまいります。

答弁:土屋県民生活部長
 御質問2「おおらかな支援により、地域で助け合う社会に」についての(3)「個人情報保護の適切な扱いについて」お答えを申し上げます。
情報化の進展とともに個人情報保護への要請の高まりを受け、平成17年に個人情報保護法と県条例が施行されました。法律の対象となるのは、5,000人を超える個人情報を取り扱う企業・団体などであり、違反者には罰則もあります。
また、県条例では、法律の対象とならない5,000人以下の情報を取り扱う事業者について、個人情報の適正な取扱いの努力義務を定めております。
法律や条例は報道機関や政治団体には適用されませんが、制度の創設により個人情報の流出防止などに効果があったことは間違いございません。
その一方で、法律の趣旨が正しく理解されずに、必要以上に個人情報の提供を控えてしまう、いわゆる「過剰反応」という状況が見られます。
個人情報保護法や条例は、個人情報を保護しつつ、緊急時や高齢者の見守りに必要な場合などには適切に活用し、安心で暮らしやすい社会を目指すものです。自治会名簿や学校の緊急連絡網などは、配布を前提とする場合には事前に本人の同意を得るなど一定のルールの下での作成は可能です。また、民生委員には守秘義務が課されており、「明らかに当事者の利益になる場合」や「審議会の承認を得た場合」などには、個人情報を提供することも可能です。守秘義務のない自治会役員などについても、個人情報を適切に取り扱う旨の誓約書の提出により、民生委員と同様の取扱いが可能です。
そこで県では、本年6月に、民生委員を所管するすべての市町村の職員を対象に「どのような手続を取れば民生委員に個人情報を提供できるか」など、個人情報の適切な活用に関する研修会を開催いたしました。
また、来年2月には消費者庁との共催で、県民、民生委員、市町村職員など幅広い方々を対象とした説明会も開催いたします。
今後とも、福祉、教育など関係部局とも連携しながら、個人情報についての「過剰反応」が是正されるよう、県民の正しい理解に向けた啓発に、積極的に取り組んでまいります。


3.「薬物依存症対策としてNPO法人埼玉ダルクへの支援」

質問:藤本正人
続いて、「薬物依存症対策としてNPO法人埼玉ダルクへの支援」について伺います。
 覚せい剤、シンナーなどの薬物乱用は許されぬ行為であり、その対策強化は喫緊の課題であります。
 再犯率は50%以上、しかし、これは再び逮捕される率であり、再使用ならおそらく98%だろう、とは、埼玉ダルク代表の辻本さんのお話です。名声ある芸能人が、何度も何度も逮捕されるのを聞くにつけ、さもありなん、と恐ろしくなります。
 だからこそ「依存症」であり、「依存から抜け出る対策」こそが必要とされるのです。
 昨年度、福祉保健医療委員会として視察をし、
@ 「薬物依存は、病気である」と銘記して事に当たるべきこと
A 医療機関は、入院させて解毒するまで、または精神病の治療まで、を受け持つが、依存症から手を切るには、退院後こそ大切である。なのに、その受け皿となる施設もシステムも乏しく、ひとり、NPO法人埼玉ダルクに頼っている、
という実情を知りました。
 ダルクの活動は、薬物依存の当事者同士が正直に思いを語り合うことで、自らに向き合い、又、仲間に感化されながら、弱い自分を克服していく、ピアサポートのスタイルをとっています。支援するスタッフも、みな薬物依存経験者であり、だからこそ「自分はこれで救われた」と献身的な努力をされています。デイケアの他に、建物を間借りして宿泊を伴うナイトケアをし、さらに、本人、家族に対する相談事業もしています。
 また、98%の人が再使用するゆえに、刑務所にいるときから面会をし、手紙をやりとりし、出所後のケアに結びつけておられました。
 デイケアは、障害者地域活動支援センターとして、さいたま市から950万円と月6万円の家賃補助、県からは相談事業に年間72万円の補助がありますが、ナイトケアなど補助はなく、スタッフの薬物克服者としての恩返しにも似た善意によって営まれている実態でした。
 「薬物乱用が蔓延している昨今、ダルクの活動は絶対に必要である。しかも、公でその代わりをするのは難しい。何とか支援したい」
 思案した我々委員会でありましたが、突発的に起こる事案に、緊急に、しかも臨機応変に対応が望まれる活動に、障害者自立支援法の制度を適用させるには、あまりにも無理があるのでありました。(今、支援が必要な人が来ても障害者認定してるヒマない)
 そこで、我々委員会は、実態に合った制度に見直しを行うよう、ひとまず国に意見書を提出し、併せて、県執行部に対し「実態に即応した、より厚い支援」をお願いしたのでありました。
 あれから9ヶ月が経とうとしています。県としてどのような検討がなされ、どう連携し、どう支援をしていくのか。ダルクの活動は不可欠です。しかも、公には肩代わりができません。そして、この活動は市町村レベルのものではないはずです。知事のご英断が必要です。見解を伺います。

答弁:上田知事
次に、「薬物依存症対策としてNPO法人埼玉ダルクへの支援について」のお尋ねでございます。
御指摘いただきましたように、埼玉ダルクのノウハウを生かし、実効ある薬物対策を進めるため、昨年度、埼玉ダルクに委託し、薬物依存症に関する相談事業を実施しています。平成20年度の相談件数が178件だったんですが、委託を始めた21年度は768件となっておりますので、4倍以上、正確に言えば4.3倍増加しているということで、一種の県の信用も何らかの形で加わったのかなというふうに思っています。
今年度は、埼玉ダルクの宿泊施設について、障害者自立支援法に基づくグループホームの指定を受けることができないかと、これまで相談を重ねてきました。その結果、グループホームとして指定を受けられる見込みが立ったところです。
早ければ年度内にグループホームを開設し、一人当たり月額約7万5千円の自立支援給付費など、公的支援が可能になるものだと思っております。
また、最近は薬物依存と自殺の強い相関関係も指摘されておりますので、今後は、自殺予防の観点から埼玉ダルクとの連携が重要になるものだと思います。
障害者自立支援法の制度を適用させるには、あまりにも無理があるという御指摘についてでございますが、埼玉ダルクからも、「グループホームとしての支援は大変ありがたいが、入居者個々人の支援に加え、施設運営に対する支援があれば、よりありがたい」という声も届いております。こうした声が反映できるように、国に対してもしっかり働きをかけてまいりますが、さらに今後、得意なノウハウを持つ埼玉ダルクと連携して薬物依存症対策を進める中で、県としての対応が必要な支援については積極的に取り組んでまいります。

4.「外資による水源林等の買収問題について」

質問:藤本正人
続いて、「外資による水源林等の買収問題について」伺います。
 11月24日、北海道議会で衝撃的な調査結果が発表されました。
 日本の森林の1/4を所有する北海道では、個人を含む海外資本による森林買収が進んでおり、現時点で33件820haの水源林が、海外資本のものとなっていた、ということ、さらに、39,000haに及ぶ森林について、所有者がわからない状態である、というものでした。
 自国民が生きるために、食料も、そして水も海外から調達する。物を輸入する、のではなく、その土地ごと「もの」にする。武力をもってすれば「侵略」でありますが、正式な商取引ゆえに、文句の付けようがない。これは由々しき安全保障問題であります。
 「湯水の如く使う」に象徴されるように、日本では「水」は豊富にあるもの、であります。が、人口の爆発と経済発展による水需要の増加、それに地球温暖化が相俟って、世界は「水不足」。「水」は奪い合うもの、なのでありました。
 黄河も干上がり、北京では1,000m掘らねば井戸の水も出ず、水をそのまま飲める国も世界で11ヵ国しかありません。
 「このままでは危ない。即刻状況を調べるべきである」かくいう指摘は、6月議会、本県でも舟橋議員によりなされたところでもあり、知事も、国の対応の手ぬるさに言及した上で、「明確、丁寧な調査をする」「国においても対応していただく」と答弁されました。
 そこで、以下、知事に伺います。
@ 調査の結果はどうだったのか。
A 11月22日の新聞によれば、東京都は水源林を守るため、水源の民有林買収に乗り出したと聞きます。埼玉県としてはどのような手を打つのか。
B 所有者が買収に応じてしまうのは、それは高く売れるから、裏を返せば、使えない土地となってしまっているからです。それに対して、どう策を打っていくか。これについては、「農林業・農山村振興ビジョン」を上程した、農林部長に伺います。
C 最後に、「水」について言えば森林と限らず、井戸を持つ企業が買収されることも考えられます。県内には、他県の自治体の水のボトル詰めまで請け負っている「秩父源流水」という会社を始め、「秩父山水株式会社」、「株式会社ヤマキ」や多くの酒蔵もあるのです。外資の侵入にどう対抗するか。
以上、知事に伺うものです。
 なお、伏流水湧く山梨の忍野八海の周辺の土地も外国人に買われつつある、とも仄聞しました。国を挙げての対応こそ必要と存じます。

答弁:上田知事
次に、「外資による水源林等の買収問題について」の調査の結果であります。
6月議会の舟橋議員の御質問を受けまして、すぐ、7月21日から29日にかけて外資に
よる水源地域の山林買収について緊急調査をいたしました。 調査は聞き取り調査と、土地台帳による山林の所有者異動の調査、また、国土利用計画法に基づく土地取引事後届出の調査を行いました。 聞き取り調査については森林組合、森林所有者など368人に電話により行いました。
 うわさが8件ありましたが、具体的な情報はありませんでした。
 土地台帳による調査は、水源地域の山林を有する16市町村について、平成20、21年度を対象に行いました。 権利異動のあった4,144件のうち、相続や林業目的の取得を除き、資産保有や転売などの目的が638件ありました。
これらについて外資か否かを調査しましたが、外資と確認できたものはございませんでした。
国土利用計画法に基づく届出の調査については、同じ16市町村について平成11年度から22年度分を対象に行いました。 山林や保安林の取引があった210件のうち、林業目的でない179件について調査したところ、これも外資と確認したものではありませんでした。
今回の調査ではダミーの会社かどうかというところまでは確認できず、限界を感じています。調査の結果、うわさがあること、転売目的等の取得が一部確認され今後外資による転売も考えられるために、調査を継続していく必要がある、このように思います。このため森林組合、森林所有者などからは情報の提供を得るような体制を整え、引き続き調査をしていますが、これまでのところは確認された新しい情報はございません。 
 次に、水源林を守るため、埼玉県としてどのような手を打つかでございます。
外資による山林取引だけを取り上げて制限することは現行法上できませんが、まずは、国において森林を含む国土の売買取引をどう制限するか整理する課題かなというふうに思っています。こういう状況の中での東京都での小河内(おごうち)ダムの上流地域にある民有地約1万ヘクタールを購入するということですが、水源地の森林を将来にわたって良好に保全するための一つの方法だと聞いております。しかしながら、すべての水源の森林を公有地化できるかというのも、現実的には困難でございます。
 また、国土法上の届出制度や、森林法上の保安林制度を見直すなどの方法も考えられますが、これをすれば外資による森林取得を制限できるという決め手がないのが現状です。
従いまして、まずは森林関係者と連携して情報収集に努めながら、現行制度下においてできる限りの行政指導と監視をする。これが大事だというふうに思っております。
あわせて、埼玉県として独自の規制強化の方策についても検討していきたい、このように思っています。
次に、外資の侵入に対しての対抗策でございます。
企業買収には、外資による企業そのものの買収や資本参加が考えられ、それ自体に歯止めをかけることは現状では困難でございます。一方で、仮に企業が外資に買収されたとしても、無尽蔵に取水が可能かというとそうでもございません。例えば、河川法の許可を得て取水している企業が外資の会社に買収されたとしても、その企業が許可水量以上に取水をするというような違反をおこした場合には、河川法に基づいて監督処分により許可を取り消すことができます。仮に、新規に取水の許可を求めてきても、もう認めません。この他、水や酒を商品として製造する場合には、関係法令に基づく規制もございます。また、一定の地域においては井戸等による地下水採取は条例により規制がされています。いずれも日ごろから適切に許認可の審査を行う中である程度は対応できる、このように思っております。
問題は、こうしたある程度の対応というのが、形式上に書類審査だけで見逃していると、時と場合によってはダミーに買収されるというようなことになりかねません。そして、あまりこういうことに優しい心映えを持った担当職員がいると、往々にしてつけ込まれてしまいますので、こうした事態が起こっていることを、肝に銘じてしっかりと対応する必要があると私たちは思っております。

5.「私学助成の在り方について」

質問:藤本正人
続いて、「私学助成の在り方について」伺います。
「県はそれなりに私学に対して助成しているのに、保護者は何の感謝もしてくれない」「そりゃ、学校に直接助成してんだから、わからないさ」「だったら学校への助成を少し削って、その分を授業料の補助として、直接保護者にあげたらいいね」
納税者に税の使われ方を実感してもらう意味もあって、県議会は平成15年12月議会、この件に関する決議をいたしました。県も、すかさず対応し、翌年には「運営に対する学校への補助」から、「授業料軽減に対する父母への補助」へ、"シフト"したのでありました。
かくして、例えば、年収約350万円〜520万円以下のご家族への補助は、約20万円分アップして、つまり年収520万円以下の家庭には全て34万円の補助が行くようになりました。34万は県内私立高校の平均授業料、保護者は大変喜びました。平成16年度、のことであります。 そして、さらに、17年度には、県外私立へ通う保護者への補助も始められ、不公平感が是正されたのでありました。
ところが一方、私立学校側としては、手放しでは喜べなかった。県からの補助があろうがなかろうが、「授業料」は今までも父母からきちんと入ってきていたんだから、運営費補助が減った分、学校は実入りが少なくなってしまったのです。
そして、あれから6年、政権は替わり「高校無償化」策が始まりました。国民から集めた税金を他の福祉にまわさないで、高校生を持つ保護者の負担軽減のために使うようになったのでした。県立高生には11万8,800円、私立高生にも同額、所得によってはその2倍まで、国からやってきます。
「財政は厳しい。そんなことに使うよりもっと必要な使い道があるはずだ」「義務教育でもないのに。理念が間違っている!」「国民は政権交代は求めたが、高校生の授業料援助なんて求めていない」そう私は思うのですが、なんともせんかたないことです。
そして、それに対応してでしょう。十分国から補助されるのに、今までの県の分も上乗せして(そのままではありませんが)私立高校へ通う子の授業料に対する父母負担軽減補助金は、増額改定されたのでした。つまり、年収500万円未満の家庭には36万円、いや生活保護世帯なら上限なしの授業料全額補助、となったのでした。
実際にはいないでしょうが、最も高い慶応志木なら74万円、「生活保護なんですからどうぞ行って下さい」と全額税金から支給されるのです。
でも、なんかおかしくないでしょうか。
昔は、学力がないから私立にしか行けない、ということがありました。が、今は逆なんです。私立に行けないから公立なんです。私学は「自ら選択して行く」ところなんです。
 親が突然リストラされてしまった、所謂、家計急変世帯ならわかるのです。でも、初めから「生活保護の家庭なら、もれなく授業料全額支給いたします」なんて、やっぱり変だと思うのです。年収500万円未満なら県内私立の平均授業料、私たちの税金でちゃんと補助してあげましょう!? これもしっくり来ないのです。
 所得が少なければ少ないほど手厚く補助する。それは福祉の理念です。でも、この件も福祉の理念で貫くべきことなのか。10歩譲ったとしても、やはり程度というものがあるのではないか。そう思うのです。
1人あたりに対する父母に対する補助額は、埼玉は全国平均に比べ約5万円とびぬけて多くなりました。そして一方では、「県内生徒の65%は公立でみるから、残り35%は私学で頼む。」と取り決めまでしているのに、私学に対する運営費補助は、父母負担軽減にシフトされ全国最下位のままです。このままでよいのか。
 高校無償化に伴って、授業料補助に国からゲタがはかされたのに、財政は厳しいのに、補助額はこれで妥当なのか。そして、私学に対する運営費補助と、父母に対する授業料負担軽減補助の割合はこれでよいのか、もう一度考えてみる必要があると思うのです。
 県民皆が納得するような、あるべき着地点を探っていただきたく、総務部長に見解を伺うものです。

答弁:村田総務部長
御質問5「私学助成の在り方について」お答え申し上げます。
議員お話のとおり、平成15年12月県議会におきましては、国の財政措置額である標準費にとらわれず、新しい発想で、より一層授業料等の補助を行うよう決議をされました。
この趣旨を踏まえ、生徒又は保護者に対しての負担軽減補助を中心に私学助成の充実を図ってきたところでございます。
公立高校の無償化に伴い私立学校には就学支援金が導入をされました。しかしながら、公教育の重要な一翼を担う私立高校の生徒の初年度納付金は、無償化された公立高校と比べ68万円以上の格差があり、生徒、保護者には大きな負担となっております。
このため、平成22年度当初予算では、全日制高校に通学する生徒を持つ年収500万円未満の世帯に授業料平均額の36万円を補助するなど、父母負担軽減事業補助の一層の充実を図りました。
先行き不透明な景気情勢のもと、「経済的な理由や親の失業等で私学に行けない」ということにならないよう、今後も、父母負担軽減の制度を活用し、県内私立高校生の修学を支援してまいりたいと存じます。
  一方、私立高校への運営費補助は、私立高校の教育条件の維持向上や学校経営の健全性を図る上で、これもまた重要な補助制度であると認識いたしております。
 お話の運営費補助と父母負担軽減事業補助のこの2つの補助の割合・バランスや水準につきましては、厳しい財政状況も十分踏まえ、その時々の景気雇用情勢や学校の経営状況などを考慮しながら、毎年度、判断してまいりたいと考えております。
 今後とも、県議会での御意見、御審議を賜りながら、公私比率を踏まえ公教育の一翼を担う私立学校への助成を行ってまいります。

<再質問:再答弁がありますが、それらは後日付加いたします。>

6.「発達障害児の支援について」

質問:藤本正人
続いて、「発達障害児の支援について」伺います。
県は、本年7月、「子どもの発達支援プロジェクトチーム」を設置し、4つの部会で短期集中で検討をされました。
やはり、早期発見、早期支援、親の心のケアの大切さが確認され、相談、診療、療育を一貫して受けられる中核施設の必要性も語られたと伺っています。
 9月議会の竹並万吉議員の質問に対しては、専門家の巡回指導について国のメニューの活用も検討する、と答弁されました。
 私もこの8年間、自閉症協会の方々からお話を伺ったりして、発達障害児・者への支援に心を痛めてきた1人であります。
 県の施設「まほろば」、先進自治体という愛知県大府市、京都府舞鶴市も竹並議員と伺い、いろいろ考えさせられました。
 細かい対応は市なのでしょうが、県にもがんばってほしい!!思いを込めて、以下、伺います。
@ 「プロジェクトチーム」の検討により、どのような施策を進めてくれますか。
A 県としては、診療、療育を担う中核施設も持ってほしいが、どうですか。
B 巡回指導も、国のメニューを利用して実践されるのですか。
以上、福祉部長に伺います。
 そして、知事に伺います。
 トップの思いが全てを後押しすることも多いです。発達障害児に特化した部署を作って取り組みませんか。以上、見解を伺うものです。

答弁:武島福祉部長
御質問6「発達障害児の支援について」お答えを申し上げます。
まず、「プロジェクトチーム」での検討により、どのような施策を進めるかについてでございます。
まず、発達障害はまだ十分に理解されていないので、より多くの県民に正しい理解を促す啓発の充実に努めます。次に、3歳位までに療育をはじめるとその効果が高いため、早期発見、早期支援の体制づくりに努めてまいります。また、親は育児がうまくいかないなど将来の不安や孤立感に悩んでいることが多いため、親の心のケアなど親支援に努めてまいります。さらに、市町村をはじめ、保育所、幼稚園、学校、放課後児童クラブなどで、発達障害の特性に応じた配慮ができるよう人材育成に努めてまいります。今後、こうしたことを踏まえ、発達障害の方々に対する支援策の事業化に向けて積極的に取り組んでまいります。
次に、診療、療育を担う中核施設を持つことについてでございます。
県では、今年度、発達障害児の支援を進めるため、発達障害児療育体制あり方検討会を設置し、検討しております。検討会では、診療や療育を担う医師や児童デイサービスの施設長に加え親の会の代表などから幅広く意見を伺っております。
これまでの主な意見といたしましては、発達障害の診療ができる医療を充実して欲しい、また、診療・療育の裾野を広げるため、県内の療育機関に対して助言・指導できる中核的な施設が必要である などがございました。発達障害の診療から療育までを一貫して行える中核的な施設の必要性は十分認識しております。このため、重症心身障害児施設は福祉施設でありながら医療機関としての機能を併せ持っておりますので、既存の重症心身障害児施設を活用した中核施設の整備を検討してまいります。
次に、巡回指導も国のメニューを利用して実施するのかについてでございます。
県ではこれまで県単独事業で、障害児支援施設の理学療法士や保育士などのチームが、発達障害を含めた障害のあるお子さんを受け入れている保育所、幼稚園、学校などを巡回し、助言・指導を行っております。平成21年度は232か所、のべ766回、巡回指導を行っております。議員お話のように、国においても巡回指導の概算要求がなされております。この事業は、臨床心理士などが保育所などを巡回し、職員や親に支援を行う市町村に対して補助するものです。
巡回指導は、発達障害の早期発見、早期支援に大きな効果がございます。
県といたしましては、今後は、発達障害児を受け入れていない施設に対しても巡回指導を行うべく、この事業も活用しながら、巡回指導の拡充に積極的に取り組んでまいります。

答弁:上田知事
次に、「発達障害児の支援について」のお尋ねでございます。
発達障害のお子様は一般にこだわりが強い面もありますが、好奇心とか知識欲が旺盛で好きなことには熱心に取り組める特徴があるという、こうしたプラスの考え方もございます。
先日、宮崎(みやざき)栄(えい)治郎(じろう)議員にお答えしましたように、発達障害は早期発見・早期支援や愛情を持って育てることで改善の効果が大きく、特に就学前からの支援が重要だと言われております。なお、無関心や多動など発達障害に似た行動をする子どもに対しては伝統的な子育てや愛情を持って育てることで、予防ができるとも言われております。
発達障害は日常生活の困難さが改善されれば、子どもも親もその負担が減り、社会的コストも軽減できると考えております。
私も、ここ一年ほど発達障害に特化した支援体制の必要性というものを考えておりました。発達障害の方の早期発見、早期支援と併せて親支援を積極的に推進していく必要があると考えておりますので、藤本議員の提案を4月の体制の中では作り上げたい、このように考えております。     

7.「自転車を売りにする埼玉だから」

質問:藤本正人
 続いて、「自転車を売りにする埼玉だから」について伺います。
 埼玉県は、「ぐるっと埼玉ネットワーク構想」を立ち上げ、カラダにも、環境にも、お財布にもいい自転車を楽しむための、多方面からの施策を平成25年度を目標に、今進めてくれております。かくいう私も、にわか自転車愛好家で、所沢−京都、所沢−花巻、京都−津和野、所沢−富山、そして盛岡−青森−秋田間をサイクリングしたものでして、心から応援するものであります。
 さて、「自転車を広め、楽しむ」には、通勤を含めて、サイクリングを広め楽しむのと、スポーツとして自転車競技を広め楽しむ、2面があると思います。前者はサイクリングで、後者は競輪であります。
 そこで、2つの面から伺います。
(1) 秩父路サイクリングへのアクセス向上について
まず、サイクリングや通勤として。
 秩父鉄道では、自転車が、そのまま乗れる列車を走らせてくれるようなりました。秩父路をサイクリングするのは、きっと素晴らしいものでしょう。しかし、そこへアクセスする西武、東武、JRの連動がほとんどない。 秩父路をサイクリングして楽しむ需要は都会にあるのです。県として各鉄道会社に働きかけをしていただきたく、企画財政部長に伺います。
(2) 競輪の振興について
次に、競輪について。
 事業仕分けで、公営ギャンブルは、そのあり方を問われていますが、宝くじを含め、公営ギャンブルは、福祉事業などを進める上で、とても有効な存在です。そして、競輪は、れっきとしたオリンピック種目、スポーツであります。
 レジャーの多様化と愛好者の高齢化で、競輪も苦境に立ち、しかし、税の投入までは防ごうと、県には開催団体の一元化、そして、運営の民間委託と対処いただきました。が、民間委託も23年度で一区切りとなります。
 この先、委託を引き受けたい民間団体がたくさん現れてくれればよいのですが・・・。
 昨年度は、3億7000万円、競輪から県はもらって諸施策に役立てました。また、多くの福祉団体が助成を受けてもおります。そしてさらに、自転車競技の選手たちが、競輪を通して育成されてもいるのです。
 だからこそ、スポーツとしての競輪を育てるために、さらなる工夫、策を、今講ずべきではないか。
 「ぐるっと埼玉ネットワーク構想」を作り、自転車を盛り上げる埼玉県のトップ、そして競輪を開催する団体、全国競輪施行者協議会のトップでもある上田知事に、ご決意を伺います。

答弁:池田企画財政部長
御質問7「自転車を売りにする埼玉だから」の(1)「秩父路サイクリングへのアクセス向上について」お答えを申し上げます。
 秩父鉄道では、本県からの提案をきっかけに、平成21年12月から、自転車をたたまずにそのまま乗れる「サイクルトレイン」と呼ぶサービスを行っており、観光や買い物など幅広く利用されていると聞いております。
 御指摘のように、この秩父鉄道にアクセスする西武、東武、JRの各路線で同様のサービスが行われれば、より多くの方々にサイクリングを楽しんでいただくことが可能となります。
 地元秩父市では、西武鉄道と連携し、秋の観光シーズンなどに、池袋や秋津から自転車をそのまま持ち込める専用の臨時列車を運行し、秩父でのサイクリングを楽しむイベントを開催しております。
 一般的に、駅や列車の設備は自転車の持ち込みを想定しておりません。そのため、各鉄道会社では日常的にサイクルトレインを実施することは困難としておりますが、こうした専用臨時列車の運行の拡大は可能と考えております。
 県といたしましては、サイクルトレイン実施に向けたきっかけといたしまして、まずはこのようなイベント的な専用臨時列車の運行について、各鉄道会社に提案してまいりたいと考えております。

答弁:上田知事
最後に、「自転車を売りにする埼玉だから」のお尋ねのうち、「競輪の振興について」 でございます。
ご指摘のように、競輪はオリンピック種目でもあり、れっきとしたスポーツでございます。
一方、公営競技としてしっかり利益を上げ、福祉事業などに貢献しております、まさにスポーツの振興と財政に寄与するという一石二鳥のスポーツだと思っています。埼玉県は既に包括民間委託で一定の財政の貢献ができるような仕組みを作っております。しかしながら、ご指摘のようにレジャーの多様化と愛好者の高齢化によりまして、競輪界も先行きが決して明るい訳ではありません。
そこで、何よりもファンを増やすために、まずは競輪場に実際に来てもらうためのPRが必要だと考えております。現在、さいたまスーパーアリーナで開催される夏祭りイベントにおいて、大宮競輪場の認知度を上げるためのタイムトライアルイベントを毎年行っております。
これは、実際の競輪とはどういうものなのか、あるいは実際の競輪用の自転車とはどういうものなのか、あるいは一般の自転車の楽しみ方などについて、競輪選手が教える親子で楽しむことができるイベントです。こうしたことをしながら競輪の知名度を上げております。
また、競輪の開催中には、固定式の自転車にファンとともに競輪選手も乗ったりして、トップアスリートの凄さとか、速さとか、強さというものを体験していただきたくイベントも行っております。
さらに、競輪開催のないときを利用して、地元の競輪選手とともに、一般の方が競輪場のバンクを自転車で体験走行して、競輪を身近に感じていただくようなこともやっております。
こうした事をしながら、スポーツとしての自転車競技の魅力を実感していただきたいというふうに考えておりますし、同時にこのことが競輪事業の活性化にもつながってくると考えております。
現在、直接競輪事業にはつながりませんが、「ぐるっと埼玉サイクルネットワーク構想」の進展によって、スポーツとしての競輪のすそ野を広げることには大いに役立つんではないかというふうに考えております。

8.「文化芸術振興について」

質問:藤本正人
 続いて、「文化芸術振興について」伺います。
(1) 埼玉県文化芸術振興計画について
今議会に上程されている「埼玉県文化芸術振興計画」は、議員提案の条例がもとで作られた計画です。それゆえ独自性があるのだろうと存じます。
 まず、「この計画の眼目は何か。」「今までとは違う、他県とは違う、セールスポイントは何か。」県民生活部長に伺います。
(2) ストリートミュージシャンの活動支援について
さて、地元所沢市に目を転ずると、商工会議所青年部の皆さんが、「若手ミュージシャン発掘支援プロジェクト」と銘打って、若手ミュージシャンの育成に取り組んでおられました。この3年間で「JULEPS」、「Assy」そして「間瀬しずか」を発掘、支援。その活動がうねりを呼んで、「JAY'S GARDEN」、「宮川鉄平」ほか、所沢を拠点に活動するミュージシャンも増えてきております。彼らの多くはストリートミュージシャン。「演奏していると退去を命じられる」のが、悩みの種でもあるそうです。
 さて、「文化芸術振興計画」では、施策UのC「身近な場所での鑑賞機会の充実」の中で、ストリートミュージシャンのことも掲げられています。
 ニューヨークでは地下鉄のホームや通路で音楽家が演奏していました。台北では、路上芸術家に許可証が与えられていました。警察などとの調整も必要でしょう。埼玉県ではどのように支援するおつもりか。その具体案を県民生活部長に伺います。

答弁:土屋県民生活部長
次に、御質問8「文化芸術振興について」、お答えを申し上げます。
 まず、(1)「埼玉県文化芸術振興計画について」でございますが、計画案のセールスポイントにつきまして、主なものを3点申し上げます。
 一点目は、文化勲章を受章された蜷川幸雄氏に芸術監督をお願いしております、彩の国さいたま芸術劇場の発信機能の充実です。 蜷川監督の創造性あふれる新たな文化を全国に発信することはもとより、芸術劇場と市町村文化施設とのネットワークを構築し、蜷川作品の県内巡回公演などの取組を進めてまいります。
 二点目は、文化芸術の持つ力を観光や産業の振興、まちづくりに活かしていくことでございます。特に、利用されなくなった蔵や空き店舗などを、コンサート会場やギャラリーなどの文化芸術拠点として、活用していく取組を進めてまいります。
 三点目は、伝統芸能や生活文化の継承を大きな柱の一つとしたことでございます。県内各地域に伝えられる、祭囃子や獅子舞、神楽、地芝居などの伝統芸能を次世代に確実に引き継ぐ取組を進めてまいります。
 次に、(2)「ストリートミュージシャンに対する支援について」でございます。
 路上での演奏活動、いわゆるストリートライブは、歩行者や近隣住民との間で、トラブルが発生することがございます。
 このため県では、ストリートミュージシャンが不安なく演奏できるよう、平成18年から、希望するミュージシャンに対して登録証を発行し、公共の広場などを演奏場所として提供しております。現在は、さいたま新都心の、けやきひろばと第1ウッドデッキ、北浦和公園、所沢航空記念公園の4か所を指定し、一定の条件の下に演奏を認めております。 
 また、登録しているミュージシャンに対して、演奏可能な各種イベントなどの情報提供や、県が主催して、ストリートミュージシャンのフェスティバルを開催するなど、発表機会の拡大にも努めております。今年も去る11月13日、14日の2日間に渡り、さいたま新都心
けやきひろばにおいて、埼玉ストリートミュージシャンフェスタを開催しました。
 こうした方々の中から、全国に羽ばたくようなミュージシャンが発掘されれば、それは同世代の若者に大きな夢を与え、本県の魅力を全国に発信することにもつながります。
 今後とも、市町村を含めた公共施設の管理者などとの協議、調整を進め、演奏場所の拡大に努めるとともに、テレビやラジオの放送局にミュージシャンの情報を提供するなどの橋渡しを行い、積極的にその活動をバックアップしてまいります。

9.「環境問題について」

質問:藤本正人
 続いて、「環境問題について」質問します。
過去に問うた課題ですが、それでも粘り強く進めるべきと思い、2件、その推進状況を伺います。
(1) 深夜営業の自粛を求める動きについて
まず、地球温暖化を防ぎ、人々が人間らしい働き方に立ち帰るため、生活の深夜化を改めコンビニなどの24時間営業を自粛する運動について、平成21年9月議会で私は問い、知事は、草加市などで実験をし、国に提言していただいたと思うのですが、その後どうなったか、又、今後どう進めるのでしょうか。
(2) 生物多様性の確保について
次に、生物多様性について。
特に、クワガタ、カブトムシなど外国産昆虫を野放しに商品化していることで、日本固有種が侵されると19年2月議会でこれも問い、知事は八都県市での提案を示唆してくれたと思うのですが、どうだったのか、又、どう取り組んでくれるのでしょうか。既に、ヒラタクワガタは雑種が現れたそうです。
以上、2件、小さなことかもしれませんが、しかし、大きな流れの第一歩だと存じます。環境部長に伺います。

答弁:星野環境部長
御質問9「環境問題について」お答えを申し上げます。
 まず、(1)「深夜営業の自粛を求める動きについて」でございます。
 深夜化するビジネススタイルやライフスタイルの見直しを進めるため、県では、昨年6月から7月に熊谷市と草加市の駅前で早めの消灯や残業時間の短縮などの社会実験を実施いたしました。
 この結果、店舗の売上げ面や安心・安全面での影響もほとんどない中で、夜間のCO2排出量を2.6パーセント削減することができました。 この結果については、知事から本年3月に当時の小沢環境大臣に対して御説明し、国としても何らかの形で取り組むように要請したところです。
 この結果が早寝早起きで朝型生活にチャレンジするキャンペーンを環境省が本年6月からの実施につながったものと考えております。本県でも、夏の温暖化対策キャンペーンのキャッチコピーを「早寝・朝活 エコライフ」とするなど普及啓発を図っております。また、12月11日には、草加市内で深夜化見直しシンポジウムを開催し、知事自らその意義と重要性をアピールしたところです。 また、事業者の皆様に看板などの早めの消灯や残業時間の短縮など、できる範囲で深夜化の見直しに取り組んでいただく、「夜エコ」「朝活」協力店・事業所・団体への参加について、このシンポジウムから呼びかけをスタートさせたところです。
 今後は、御協力をいただく店舗や事業所などを幅広く募り、ホームページで紹介するとともに、特に優れた取組を表彰するなど、深夜化の見直しの輪を広げてまいります。
 今後とも、地域住民や事業者の皆様と連携して、深夜化するビジネススタイル・ライフスタイルの見直しに粘り強く取り組んでまいります。
 次に(2)「生物多様性の確保について」でございます。
藤本議員の平成19年2月定例会での御質問を受けまして、早速、3月に外国産クワガタなど特定外来生物として未指定のものについて、早急に指定することなどを環境省の担当課に直接申し入れをいたしました。
八都県市首脳会議では、本県と千葉県の提案により、生物多様性担当者会議を設置し、意見交換を行っておりますが、残念ながら連携した取組の実施までには至っておりません。
県といたしましては、平成19年度から国の施策に対する提案・要望で、外国産クワガタなどを、特定外来生物として指定するよう毎年、継続して要望しております。
普及啓発の取組といたしましては「みどりと川の再生埼玉フォーラム」や「県植樹祭」などのイベントにおいて、リーフレットを配布し、直接県民の方々に、外国産昆虫を野外に放さないよう呼びかけをしてまいりました。
今後とも、国や現在の九都県市首脳会議に働きかけるとともに、市町村と連携を図りながら、県民への普及啓発を進めるなど、生物多様性の保全に取り組んでまいります。


10.糀谷八幡湿地のトイレ整備について

質問:藤本正人
最後に、地元問題を伺います。
 地元所沢の三ヶ島地区に、糀谷八幡神社という社があります。社の向こうは狭山湖に続く丘があり、正面には湿地がありました。さいたま緑の森博物館の一部として宮司の中義智先生を中心に県、大学教授、地域の人が力を合わせ、平成16年には石井美作さんを初代会長に「糀谷八幡湿地保存会」が発足。湿地を開墾し、田圃を復活させました。今は、水村周介会長のもと、保存会の人々が田植え・稲刈り・収穫祭と、地元の小学5年生らと共同作業をしております。できたお米は給食で食べ、また、お餅つきもしています。「みどりの埼玉づくり県民提案事業」として位置付けられ、県には援助もしていただきました。今は蛍も復活し、散策を楽しむ人々もたくさんいます。「糀谷八幡湿地保存会」の方々には、トイレの整備を望んでおられます。検討いただきたく、環境部長に伺います。
 以上で、私の一般質問を終わります。
 ご静聴ありがとうございました。

答弁:星野環境部長
次に、御質問10「糀(こうじ)谷(や)八幡湿地のトイレ整備について」でございます。
所沢市の糀谷八幡湿地については、さいたま緑の森博物館の整備の一環といたしまして、地元の皆様の御協力を得て水田を復元するとともに、駐車場の整備をいたしました。 また、議員お話のとおり、「糀谷八幡湿地保存会」の皆様には、里山の自然を再生するため、稲作や雑木林の手入れなどに、毎年御尽力をいただいております。 湿地がよみがえるにつれまして、オタマジャクシやトンボをはじめ、夏の夜にはホタルも飛び交うようになったと聞いており、大変感謝をしているところでございます。
 さいたま緑の森博物館エリア内のトイレは、入間市にあるビジターセンターと西久保湿地に設置しておりますが、所沢市分の整備でも、公衆トイレの設置を位置づけております。
 糀谷八幡湿地につきましては、この整備計画を具体化する中で検討を進めてまいります。



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