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埼玉県議会 平成21年2月議会
21年度予算議会に於ける動き
新年度予算が決まりました。
2月議会に出された議案に対し、3月27日、可決されました!!
主な議案としては
【議案第1号】
平成21年度一般会計予算案・・・1兆6959億500万円分の予算案
【議案第2号】
埼玉県公債費特別会計予算案3304億7990万2千円分の予算案
【議案第3号】
埼玉県証紙特別会計280億8692万7千円分
県証紙の代金収入。ほとんどを一般会計に繰り出す
【議案第4号】
埼玉県市町村振興事業特別会計144億8251万9千円分
【議案第5号】
埼玉県災害救助事業特別会計3億6956万円分
歳入は国から1億6353万、基金から1億7461万円は救助実施費として使い、
財産収入から3142万円はそのまま基金に積み立てる。
【議案第6号】
埼玉県母子寡婦福祉基金特別会計5億412万5千円分
母子家庭又は寡婦家庭の支援のために貸し付けをしている。
修学金貸し付けや生活資金、就学支度の貸し付けが多い。
【議案第7号】
埼玉県小規模企業者等設備導入資金特別会計21億2937万5千円分
【議案第8号】
埼玉県農業改良資金特別会計1億5429万9千円分
農業改良資金貸し付け、就農支援資金貸し付けなどのため
【議案第9号】
埼玉県林業・木材産業改善資金特別会計3950万5千円分
林業・木材産業改善資金貸し付け費3880万円ほか
【議案第10号】
埼玉県本多静六博士育英事業特別会計5454万1千円分
育英資金として5354万円
【議案第11号】
埼玉県用地事業特別会計45億8325万7千円分
県が事業するに当たり用地をまとめて取得する方がよい場合が多々ある。
そういうときに本会計で先行取得してもらう。
土地開発基金、国の10年返済の都市開発資金、民間の5年返済・公共用地先行取得等事業債を原資とする。
事業化されたときに一般会計で元利を返済してもらう。)
歳入は民間金融機関から10億円、国の都市開発資金から8億円と土地開発基金15億円と土地開発基金の
運用収入2.2億円で成る35億8326万円と土地開発基金からの繰入金10億円。
それに対し、歳出として用地事業費33億9千万円。
なお用地事業費といっても今回は目当てがないが10億円計上したというもの。
さらに土地開発基金に上記運用収入の2.2億円、土地開発基金へ返済で21.7億円、民間金融機関と国の
都市開発資金に返す公債費で12億円からなる。
なお、20年度末現在土地開発基金は412億円残高がある。そのうちの140億円を21年度一般会計に繰り出す予定。
一般会計でやりくりできれば繰り出さなくてもすむようになる。
【議案第12号】
埼玉県流域下水道特別会計465億6712万2千円分
歳入として市町負担金で244億円、国から59億、一般会計からの繰入金で73億円。
それに44億繰越金、県債44億円で賄っている。
一般会計からの繰り入れは事業に対し国1/2、市1/4、県1/4で負担する場合に発行する県債部分を一般会計から
繰り入れる、というもの。歳出は事業費と公債費に対するもの。
【議案第13号】
埼玉県県営住宅事業特別会計205億4281万8千円分
県営住宅の建設、維持管理についての会計。
主な財源は住宅使用料82億6千万円、国から20億4千万円、一般会計から繰り入れで59億9千万円、県債37億4千万円。
それで市町村交付金10億円、建設に62億9千万、営繕で46億3千万、公債費で1億8千万、
一般会計に繰り出しで72億9千万円を使っている。
建設費62億9千万円には建て替え事業の3年目の大宮東宮下ほか1団地、2年目の浦和高層団地ほか3団地、
今年から大宮植竹団地ほか3団地に対してと借り上げ型住宅共用部分整備費の7千万円、
耐震改修する所沢パークタウン武蔵野団地ほか2団地(5億6千万円)が含まれる。
また、建て替え中の2団地に太陽光発電及び10団地にシンボルツリーを植えて5648万円も行われる。
【議案第14号】
埼玉県高等学校等奨学金事業特別会計7億4496万8千円分
一般会計から7億1千万繰り入れ、貸し付け元利収入に2856万円見込み、6800人分の貸し付けを見込んだ。
【議案第15号】
埼玉県公営競技事業特別会計406億5209万6千円分
浦和競馬と西武園、大宮競輪から投票券発売収入などを上げ、基金に2億円、
一般会計に7億672万3千円繰り入れ予定している。
なお、20年度予算では10億6406万9千円の予算だった。
【議案第16号】
埼玉県病院事業会計
県立循環器・呼吸器センター、県立がんセンター、県立小児医療センター、
県立精神医療センターの事業に対する運営費、施設整備費413億2141万1千円ほか。
財源は一般会計からは82億8732万1千円繰り入れている。
がんセンターの建て替えの基本設計、仮設工事の実施設計費、7億5632万3千円、
精神医療センターの新病棟建設と既存病棟改修の設計費1億757万1千円も。
【議案第17号】
埼玉県工業用水道事業会計
武蔵水路改築事業費への負担金2003万8千円ほか柿の木、大久保浄水場からの工業用水供給。
【議案第18号】
埼玉県水道用水供給事業会計
大久保、庄和、行田、新三郷、吉見浄水場での水道用水供給事業の維持管理運営、施設整備費に対して。
並びに八ッ場ダム、霞ヶ浦導水、滝沢ダムに対する負担金、権現堂調節池の水質改善対策、
滝沢ダム、八ッ場ダム、南摩ダムの水源地域対策64億7715万7千円も。
【議案第19号】
埼玉県地域整備事業会計
今年で終わる菖蒲南部産業団地造成で4億3209万1千円、同じく川越第二産業団地4億5394万7千円、
22年度に終わる騎西国道122度う沿道地区産業団地21億2931万1千円
そして産業団立地調査費用7594万5千円含む。
【議案第77号】
埼玉県一般会計補正予算85億4959万3千円分
国の第2次補正で作った基金、例えば消費者行政活性化基金、妊婦健康診査支援基金、
ふるさと雇用再生基金、緊急雇用創出基金、
そして、今までもあったがシラコバト長寿社会福祉基金の合計82億2697万円などを使うもの。
また、そのほかの条例案や20年度補正予算案についても、27日、本会議の場で採決が行われました。
【議案第1号・21号・40号・47号】に対しては共産党と社民党が反対を表明。
また、【議案18号・20号・25号・27号・37号〜39号・50号・70号】に対しては共産党のみが反対を表明しました。
また、自民党、民主党、無所属刷新の会、公明党、無所属の議員は全議案賛成を表明し、
討論、採決の結果、全議案可決されました。
以下、各会派の討論をまとめてみます。
藤本によるまとめなので網羅ができていないなど不備がありますことご了承ください。
共産党の反対理由(まとめ)
【議案第1号】
一般会計について反対理由は知事部局一般職員で170人、教育局で33人も定数削減していること。特に農林部は89人もの定数減だ。農業は国の本なのに、それをないがしろにする気か? また、在宅重度心身障害者手当に年齢制限を導入したり、定時制高校生の教科書、夜食費補助を廃止したからだ。さらに、保健所の統廃合を進める予算が入っているが、10万人あたりの保健師の数は、全国平均18,8人だが、埼玉県は12,5人なのだ。所沢市議会では全会一致で意見書が出されたところだ。福祉事務所にしても4箇所に統合してしまってはだめだ。生活保護受給者急増の中、ケースワーカーの数も国標準に達していないのだ。そして、八ッ場ダム建設や利根川スーパー堤防など事業効果の怪しい国直轄事業に多額の負担金を計上しているからダメだ。凍結を含め見直すべきだ。
また、カルソニックカンセイに対し、1億円助成する予算が入っているが、本社を誘致し経済活性に資するはずだったのが、労働者を削減し雇用破壊している会社だ。
【議案18号、70号議案】
21年度水道用水供給事業会計と20年度補正については八ッ場ダム関連の負担金39億6900万円が計上され、補正案でも継続費延長(h22年度からh27年度まで)が提案されているから反対だ。
【議案20号】
教員免許更新時の手数料を定めるものだが、免許更新は政府言いなりの教師養成につながる。だから反対。
【議案21号、37号】
職員定数削減条例だが、職員一人が見る人口が全国一多いのにさらに削減か?
【議案25号、27号】
保健所と福祉事務所の統廃合は保健所職員の労働強化と県民サービスの低下につながる。
【議案38号、39号、41号】
教員に副校長と主幹級を設けることだ。主幹には給与がプラスされるのだが、教師は同じ仕事をみんなでする仕事。これでは対等でない。クラス担任を持たない教員が増えても多忙解消にはならない。人を増やすべきなのだ。
【議案40号】
養護学校、盲学校、聾学校の名称変更の条例案だが、そのうち「埼玉県立盲学校」を「埼玉県立特別支援学校塙保己一学園」に、「県立坂戸ろう学校」「県立大宮ろう学校」を県立特別支援学校坂戸ろう学園」「県立特別支援学校大宮ろう学園」にする案には反対である。学校というものはそれぞれに歴史と伝統があるのだ。これは生徒、保護者、同窓生に対する一方的な押しつけだ。陳情も出ており、委員会の中で教育長がもっと十分に相談するべきだったと陳謝したそうだが、それですまない。障害者の自己決定は国際的な合意である。当事者の意見を尊重すべきだ。
【議案47号】
県立大学を独立行政法人化する案だが、既に先行している大学は皆疲弊しているのだ。それをなぜ今なのだ?よって反対である。
社民党の反対意見(まとめ)
【議案1号、21号】
知事部局職員は170人の削減、特に農林部は83人も減らすのは異常だ。農林振興センターの普及員19人、研究職15人も削減だ。また、定時制高校、通信制高校の夜食費、教科書に対する助成もやめたが、数は少なくとも必要な人もいるのだ。県立大学は発足10年だが、独立行政法人の利点を生かせているのは旧帝大だけの現状だ。人件費削減にもなり、今少し時間をおくべきだ。2010年からの法人化には反対だ。
自民党、民主党、公明党、無所属刷新の会の賛成理由(まとめ)
【議案1号】
100年に一度といわれる経済危機にあって、財政は法人2税の減収が前年度比−41,3%と厳しく、県税収入も1196億円も少ない7010億円にとどまった。そんななか、総予算を前年度比−1,3%の1兆6959億円も確保したことは評価できる。しかも借換債を除いた実質規模は1,0%増である。歳入を確保するため財政調整基金から428億円と土地開発基金から140億円、、地域整備事業会計から100億円の借り入れなどでしのいだ。また、県債は退職手当が前年比76億円増加する中、退職手当債発行を前年同額に据え置き、工夫している。県債依存度は18,5%、発行額は前年比386億円増だが、これは国が地方交付税の代わりに発行する臨時財政対策債の増加のためであり、それを除いた県債は抑制されている。県債残高も3兆2030億円だが、臨時財政対策斉は交付税措置されるのでそれを除いた残高では、2兆5611億円と19年度末より52億円減少の見込みでもある。
予算編成も苦労したと思う。
歳出としては、21年度は「セーフティネットの充実」「県内経済の活性化」を最優先にがんばろうとしている。
「セーフティーネットの充実」で言えば、総合周産期母子医療センターのNYCU増床、産科医師処遇改善事業の新設、女性医師等の就業支援、後期研修医に対する研修資金貸与制度による医師確保策、県立がんセンターの建て替え、精神医療センターの新病等建設着手、県単独の難病指定を1疾患増やし10疾患にしたことも良い。21年度からの3年間を決める「埼玉県高齢者支援計画」のための事業、「超重症心身障害児短期入所等促進事業」などの福祉施策の充実、消費生活相談の充実、悪質事業者の指導強化や高校の奨学金貸与枠拡大、私立高校生授業料軽減補助枠拡大なども盛り込んだ。
また、「県内経済活性化」としては、小さな投資で大きな効果、一石二鳥、三鳥をねらう施策も評価できる。例えば、住宅ローン軽減助成制度や太陽光発電助成、水辺再生100プランの箇所を新たに37箇所着手、水辺再生のため河川費を2,4倍に拡大、公用車の次世代型へ買い換え推進、「彩の国みどりの基金」を活用した「710万県民1人1本植樹運動」もよい。また、公共事業の真水部分に傾斜配分し2月補正と合わせて昨年度比2割増達成もした。中小企業に対する制度融資枠も+300億円で4500億円に拡大、「セーフティーネット緊急融資」や「予約貸付枠」の創設もした。雇用対策では雇用創出基金を創設し、また、職業訓練の拡充も随分しようとしている。
以上のことから賛成したい。
県執行部からでされた議案だけでなく、県民からの請願も議案になっていました。それについては以下のような討論がされました。
請願について
請願:県政調査費の使い道の報告は会派ごとでなく1人1人の使途を明らかにして欲しい。
『あり方研究会』ではなく正式な場で審議するべきだ。10万円減額すべき。
*これらは、逆に共産党、社民党のみが採択を主張しましたが、その他の会派が不採択を主張し、多数決の結果、不採択になりました。
採択すべきという共産党、社民党の意見
会派の判断で非公開にできる部分があるなんて納得できない。使途透明化を図るために超党派の正規の会を直ちに作って、審議せよ。この決定は抜け道を規定化しただけのものだ。本会議で話し合うべきだ。また、政務調査費なんて少しでも削減して福祉に回せ。
不採択すべきだという自民党、公明党、無所属・民主党、無所属・刷新の会、無所属の議員の意見
1人1人の使い道を出せと言うが、調査費は会派に出されている。それは、みんなが了解したことだ。さらに会派というのは地方自治法に正式に定められた存在だ。平成17年11月10日の最高裁判決でも、会派の独立性、自主性を認めた上で全てを公開しなくても良い。内部に留め外に出さなくても良い種類はこれこれ・・・と言及した判決も出されている。意見聴取をしたり、調査をする場合もあからさまにすると相手方に迷惑をかけてしまうこともある。また、会派がどんな活動をして何を目指して動いているのかなど類推されてしまうこともあるのだ。
その他請願:県営住宅に応募できる人の収入基準を引き下げるのではなく、もっと造って対処して欲しい。
*採択すべきだという討論が出ましたが、それも共産党、社民党以外は不採択に回り多数で不採択となりました。
<参考>特別会計解説
・公債費特別会計:・このところ県債は政府から借りるより民間金融機関から借りる方が多い。9割がそれ。市場から借りるものは10年満期一括償還や5年満期一括償還など、一括償還となる。一般会計や特別会計で借りお金は一括償還はできないから30分の1ずつ公債費特別会計に入れる。それはそのまま県債管理基金に入れる。借りてから10年たったとき、まだ基金には返すべき金額の3分の1しかたまっていない。残り3分の2を公債費特別会計で借換債を発行し用立ててひとまず金融機関に返す。この時点で返すべきお金の3分の2になった。再び10年かけて30分の1ずつ一般会計から公債費特別会計を経由し県債管理基金に積み立てる。10年後、基金に積み立てられた額を公債費特別会計に戻し、足りない分を借換債で借りて一括償還する。そこで借り換えた分を再び10年後に返す。このときも10年かけて一般会計から30分の1ずつ公債費特別会計経由で積み立ててあるので、それを金融機関に返せばよい。なお、生ずる利子分は一般会計から公債費特別会計に入って、そのまま金融機関に返済される。元金部分のみ県債管理基金に積み立てられる仕組み。平成4年度から「公債費特別会計」も「県債管理基金」もできた。
・市町村振興事業特別会計:ふるさと創造資金とふるさと創造貸付金を扱う会計。財源は市町村振興基金から31,2億繰り入れ、そのままふるさと創造資金として補助している。《31,2億円》、また、県債管理基金の運用として60億借り入れ、市町村に貸し付け《60億円分》ている。また、ふるさと創造貸付金の方の市町村からの返済が35億8千万円なので、元金33,12億円は直で県債管理基金に、利子2,68億円は一般会計を通して県債管理基金に返す。ふるさと創造資金のほうは平成12年度以前には貸し付けしていたのでその残りの償還分が今年は16,91億円返ってきて、それに運用益を足したお金を市町村振興基金に返す予定。
・埼玉県用地事業特別会計(用地事業特別会計):まとまった土地が必要なときにこの会計を使って先行取得するための会計。お金は土地開発基金、民間金融機関、国の都市開発資金から借りて用立て先行取得し、5年又は10年かけて返す。その土地が事業化されるとき、一般会計が買い戻してくれ、そのとき初めてお金が入る。土地の先行取得はその他に土地開発公社を通して行われるものもある。事業課が自分で用地交渉できない場合、土地開発公社に頼む。今は、西部地域振興ふれあい拠点施設や資源循環センターなどが公社によって先行取得している。交渉できる場合も公社に頼むこともある。公社は自前で金融機関からお金を用立てている。信用は県が保証するから。なお、金利も土地価格も下落又は低く落ち着いている今は先行取得しない方がよい、という意見もあるが、国道用地の取得、まとめて買わないと交渉しづらい物件も依然あり、先行取得の意義はある。先行取得せず、一般会計でその都度買う場合には継続費としての県道などがある。土地開発公社及び用地事業特別会計の意義はその他に、一般会計で用立てられないときにも買える、という面もある。
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