埼玉県議会
平成20年2月議会
2月28日 藤本正人一般質問全文
39番(藤本正人議員) こんにちは。西第1区、自由民主党の藤本正人です。
質問に先立ちまして、地元の皆様が今日はたくさん来てくださいましたけれども、いつも後手後手に回りまして、連絡も遅くなりまして、急きょいらしていただいた方が、皆さんいっぱいいらっしゃいます。どうも本当にありがとうございます。
2月19日の読売新聞の編集手帳に、おもしろい辞典の紹介がしてありまして、巌谷大四さんの随筆集「おにやらい」というところの楽しい辞典という一文があって、こんなことが書いてあったんだそうです。ファイルというのはどういう意味かというと、「ファイル」、とじ込みの語義。意味は組織的に書類をなくすところと書いてあるんです。社会保険庁や厚生労働省のことを言って、そういうふうに編集手帳では書いてあるんですけれども、何かちょっと今回の質問でも、そんなような感じをしております。※
※ 藤本後日注:
(実は、コウ言イタカッタノデシタ。)( 『基準』とか『立場』という言葉も『それを言うことで自分で考え、決断する責任を回避するために用意された言葉』のように言えるのではないか?!と今回の質問を考えながら思ったのだった。)
それでは、議長のお許しを得ましたので、順次質問させていただきます。
教育委員会について
初めに、教育委員会等について伺います。
まず、その在り方についてです。
私はこのところ、教育委員会を傍聴しております。そして、そのときの様子を自分のホームページで公開しています。ある日の傍聴後の感想を私はこう書きました。「各委員さんはいい意見を言われる。みんな一家言持っていて、その道のエキスパートだ。ただ、惜しむらくは、言いっ放しになっている傾向だ。この五人衆こそは、教育委員会の首脳部なんだから、事務局にこれをやることと明確に指示するよう、会の進め方を変えたらどうか。そのためには、会で一つの主張に絞り込む作業が必要である。今は、事務局が用意した議案、報告を聞き、それを議決し、また各委員が個人的に意見を言い、指摘するにとどまっている」と。
さて、そこで高橋教育委員会委員長に伺います。私の感想に対し、どう思い、どう対処されますか。
なお、今の教育委員会メンバーは、学校現場を常に見据え忘れないことも、一般の感覚から考える柔らかさも、徹底して結果を求めていく鋭さも持った最強のメンバーです。そして、何といっても、母と子、父と子、父と母、すなわち家族から始めようという合意があります。家族は、きずなと信頼の源であり、また象徴であります。その温かさ、その関係性をいま一度、家族に、学校に、学校を取り巻く社会に、そして願わくば地域に、日本に、もう一度取り戻すのが我々の使命であると思うのです。信じること、任せること、ぶつかり合うこと、でも決して見放さないこと、排除しないこと、そんな関係性から物事は生まれるのです。
そこで伺います。高橋教育委員長に伺います。
「家族から始めよう」と合意のある埼玉県教育委員会の首脳部として、今教育の現状をどう分析し、何をどうしていくおつもりですか、忌たんのない御意見を伺うものです。
また伺います。これは教育長に伺います。
教育委員会や教育振興基本計画検討会議で指摘された、一つ、生徒を幼児と交流させることで生きる力を呼び起こす企画、松井委員がしょっちゅう言っています、を、全県的に実現されたらいかがですか。
また、二、特別支援学校の子供の放課後児童クラブのために学校の一部を提供する施策を国も認めているのですから、強力に実行すべきですが、いかがですか。
また、三、通常の学級に多くいる軽度発達障害児を支援するため、通級指導教室をもっと増やすべきではないですか。
さらに、もう一つ、四つ目として、初任者研修が年間三百時間と混み過ぎていて、初任者が担任として子供と一緒にいられず、支障が出ていますが、研修を一年でやろうとせず、何年かに延ばしてやらせたらどうですか。
以上、一つ一つに対し、やるのかやらないのか、やるならいつまでに、どうやるおつもりか、具体的にお答えください。というのも、これらは私の個人的な意見だけでなく、教育委員会や教育振興基本計画検討会議の中でも指摘されたことだからです。ガス抜きの意見として、流されるべきでないので、ここに伺うものです。
あったかい学校を取り戻すために
次に、あったかい学校を取り戻すために、2つの事件から、教育における責任と埼玉教育の取るべき道を考えるについて伺います。
ある新聞の記事を見て、私は目を疑いました。それは、高校の教諭が下校指導中に3人の生徒から先に頭をたたかれ、カッとなってやり返し、1人を組み伏せて首や肩に擦り傷を負わせ、履歴書の中に一生残る戒告処分に処せられたという内容です。なぜ教師が処分なのか、生徒3人からやられて、やり返してはいけないのか。それとも、擦り傷を負わせたからか、だから処分なのか、一体どうなっているんだ。
そこで、教育委員会に公文書公開請求をして、理解に努めようと試みましたが、しかし結果は、その処分事由が最終的には教育公務員として誠に許し難いという、ますます解せないものでした。
そこで、事務局をつかさどる教育長に伺います。
3回とも、生徒から先に頭をたたかれているのに、なぜ戒告処分が妥当であると教育委員さんに提案したんですか。どうも処分の基準があるようですから、その判断基準を明確にしてください。
続いて伺います。公開いただいた議事録を見ると、教育委員さん方は通常1日で結論を出すところを2日間かけておられます。そして、1日目には、私は認めたくない、すなわち処分を認めたくないとの発言や、別の方からは、「このように生徒にパンフレットで頭をたたかれて切れない人間だったら、人間として問題があるのではないかと思います」との発言もありました。私は、これが一般の感覚だと思います。
ところが、だんだんと論点が、教育的配慮が子供を駄目にするという生徒の処遇に移ってしまい、結局は事務局側の提案、戒告処分相当を認めてしまっているのです。なぜなのでしょうか。
そこで、教育長に伺います。
教育委員会に示された体罰に関する懲戒事案のうち、教育委員会の審議を経た結果、事務局案より軽い処分に変更された例は幾つありますか。答えにくいでしょうから、過去2年間で幾つあり、幾つのうち幾つ変更されたかお答えください。
また、次の事件で伺います。これもある高校の話です。場面を想像して聞いてください。
昨年の7月6日、夜の九時ごろ、誰もいないはずの校舎に人の気配がある。そこで、53歳の男性教諭が校舎の3階へ行くと、面識のない生徒9人、男子が1人に女子が八人ですが、いました。「早く帰れ」と言って、そこにあった名前の書いてあった紙を取り上げて、後で証拠になりますから、生徒が誰か知らないわけですから、そのためにそれを取り上げて帰らせようとすると、9人がまとわりついてくる。2階の職員玄関へ着くころには、紙を返せ、返せ、返せ、返せの大合唱になる。それを断り、玄関を出ようとすると、玄関のドアを女生徒に立ちふさがれて、他の生徒に取り囲まれる。男子生徒は目をむいて顔を近づけてくる。そして、別の女生徒に、ズボンのポケットに入っていた携帯電話と車や家のキーを奪われる。「これが欲しかったら紙を返せ」と迫られる。校内は既に真っ暗で、夜の9時ですし、電気を消してあります、もう出る瞬間ですから。真っ暗で、生徒は皆興奮している。そこで、教諭は生徒の胸ぐらをつかみ、壁に押しつけ奪い返す、キーをです。ところが、周囲をさらに取り囲まれ、さらにズボンのポケットに手を突っ込まれるので、「いいかげんにしろ」と、十六文キックのような形で足で押しのける。生徒は興奮状態で、過呼吸で倒れたり、夢遊病者のようになったり、謝れ、謝れ、謝れ、謝れ、訴えてやる、私のお母さんは看護婦だから、何だってできるんだよと脅してくる。異様な状態が続く中、救急車だけでなく、途中生徒が携帯で電話したんでしょう、生徒の親が電話したパトカーも来て、結局連行されて教諭は逮捕されてしまうという事件です。翌日には新聞に報道され、脅迫電話から奥さんは、精神的にも肉体的にもさいなまれ、後に入院されてしまいます。
この件は、7月7日に新聞報道されましたが、後に直接、教諭に話を伺いに行きました。お話を伺って感じたこと、それは教育界の責任のある人、立場にある人が責任を果たさなくなっているということでした。現場で起こる汗みどろの案件を、教育はどうあるべきかを踏まえて、自分の腹で受け止めることができなくなっているのではないかということでした。
例えば、校長は事情を十分調べようとせず、新聞報道に目を奪われて、一方的に全保護者に向けてプリントを配布しようとしています。プリントには、教諭が暴力を振るったとし、そう書いてあるんです。深くおわび申し上げ、学校といたしましては改めて体罰に関する研修を行い云々と、保護者対策に気持ちがいっぱいで、教育はどうあるべきかという信念は残念ながら感じられません。
また、教育委員会事務局も、教員に対して8月10日、また後に訪れる支援者に対して、8月20日と2回にわたって、体罰として処分すると明言しています。
この状況では、むしろ教諭は被害者なのに、また学校教育法第一条に関し、正当防衛に関する見解が出ているのに、なぜ体罰、なぜ処分と言えるのでしょう。
そこで教育長に伺います。教育委員会に諮ってもいないのに、校長から事情を聞いただけで、なぜ担当者や責任者が体罰として処分すると言えるんですか。これは体罰ですか。
続いて、教育委員長に伺います。教育委員会は、この件の報告を受けていますか、いつですか。また、委員会としての意思決定をしましたか、これは体罰ですか。校長をはじめ、責任ある人々の、まず謝罪、まず処分という教育理念の感じられない、腹の据わらない姿勢をどう思いますか。この姿勢こそが、現場の教師をしてき然とした指導をさせない原因なのではないですか、どうお考えになりますか。
そのほか、教諭は保護者の訴えで、一方的に逮捕され、新聞には実名で書き立てられ、刑事や検事からは人格を否定する詰問を受け、神経をずたずたにされました。女性検事は言ったそうです。「手を出さなくても良い方法があったのに、手を出してしまったあなたは本当にだめな教員です」。私は思います。じゃ、夜の9時近くに不審者を探しに行かなきゃ良かったんですね。いや、野球部の練習指導や、その後勉強を見てやることなんかしなきゃ良かった。取り囲まれたら、謝っちゃったら良かったんだと。
ありがたいことに、この教諭は卒業生や保護者、同僚たちの嘆願運動によって、ある意味では救われました。しかし、教育現場では、このようなことは日常にあるんです。だからこそ思うんです。君子危うきに近寄らず、本気になるだけ損、子供と付き合うより趣味でもしよう。いやいや、管理職の勉強でもするか、これは皮肉で言っているんですからね。そんな状態にしないために、家族だったらそんなこと絶対しないです。危うきに近寄らず、本気になるなんて損なんていうことは家族はしないんです。責任ある方々、教育委員会の方々には、作られた基準、システムに逃げることなく、腹の据わった教育理念に根差した対応をお願いしたいのです。見解を伺います。
そして、もう一つ、学校教育においては、身体的苦痛を伴う懲戒もあり得るのだと、せめて埼玉だけでも教育委員会内で、そして子供や保護者と合意をつくっていくべきではないでしょうか。そして、最後に申せば、高校は結構なんですけれども、義務教育の段階ではアメリカの後追いをしてゼロトレランスを導入しないでいただきたいんです、あれは排除の教育です。
以上、信頼ときずなの原点である家族性を大切にし、そこから始めようとする教育委員会だからこそ、高橋教育委員長に見解を伺います。
教育とは、生身の人間と人間が出会い、葛藤する営みです。理念だけで語るほうが無理なんです。例えば、昨年二月、答弁で教育長は、暴力による指導は正常な倫理観は養えず、暴力で物事を解決するような子供が育ってしまうと言われましたが、違います。それは家庭内DVの暴力の話で、教師はそんなものではないです。もう体罰なんて、ほとんど学校はありません。でも、校内暴力は、まだまだ増え続けているんじゃないですか。有形力の行使は、人間だからあるんです。
もう一度言います。教育は、生身の人間と人間が出会い、葛藤する営みなんです。理念だけで語るほうが無理なんです。教師に一所懸命やってもらう、悪いことは悪い、これを乗り越えてみろ、大人として壁になってもらう。泥んこになって、子供たちと体当たりの教育をしてもらう、決して見放さない。それこそが子供にとってあったかい教育なんです。そう信じて伺いました。
所沢東高校について(肢体不自由児のための学校にもできないか? グランドなどの有効利用を!)
最後に、所沢東高校について伺います。
所沢東高校は、新座北高校と統合され、新座柳瀬高校となり、所沢東高自体は特別支援学校として生まれ変わると伺いました。そこで、特別支援学校とする必要性、なぜ特別支援学校にしなければいけないのかと、地元、所沢市は何を考えているのか、その市の見解について伺います。
また、肢体不自由児を持つ保護者からは、和光養護学校までは車で揺られて一時間以上で、とても厳しいので、もう少し近くに肢体不自由、知的障害を兼ねた学校ができないものか、長い間要望が寄せられていました。この際、新しい学校をそのようにできないものか伺います。
また、埼玉県スポーツ振興のまちづくり条例を作った我々、自民党としては、学校の敷地の有効活用を、例えば地元柳瀬地区、例えば地元硬式野球チーム、グリーンベースボールクラブとあります。また、例えば付近の高校、そして地元、所沢市の意向を十分聞いて進めていただきたいものですが、教育長に見解を伺います。
答弁)高橋史朗教育委員会委員長
御質問1、教育委員会などについての(1)教育委員会の在り方についてお答えを申し上げます。
教育委員会の使命は、それぞれの分野で活躍する教育委員が活発に議論を重ね、様々な課題に対応した基本的な教育の方針を示していくことにあると私は考えております。現在の教育委員会では、各委員から活発な意見が常に出され、教育の本質に迫る議論も行われていると受け止めておりますが、議員お話しのように教育委員の個人的な意見にとどまっているものも、残念ながらございます。その中には、埼玉の今後の教育にとって、大変貴重な示唆を含んでいるものがございますので、決して一委員の意見にとどめることなく、教育委員全員で議論を深めて、合意形成を図ることが必要であると考えております。
私は、教育委員会委員長として求められているリーダーシップを発揮し、各委員の意見集約に努め、課題解決のために一定の方向性が示せるよう、教育委員会会議の運営に努力してまいります。
次に、(2)教育委員会が描く教育像についてでございます。
私は、子供の自立と成長を保障するということが教育の原点であると考えております。そのために、学校、家庭、地域が一体となり、正に社会全体で教育に取り組んでいくことこそ、あるべき理想の姿であると考えます。そうした理想を実現する上で、今日とりわけ求められているのが家庭教育に対する支援であります。
私は、これまで不登校やいじめ、学級崩壊など、深刻な問題を抱える学校現場を数多く訪問してきましたが、十年ほど前から、このまま対処療法を続けているだけでは間に合わないのではないかと感じるようになりました。こうした問題の背景にある家庭の教育力の低下という課題にきちんと向き合わない限り、教育問題の解決は難しいと考えました。
改正されました教育基本法では、父母その他の保護者は、子の教育について第一義的責任を有すること。さらに、国及び地方公共団体は、家庭教育の自主性を尊重しつつ、保護者に対する学習の機会及び情報の提供、その他家庭教育を支援するために必要な施策を講ずるよう努めなければならないことが明記されました。これに基づき、行政が家庭教育を適切に支援するため、親の学習の場を作り、科学的知見に基づく子育て情報などを提供していくことが重要であると考えております。親が親として育ち、力をつけるための学習を行うこと、また中学生や高校生が親になるための学習を行うこと、このような取組を契機に一人一人の意識が変わってくるものと思います。さらに、親同士の相互交流が生まれ、孤立していた親がともに支え合っていくことは、家族のきずなのみならず、地域のきずなの再生にもつながると思います。
現在、子供を取り巻く現状は大変厳しい状況にございますけれども、学校を核として、学校、家庭、地域が一体となった教育を推進してまいりたいと存じます。
次に、御質問2、あったかい学校を取り戻すために、についてお答えを申し上げます。
まず、教育委員会は、この件の報告をいつ受けたのか、委員会として意思決定したか。そして、これは体罰かについてでございますが、教諭の逮捕当日、事務局からの連絡により事件を知りました。その後、9月13日及び1月10日の2回にわたって、その後の状況について報告を受けております。
現在、体罰であるかどうかを含め、慎重に検討するよう事務局に指示している段階でございまして、委員会としての意思決定はしておりません。
次に、校長をはじめ責任のある人々の腹の据わらない姿勢をどう思うかについてでございます。
教員は、生徒の問題行動に対しては、き然とした指導をすべきであって、校長や教育委員会はこうした姿勢を支えることが必要と考えております。教育委員会といたしましては、事実関係を明らかにした上で、委員会で決定した基準に照らし、厳正かつ適切に対処してまいります。
次に、身体的苦痛を伴う懲戒もあり得るということ、また義務教育段階でゼロトレランスを導入しないということについてお答えを申し上げます。
身体的苦痛を伴う懲戒は、体罰に当たり、法律で禁止されているとともに、児童生徒に力による解決という考え方を助長させてしまうので、容認できません。ただし、平成19年2月5日の文部科学省初等中等教育局長通知、問題行動を起こす児童生徒に対する指導についてでは、児童生徒に対する有形力、有形力というのは目に見える物理的な力のことでございます。有形力の行使により行われた懲戒は、その一切が体罰として許されないというものではなく、児童生徒から教員らに対する暴力行為に対して、教員らが防衛のためにやむを得ずした有形力の行使は、もとより教育上の措置たる懲戒行為として行われたものではなく、これにより身体への侵害、または肉体的苦痛を与えた場合は体罰に該当しないと明記しております。
また、同通知は、ややもすると教員らが自らの指導に自信を持てない状況を生み、実際の指導において過度の萎縮を招いているとの指摘もなされていると述べつつ、肉体的苦痛を与える懲戒である体罰を行ってはならない、体罰に当たるかどうかは、当該児童生徒の年齢、健康、心身の発達状況、当該行為が行われた場所的及び時間的環境、懲戒の対応などの諸条件を総合的に考え、個々の事案ごとに判断する必要があるとしております。
これらの点を十分に踏まえて、総合的に判断し、対処する必要があると思います。
また、ゼロトレランスは排除の考えではなく、児童生徒への指導に当たって、小さな問題行動からあいまいにすることなく注意をするなど、段階的に指導するものと理解しております。
答弁)島村和男教育長
御質問1、教育委員会等についての(3)織りなす意見、指摘事項の具現についてお答えを申し上げます。
まず、生徒を幼児と交流させることで、生きる力を呼び起こす企画の全県実施についてでございます。
先般公表された中学校技術家庭科の学習指導要領案では、幼児と触れ合う活動など、幼児との交流がこれまで以上に重視されております。現在、中学校では技術家庭科や総合的な学習の時間などを中心に208校、県立高校においては家庭科の授業等で67校が幼稚園又は保育所との交流活動に取り組んでおります。
また今年度、県では親の学習プログラムを作成いたしましたが、その中に中高校生による幼児との触れ合い体験を取り入れた授業事例もございますので、その活用を図ってまいります。
さらに、今後予定しております教育課程説明会などで、中学校における幼児との触れ合いが全県において実施されるよう、各学校に働きかけてまいります。
次に、放課後児童クラブに学校の一部を提供することについてでございます。
特別支援学校では、児童生徒が年々増加し、厳しい教室不足の状況にあり、現在その対策事業に取り組んでいるところでございます。お話の放課後児童クラブを設置するために専用スペースを提供することは、現状では困難な状況でございます。今後、特別支援学校の教室不足の解消状況も踏まえながら、学校施設の一部を提供することが可能か、検討をしてまいります。
次に、軽度発達障害児を支援するために、通級指導教室を増やすことについてでございます。
平成18年に学校教育法施行規則が改正され、通級指導教室において発達障害児が指導の対象となりましたことから、県ではその充実に努めてまいりました。その結果、発達障害児に対する通級指導教室は、平成17年度の10市21教室から、今年度は22市町41教室へと増加したところでございます。今後とも、市町村教育委員会と連携し、通級指導教室の増設を実現するために、国に通級指導担当教員の加配を要望してまいります。
次に、初任者研修を1年間ではなく、何年かに延ばして実施することについてでございます。
初任者研修は、法令等に従って、教員として必要な資質を身に付けるために、採用の日から1年間の研修を行っているものでございます。教員には、採用当初から教科指導や生徒指導など、教職全般にわたって職務を遂行する能力が求められており、実践的指導力が必要なため、国により年300時間の校内研修と25日間の校外研修が示されております。研修期間の変更につきましては、法令により採用後1年以内に実施することとされており、2年目以降に行うことは困難でございますので、御理解を賜りたいと存じます。
次に、御質問2、あったかい学校を取り戻すために、についてお答えを申し上げます。
まず、戒告処分の判断基準についてでございます。
当該教諭は当日、他の2名の教諭とともに下校指導に当たっており、協力して生徒を指導することができる状況にございました。こうした中で、当該教諭は生徒からふざけて頭をたたかれたため、所持していた赤色誘導灯で生徒をたたき、更に赤色誘導灯の柄で別の生徒の頭部をたたいて路上に組み伏せ、同生徒に傷害を負わせたものでございます。このことは、教員が防衛のためにやむを得ず行った行為とは言えないことから、体罰であると判断をいたしました。
県教育委員会の懲戒処分の基準によりますと、児童生徒に対して体罰を加えた職員は、減給又は戒告と定められております。今回の事案につきましては、事故の発生状況や経緯、生徒の負傷の程度、教員としての生徒指導の在り方などを総合的に判断して、戒告となったものでございます。
なお、生徒が教員の頭をたたく行為は、たとえふざけて行ったことであっても、決して許されないことでありますので、事故後に校長が生徒一人一人に対して厳重に注意を行っております。
次に、過去2年間の体罰に関する懲戒事案件数と、事務局案より軽い処分に変更された件数についてでござます。
平成18年度は6件、平成19年度は現在までに4件、計10件が体罰に関する懲戒事案として教育委員会で審議されておりますが、すべて原案のとおり可決をされております。
次に、なぜ体罰として処分すると言えたのかについてでございます。
お尋ねのもう一つの事件につきましては、教育局職員が8月10日に当該教諭から事情聴取を行いました。その際、今後できるだけ事実を正確に把握し、どのような措置が適切であるかについて検討していく旨を説明いたしました。また、8月20日に支援者の方が嘆願書提出のためおいでになった際には、教育局職員が嘆願の趣旨を十分お伺いし、引き続き検討する旨をお伝えしました。
次に、これは体罰なのかについてでございますが、教育局では校長や当該教諭及び生徒の状況を把握している教諭などから、数回にわたり聞き取りを行い、事実関係を確認いたしました。現在は、体罰であるかどうかも含め、対応について検討している段階でございます。
次に、御質問7、地元問題についての(3)所沢東高校についてのア、特別支援学校となるに当たってについてお答えを申し上げます。
まず、所沢東高校を特別支援学校とする必要性と、地元、所沢市の見解についてでございます。
県西部地域におきましては、本年四月に川越養護学校川越たかしな分校を開校いたしますが、引き続き特別支援学校の教室不足の状況が続くことが見込まれます。このため、再編整備後の所沢東高校を活用した新たな特別支援学校を設置することにより、県西部地域の教室不足解消を図ることといたしました。
また、所沢東高校を活用して、特別支援学校とすることについて、所沢市の御意見は、所沢東高校が県有財産であることから、所沢市として県の計画に対し意見を申し述べる立場にはないとのことでございました。
次に、新校を肢体不自由、知的障害を兼ね備えた学校とすることについてでございます。
肢体不自由特別支援学校の通学時間を短縮することは、切実な課題であると受け止めておりますが、当面喫緊の課題である知的障害特別学校の教室不足解消を基本として取り組んでまいりたいと存じます。
次に、イ、敷地の有効活用についてでございます。
議員お話しのように、埼玉県スポーツ振興のまちづくり条例の趣旨に基づき、県民の皆様がいつでも気軽にスポーツに親しむことができるよう、学校敷地の活用を図ることは大切であると考えております。これまで所沢東高校では、グラウンドや体育館などを地元のスポーツ団体に利用いただいているところでございます。引き続き、新設される特別支援学校におきましても、地元の意向を十分伺いながら、学校敷地の有効活用に努めてまいります。
再質問:藤本正人議員
再質問をさせていただきます。
伺うのは、教育長と教育委員長です。
まず、初任者研修制度は、一年間に300時間以上やらなくてはいけないんだということで決まっているからと言われましたけれども、やらなくちゃいけないんですかね。実は、これは一般質問で私、前に聞いていまして、同じことを聞いたんですけれども、そのときの答弁は交付税措置がされているからと聞いて、ではお金の問題なのかなというふうに伺ったんですよ、やらなくちゃいけないんですか、国と県の関係の中、また国と市の関係の中で、これは法律として300時間、1年間の中でやれということなんですか。今の御答弁だと、そういうふうに感じたので、もう1回、その件については伺いたいと思います。
あと、3人の子供から立て続けに3回たたかれて、それにやって、最終的には過剰防衛だったという話ですけれども、それを聞いていると結局は、たたかれたら、たたき返しちゃいけないということで、にっこり笑ってだめだねえと言わなくちゃいけないということだと思いますね、そういうことなんでしょうか。
すなわち、やられても、ケースはレアなんですよ、だけれども、そういう子供もいますから、そういう場面にいってしまうこともあります。そのときに、そうされても手を、我々もやりました。ポケットに手を突っ込んでやりゃあいいんですよ、そうするしかないんですから。でも、やられてもやり返しちゃいけない。そうしたら、過剰防衛になるんですね。
あと、質問として、なぜ戒告なんですかと聞いているんです、なぜ戒告なんですかと。これについても伺います。
あと、もう一つ、次の案件で聞いた事件ですけれども、子供たち9人に取り囲まれてというやつです。これは伺っているんですけれども、答えがありません。校長先生の話も言いましたが、県教育委員会の責任ある立場の人が8月10日と20日に先生と、そしてその支援者と会っています。この議会の中にも、そのことを知っていらっしゃる方がいらっしゃいます。
そのときに、体罰として、どちらにしてもあなたは処分しますよというふうに言われたと伺っています。体罰とするかどうかは、まだ決まっていない、これから考えますというのが県教育委員長の答弁でもありましたし、教育長の答弁でもありました。しかし、そのときに既に、面倒くさいことをしてくれたなと、事情は分かるけれども、体罰は体罰だという発言があったと聞いておりますので、それを言ったか言わないか、申しわけないですけれども、それも聞いていますので、お答えください。テープレコーダーにとってあるらしいです。
そして、最後に教育委員長に伺います。
教育において、身体的苦痛を伴う懲戒もあり得るんだということを、せめて埼玉だけでも、そして教育委員会の中や子供や保護者と合意をつくっていくべきではないですか。あと、ゼロトレランスは是非ともやめていただきたいというふうにお願いし、伺いました。御答弁として、ゼロトレランスはそういうものではないというふうに御答弁があったわけですけれども、前半の部分、身体的苦痛を伴う懲戒はあるんだよという合意をつくっていくことについては、ちょっと御答弁がなかったような気がいたします。
ちょっと誤解されているかもしれないので、私はこういう意味で言っております。この問題を話し始めても、なかなか体罰とは何なのかというところで、まず法律が定まっていません。実は、具体例も少し、文部科学省がどんどん出してきて、それがむしろ教師たちをこれもやっちゃ駄目だ、あれもやっちゃ駄目だというふうに追い詰めているわけなんですけれども、でも法的にはまだ教育委員長が言われたように、個々の事例と子供たちの発達段階と、様々な条件で基準として決めることではなくて、個々の事例ごとに考えるものだというところが一番の最終段階の決定だと思うんです。こういう体罰にかかわることというのは、人権思想というんですか、そういうのの暴走ではないかなと、行き着くところまできているのではないかなと思っています。
私は昔、体罰は反対だという人権を守る会という集会に行きまして、しかし必要なんじゃないかと言ったときがあります。そして、自分の所属する学校がそれを完全になくしたときに、子供たちが荒れていたものですから、先生が殴られたり、授業が妨害になったり、いろいろなことが起きて、まじめな子たちが非常に苦しんだ思いがありました。それを私は、人権を守る会の会議に行って意見を言ったんです。そうしたら、その方たちが言いました。暴力は暴力を生み、暴力で解決する子供たちしか生まないんだと。今はまじめな子たちが困っていたり、先生方が殴られたりするかもしれないけれども、血が流れることは必要なんだと。良い状態になるために、血は流れなければいけない、革命思想でしたね。
そういうような様々な大きな流れの中で、しかも経済自体が、日本が個人主義を導入しましたけれども、日本に本当に昔からあった親と子の、すなわち家族にあった超法規的な、お父さんが「こらっ」ということはあると。だけれども、警察なんかをそこに導入したりはしない。他人様の世話にはならずに、自分たちの中で解決し、絶対でも見放さないよという、そういう日本の良さというのが個人主義によって、家族にまず失われました。保育園だ介護保険だ、いろいろなことによって外部委託することで崩れていきました。地域もなくなりました。学校もなくなっていく、その一つの過程であるのではないかなと、私はここに考えているわけです。
せっかく教育委員会が今家族を、すなわちそのきずなとか、そういうのをもう一回取り戻そうと言っているんだったらば、学校内の教育体制も家族のようであるべきだと僕は思っているんです。そのほうが最終的には、子供たちにとって、時にたたかれたりすることもあるでしょう。でも、お父さんは子供に、そういうことってあると思うんですよ。そういうような気持ちで、教員に期待をしてほしいし、教員は自らを律するけれども、でも子供たちのことは見放さないよという覚悟でやる、それこそがあったかい学校ではないかなと思っています。
それを許さない今の流れが、結局は教育委員長、ゼロトレランスはそういうことはないですよとおっしゃいましたが、アメリカはそうなっています。何をやったら別室指導、何をやったら校長室行き、そして何をやったら停学で、最後は退学まであるんです。小中学校でも退学させるんです。世の中と同じで、一人一人が個人主義に陥ってしまって、身内の中で解決していこうとしない。何かがあったら警察に頼もう、何かがあったらその集団から排除していくことで平和を保とうという考え方の中にゼロトレランスもあって、それは特に日本の学校においてはあってはほしくないという意味で、私は小中学校、もちろん厳しく叱るところは叱ります。でも、ゼロトレランスという制度を導入することについては、やめていただきたいと伺っております。
教育委員長に、もう一度御見解を伺いたいと思います。よろしくお願いします。
再答弁)島村和男教育長
藤本議員の一の(3)織りなす意見、指摘事項の具現についての再質問にお答えを申し上げます。
教員の初任者研修、校内300時間研修についてでございますが、初任者研修につきましては教育公務員特例法で、その採用の日から一年間の間に教諭の職務の遂行に必要な事項に関する実践的な研修を行うというふうに規定がございます。この規定に基づきまして、文部科学省の通達、平成元年に出ておりますが、政令の公布について出された通達で、校内において指導及び助言を受ける研修として週二日程度ということは、少なくとも年間60日程度ということで、時間にすると一日5時間と数え、週に2日でございますので、300時間ということになります。私どもとしては、これはしなければいけない研修というふうに受け止めております。
次に、二のあったかい学校を取り戻すためにの再質問にお答えを申し上げます。
最初に、生徒にやられても、やり返してはいけないのかということでございますが、今回の最初の事案のほうでございますが、これにつきましては下校指導に当たっていた際に、ほかの2人の教員と3人で下校指導を行っていたと。教員に対して手を上げる、あるいはパンフレットで頭をたたくといったことは、決して生徒の行動として許されるべきではございませんけれども、そうした行動に対して、いわば衝動的に組み伏せて、生徒の首、肩、腰、左ひざ、それから左手の指に擦過傷を負わせたというものでございます。
もみ合いながら行ったわけでございますが、そうしたことについては基本的には、その行為だけでなくて、その周辺といいますか、そのときにほかの2人の教員とともに指導を行っていたわけでありますので、そうした教員と相談するとか、あるいは一緒になりながら生徒を説諭するという態度が望まれたわけでございまして、これは考え方としては、いわゆる体罰に当たるというふうに考えたところでございます。
それがなぜ戒告なのかということについても、関連いたしますけれども、体罰であるということで認定をしてといいますか、考え方の中で考えて、それを基準に当てはめて懲戒処分を決める場合には、戒告又は減給ということでありますので、全体的な状況を踏まえて、生徒のほうが手を先に出したとかということも踏まえて行ったということを考えると、これは減給又は戒告のうちの量刑の一つ下のほうの戒告というふうに、教育委員会の合議でそういうふうに決まったということであります。
それから、もう一つの事件のほうで、教員に対して県教委のしかるべき職員が会ったとき、あるいは嘆願書をお持ちになったときに、体罰として処分を検討すると言ったかどうかについてでございますが、私どもの理解としては、この事案については事案の種別としては体罰になるかと思うというのは話をしております。ただ、それについてどうするかというのは、今後検討していく、いろいろ状況等を調べながら検討していくということで、教諭にはお話をしたというふうに私は理解をしております。
また、嘆願書を持ってこられたときには、嘆願の趣旨をお聞きするのが、そのための席でもございますので、それについてはそうした言及はなかったと、趣旨をお聞きして、対応については検討をしていくという話はしておりますが、体罰でもって処分を考えるとか、どうするとかということは言及していないという理解であります。
以上でございます。
再答弁)高橋史朗教育委員会委員長
藤本正人議員のあったかい学校を取り戻すためについての再質問にお答えを申し上げます。
先ほど、この体罰の問題は人権思想と関係があるのではないかという御指摘がございました。私はかねがね、児童の権利条約のことを引用するんですが、子供の最善の利益とは何かということが一番大事なポイントであります。目先の利益を保障することが児童の最大の利益になるのではなくて、自分で自分を律し、そして一生において自己実現、自立や成長を保障するということが児童の最善の利益につながると、その意味でどうかかわるかということがとても大事なポイントでございます。
藤本議員は、家族のぬくもりのお話しをされました。私は、家族のぬくもりのポイントは2つあると思っておりまして、これは日本人が昔から「しっかり抱いて、下に下ろして歩かせろ」と言ってまいりましたが、「しっかり抱く」という愛着の太陽の温かさ、優しさですね、そして「下に下ろす」という北風の厳しさ、その温かさと厳しさというものの2つのかかわりが大事だと思っております。
ちょっと例を申し上げて恐縮でございますが、我が子が万引きしまして、お父さんが3杯、バケツに水をくんで、自分が2杯かぶって、1杯その子にかけて、ふろ場に行って、寒いだろうと言ってふいてやりました。二度と、その子はもう万引きはしませんでした。そこには、非常な厳しさと、それから温かさと両方がありました。ある親父が、娘が遅く帰ってきてぶん殴りました。翌日、また同じ時間に帰ってまいりました。思わず、鉄拳が飛びそうになったんですが、思わず手がとまって絶句しました。その父親の顔を見ていて、女子高生がはらはらと涙を流して、二度ともう遅く帰ってきませんでした。それは、親心が伝わったからであります。殴ることが厳しさではございません。親心が、真剣に心配しているという心が伝わることが大事でございまして、その厳しさというものが温かさに裏打ちされないと、子供を動かすことはできません。そのことが一番大事なぬくもりのポイントではないかと思っております。
そういう意味でいきますと、発達段階に応じてどうかかわるかということが大事なことでございまして、私はかねがね守破離という、型を守って型を破って型から離れるということを大事な日本の道の文化だと思っておりますが、まずは他律から始まって自立へと導いていく、これが教育の発達段階に応じたかかわり方であります。したがいまして、義務教育段階から駄目なものは駄目という、子供の壁になるという、そういうかかわりは大事であります。
そういう意味で、先ほどゼロトレランスの話が出ましたが、ゼロトレランスというのは単なる寛容さなしという厳しさのかかわりだけではなくて、先ほど申し上げた優しさに裏打ちされた厳しさでかかわるということが大事でございますので、その場合に教師がどういうふうにかかわったかということが一番問われる、これが根本でございます。そういうことを大事にして問題を考えていかなければならないというふうに考えます。
以上でございます。
環境問題について
次に、環境問題について伺います。
先日、日高にある民間企業プラントを見学する機会に恵まれました。おがくずやコーヒー豆を活性炭にするそのプラントは、例えば清涼飲料工場から出るコーヒー豆を活性炭にし、再びそこで使ってもらうことで、堆肥としてリサイクルするよりCO2を53パーセントも減らせるというものでした。活性炭の売却先も引く手あまたで、バイオマスの利活用としてとても頼もしいと感じた次第であります。地球温暖化が実感されるほどになったのに、国はCO2削減マイナス六パーセントどころか、逆にプラス7.8%の状態であり、この際官民挙げて思い切った取組をしなければなりません。
平成19年8月には、地域バイオマス利活用プロジェクト研究会、11月には全庁横断の地球温暖化対策推進委員会を立ち上げた埼玉県であります。唯一、バイオマス担当を置く農林部には、先に述べたような民間企業による新技術支援を強力に進めていただきたいと思います。その認識と覚悟を農林部長に伺います。
更に伺います。何事もそうなのかもしれませんが、既成の概念を超えた新技術というものは、既成の概念、行政行為においては既成の法律なんですけれども、それでは対応できないもののようです。いや、無理やり既成の法律に当てはめようとすることで、新技術の芽生えを逆に阻害して抑えてしまうことがあるようなんです。過去にも、宮崎県議がそのようなことを問われました。私も、そういう事例に出くわしました。そして、水素燃料電池の開発を国の全権委任で進めているJHFCパークの矢野久所長も、奇しくもこう言われました。電気やエネルギーは、化石燃料を燃やして作るという前提で既存の法律はつくられている。新しい水素燃料という新技術を進めるには、まず既存の法律を一つ一つ変えるという壁がある。循環社会対策特別委員会での出来事でした。
目を足元に転ずると、同じ県庁内においても、廃棄物処理法や大気汚染防止法など、既存の法律で規制をする担当課と、まだ見ぬ新技術を育てようとする担当課との闘いがあるようです。どちらも、善意で大まじめで、しかし多くは既存の法律を擁して規制をしていく担当側が勝利する現実があります。知事、本県が循環型社会の実現と地球温暖化の防止に向けて率先して取り組むためにも、新技術の育成、支援という観点から、各課を調整するテーブルと環境法令等の規制を緩やかにすることが必要と考えます。上田知事に、認識と御決意を伺います。
更に伺います。私は昨年の4月の選挙で、こう訴えました。正月を含め、24時間開くショッピングセンターの便利さの陰で、体を酷使する店員、疲弊する商店、近くの店がつぶれて買い物にも行けなくなった高齢者がいる。快適さ、便利さを私たちはずっと追及し続けてきたけれど、その代償も大きい。今こそ、一人一人が自然の摂理を前に謙虚になる。ちょっと我慢することが必要なのではないでしょうかと。
個人商店には勝利してきたコンビニも、よく見れば本部ばかりが利益を吸い上げるシステムと、客が来なくても24時間開かなければいけない制度の中で、利益が少なくバイトを雇う金を惜しみ、または募集してもバイトのなり手が最近はいなくて、目を赤くして身内総出で体を酷使し続ける人々がいますが、それでも多くが閉店に追い込まれ、組織的な裁判も行われているほどです。
働くことは、人間の喜びです。しかし、今はその働くことが企業の論理でゆがめられている気がしてなりません。正月三が日やらなくたっていい、24時間やらなくたっていい、我々一人一人がちょっと我慢することが今必要なのではないでしょうか。そして、地球温暖化なのです。
経済産業省では、温暖化防止のため、企業単位でCO2削減を今後求めていくようです。この際、コンビニ、ファミレス、24時間営業のショッピングセンターに対し、県内店舗の何割かは十一時で閉店するなどの枠を誰かが設定してやらねばならないのではと思います。それを埼玉県がやってほしい。環境を切り口に、人が人としてあるために、そして人として存続できるために、上田知事に決断を求めるものです。
限界自治体などを支援しよう!!
次に、限界自治体等への支援について伺います。
近年の少子高齢化の進展により、65歳以上人口が全体の50%以上となって、共同体の機能維持が限界に達している集落、すなわち限界集落が増加しています。これら集落の共同体機能が衰退すると、森林や水源のかん養の上でも、我々の生活への影響が予想されます。他人ごとでは済まされないということです。また、この問題は集落という小規模な地域に限ったものではなく、そのまま自治体にも当てはまるものです。財政再建団体の夕張市も、最も高齢化率が高い市で、65歳以上が人口の過半数を占める限界自治体に最も近い市となっています。限界集落を定義した長野大学の大野晃教授によると、2030年には144自治体が限界自治体になるとか。私がかつて視察したいわて銀河鉄道など、いわゆる第三セクターなども苦しい経営状況となっているところが多いのが現状です。
このような状況の中、東京都や愛知県春日井市は、夕張市に職員を派遣しました。国益だ、自立だ、自己責任だ。国も、個人も、自治体も、せち辛い世の中になってきましたが、世界に目を転ずれば、先進国ではソーシャルファイナンス、途上国ではマイクロクレジットと呼ばれる、つまり社会的に意義ある活動に対し融資をしよう、投資をしようという、日本に昔から正にあった助け合いの流れが生まれつつあるようです。
県外の限界自治体などに投資して、逆に埼玉県にないものが得られるという視点も大切です。気候、風土が異なれば、違う文化もあります。災害時などの協定面でも、より強固な関係が築けます。第三セクターの鉄道を支援して、中づりに埼玉の観光などのPRをさせてもらったり、物産展を開いてもらったり、結婚前の若者の交流をしたり、そのようなことができるとも感じます。そのような視点で、県外の限界自治体や第三セクターなどに人的、財政的に支援してみてはいかがでしょう。
以上、知事に見解を伺います。
答弁) 上田清知事
藤本正人議員の質問に順次お答えをいたします。
まず、環境問題についてのお尋ねのうち、循環型社会実現のための全庁的合意についてでございます。
地球温暖化対策を一つのビジネスチャンスととらえて、バイオマスの利活用など、新技術、新産業を育成することは重要ではないかというお問い掛けでございます。
例えば、廃木材や食品残さ等のバイオマスの利活用に当たっては、廃棄物として適正処理が求められ、運搬や処分を行う場合には廃棄物処理法に基づく許可が必要になるなどの制限があります。こうした規制は、国の法令によって全国一律に行われることによって、公正、公平という、そういうものはあると思います。
しかしながら、新技術の育成という観点からすると、過度な規制、不必要な規制があって、逆に進まなくなるというようなこともあり得ると私も思います。そういう意味では、絶えず見直しを国に要望していかなくてはいけないというふうに思いますし、また法令の改正についても正しく指摘することを常にやっていかなくてはいけないというふうに思っています。
いずれにしても、一般的に言えば、御指摘がありましたように、既存の法令の方に目が向かっていって、新しい技術や新しいものをつくり出すことについてストップをかける嫌いがあると思っています。どちらにしても、思い切ってやっても、めったなことで公務員は首になりませんので、私だけが首になれば済むことですから、思い切ってやれとは言っているんですが、多少癖みたいなところがありますので、今後、循環型社会に寄与する新技術、新産業育成のためのワンストップで対応できるような窓口を一本化するように、そこで調整していくように早速指示をいたしました。その部分で、創業ベンチャー支援センターと同じように、ワンストップで事務を処理するような仕掛けを県としてやっていくことで、できるだけそうした新しい技術、新しい産業が生まれるように努力したい、このように考えます。
次に、コンビニ等の営業時間規制についてでございます。
コンビニエンスストアなど、深夜に行われる企業活動や消費活動について、温暖化対策の観点からも見直しを行うことは、一つの視点ではないか。いかにも、24時間、あんなにしなければならないのかということを、比較的そうした24時間で育ったことのない私たちの感覚からすると、異様に思えるようなところもある。そのことについても、より若い藤本議員が感じられることに、大変共感を感じるものでございます。
ただ一方では、トヨタ、ホンダなど、日本の産業の主力になっていますところで、雇用に貢献したり税収に貢献している、こうした企業は工場で三交代でやっている。そういう状況のときに、コンビニであるとか、ファミレスだけを悪者にしていかがなものかというのも、少し苦しいのかなというふうな思いも私は持ちます。
そこで、産業界全体とこうした部分について、エネルギー問題、教育問題、幅広な観点からきちんとした協議をしていくということが本来、国の場でやるべきかもしれません。ただ、国がやるのを待つということでもいけないので、どんなことができるか少し時間をいただかなくてはいけないかもしれませんが、考えてみたい、このように私は思います。
ただ当面、できることはあると思っています。最小限度、店舗等の深夜営業に対して規制をかけるのは無理でも、事業者や消費者の意識改革そのものはできると思っています。既に、県としてやっていますエコアップ宣言であるとか、あるいはエコライフDAYだとか、こういうことを丁寧に活動することで、おのずから事業者の意識も変わってまいりますし、エコライフDAYなんかの活動も、本当に少人数で始まったことですけれども、今では50万、すぐにでも70万を目指してやろうとしていますし、こういう活動そのものは正に消費者意識というんでしょうか、消費行動意識も変えることになってくると思いますので、こういう方面から当面は取り掛かりたい、このように思います。
最後に、限界自治体等の支援についてのお尋ねでございます。
御提案のように、限界自治体などへの様々な支援を通じて、埼玉県にないものを得る、そうした発想は大切ではないかと思っております。過疎化や少子化のため、高齢者の割合が半数を超えて、いわゆる限界自治体で税収減と医療福祉の支出増で厳しい行財政運営を迫られていると、こういうところでしっかり学んだら、またまたそう遠くない時期の少子高齢化に伴う問題を抱える予定の埼玉県にとっても、大変役に立つのではないかという御提案は、本当に意義のあるものだと思います。
ただ、気になるところは、県外の自治体などに職員派遣や財政支援を行おうとした場合、同じような事情を抱える、例えば秩父エリアなどの自治体の支援が先じゃないかというような議論になる可能性もあるのかなと思います。
したがって、この問題はどうとらえるか大変難しいんですが、いずれにしてもこちらから探していくというよりも、こういうところがあるぞということで、是非支援を求めたいという話があれば、それに私たちが何らかの形でレスポンスする、対応するという、そのほうがいいのかなというふうに、私は今のところそう思っております。困難な課題を突きつけられました。今すぐ結論を出すというよりは、少し考えさせていただきたいというふうに思っております。よろしくお願いします。
外国人看護師、介護福祉士の受入れについて
次に、外国人看護師、介護福祉士の受入れについて伺います。
少子高齢化が進む中、看護師、介護福祉士のなり手がいないことは、日本にとって悩ましく、そして嘆かわしい問題であります。元看護師をもう一度呼び戻すことや、介護報酬アップを検討するなど、国も躍起ではありますが、家族機能を社会化し、市場にゆだねてしまった今、尊い仕事と分かっていても、きつい、安い、汚いでは、どうも日本の若者は、その仕事に就きたがらないのであります。
こうした中、国は看護師、介護福祉士に外国人を導入する方針を決めました。フィリピンと、そして昨年にはインドネシアともEPAを結び、看護師400人、介護福祉士600人、合計1000人を両国からそれぞれ受け入れることにしたんです。
私は、それには反対です。日本人のことは、本来、日本人でやらなければいけないんです。発展途上の国民に、それをやらせるごう慢と、後々に起こるであろう差別、反目、そして混沌を考えると、ここは何とかと思うのであります。
しかし、国は決めました。経済産業省や経済界がそれを推進したようです。ならば、対策をとらねばなりません。EPAの受入れ条件は、(1)来日後の半年間の日本語研修を義務付ける。 (2)看護師は3年以内、介護福祉士は4年以内に日本語の国家試験に合格しなければならない。 (3)それまでは研修生の身分として働いてもらい、試験に受からなければ強制的に帰国させる、というものです。研修の身分だと、日本人より低賃金で働かされること大です。懸念が大きいです。同じ賃金でも、寮費などを差し引かれるでしょう。本国への仕送りは、彼女らにとっては大命題、もしかしたら来日のためのあっせん料があるやもしれません。日本語による試験合格なんて、初めからあきらめて、看護や介護の掛け持ち、ほかの仕事でバイトすることも懸念されます。そうされてはたまりません。そして、言語、宗教、文化、食生活の習慣の違いが、日々の彼女たちを待ち受けているんです。彼女たちに、日本の看護、そして介護の一部をお願いするというのであれば、彼女たちにきちんとした生活を保障し、心も体も健康な状態で看護、そして介護をしてもらう。それが受入れ側である日本に、そして病院や施設、そしてそれを取りまとめるであろう県に課せられた使命であると考えます。
そこで、2つ伺います。
1つ、EPAによって来日する看護、介護職の外国人が言語、宗教、文化、食生活の習慣などの違いを乗り越え、仕事にいそしめるよう、サポート体制をどう整えるおつもりですか。
2、日本語の試験による国家試験は、ハードルの高いものでありますが、かといって日本語学校へ彼女たちが学費を払って通うということは考えられません。ここは、東京都のように試験合格のための日本語学習支援体制を埼玉でもとるべきと考えますが、いかがですか。
以上、岡島副知事に伺います。
答弁)岡島敦子副知事
御質問5、外国人看護師、介護福祉士の受入れについてお答えを申し上げます。
まず、経済連携協定によって来日する看護、介護職の外国人のサポート体制をどう整えるかについてでございます。
外国人看護師、介護職員は、厚生労働省が所管する国際厚生事業団のあっせんを受け、受入れを希望する病院や施設で就労します。言葉や生活習慣の異なる外国人が就労しながら国家試験を受験するということは、大変な努力を必要とすることだと思います。また、受入れる施設にとっても、負担が大きいと考えています。例えば、報酬は日本人が従事する場合と同等以上とすること、外国人を含まずに必要な人員配置基準を満たすこと、国家試験の受験に配慮した研修体制を整えることなどが受入れ施設の要件として国から示されています。
一方で、現在のところ、外国人受入れの時期や国による受入れ支援事業の具体的な内容は明らかになっておりません。このため、まずは国の情報を積極的に収集して、関係団体へ提供し、受入側の意向聴取などを行います。そして、関係団体とも連携しながら、制度の円滑な導入に向けた準備を進めていきます。
次に、国家試験合格のための日本語学習支援体制をとるべきではないかについてでございます。
外国人看護師、介護職員は来日後、国において六か月間の語学研修を受け、その後、就労する病院や施設でも日本語を継続的に学習する機会を設けることとされています。日本語習得が国家試験受験に支障のないレベルに達するには、本人の努力に加え、受入れ施設のきめ細かな配慮が必要になります。日本の国家資格を持つ外国人看護師、介護職員は人材不足解消の大きな戦力になると期待されます。県としても、在留期間中に国家試験に合格できるよう、国や事業団など関係者の協力も得て、どのような支援が可能か検討してまいります。
川の再生について
次に、川の再生について伺います。
知事は、さきの選挙でみどりと川の再生を掲げられました。そのうち、川の再生についての概要は、水辺再生100プランとして、我が党団長、滝瀬副次議員の代表質問で明らかにされたところであります。
そこで伺います。先行して取り組む四河川に柳瀬川も選ばれました。二年間で成果を上げるとのことですが、具体的に何をどうされるのか御説明ください。また、柳瀬川上流部は、ミヤコタナゴとの関係でも流量確保が課題であります。既に、他の議員からも問われておりますが、山口貯水池からの一定量放流が最善の方法と思います。都との交渉はどうなったのか、わき水だけでは流量確保はおぼつかないと思うゆえ伺います。
次に、柳瀬川水系に位置付けられる東川について伺います。この川でも、中流では東川を愛する会が子供たちと水質調査、生き物調査、そして川の掃除をしています。また、上流では北野地区の三つの自治会が合同で川の掃除をしてくれています。
そこで伺うわけですが、加美橋から日比田橋に通ずる河川敷に、車いすが通れる形で歩道整備ができないものでしょうか。また、泉橋から小手指小学校北の部分まではどうでしょうか。さらに、柳瀬川下流にはアユが上ってきております。柳瀬川上流及び支川の東川までアユが上れるよう魚道の整備を求めるものです。
また、柳瀬小近くのにこにこ橋に、水と親しめるよう階段の設置を願うものです。
また、柳瀬川に話を戻しますが、清流苑自治会というところがあります。その清流苑自治会は、蛇行する河川をショートカットする工事により、陸の孤島となりかねません。以前、火事があったときも、所沢と結ぶ車一台がやっと通れる狭い橋が閉鎖され、全住民が難渋したことがありました。住民は、もう一本、所沢と結ぶ橋を架けることと、ショートカットで取り残された旧河川に水を流し、親水整備をされることを願っています。所沢市と具体的に協議をしてほしい、県の見解はどうか。以上、県土整備部長に伺います。
なお、水辺再生100プランにかこつけて、よくもそこまで言うものだと思われるかもしれませんが、柳瀬川流域、つまり柳瀬川、東川は、国、県、そして九市町で既に策定されている柳瀬川流域水循環マスタープランとしても先行して取り組み、それをもって他に及ぼすべき川と位置付けられているものゆえ、申し上げました。
川の再生について、発展させてもう一つ伺います。
豊かできれいな川の流れを取り戻すためには、流域の地下水を豊かなものにすることが必要です。それは、洪水を防ぐためにも喫緊の課題です。
近年、経済の状況を反映して、都市部では駐車場が多く作られておりますが、緑化などをすることで、これに浸透水確保のための網を掛けることはできないか。地下に水をしみ込ませ、同時にヒートアイランド化させないため、環境部長に伺います。
地元問題について
続いて、地元問題です。
まず、交差点改良について伺います。
地元の県道所沢青梅線では、渋滞の激しい箇所が何か所かあります。特に、狭山湖入口交差点付近は、三ケ島一区住民の方々、区長さんから安全対策を求められているところでもあります。整備見通しと安全対策について伺います。また、三ケ島農協前交差点の整備も必要と考えております。県としてどうなされるか、整備見通しについて県土整備部長に伺います。
答弁)篠塚正行県土整備部長
御質問6、川の再生についてお答えを申し上げます。
まず、柳瀬川の具体的な水辺再生事業についてでございます。
御質問の箇所は、柳瀬川の最上流部に位置しており、所沢市西部の丘陵地を流れる緑豊かな場所でございます。しかしながら、上流に山口貯水池が建設されたことから、かつての水源林と隔絶され、ダムの漏水防止工事が完了したため、河川水量は減少し、環境の悪化が懸念されております。
そこで、川の再生のモデル箇所に選定し、地元の皆様や所沢市と連携して、瀬やふちの創出、新たな水源確保のための導水路整備などを行います。まずは基盤を整備し、県の関係部局はもとより、地域の住民の皆様や地元市などで知恵を出し合い、将来はミヤコタナゴが泳げるようにしたいと思います。
次に、東京都との交渉についてでございます。
山口貯水池からの放流に関する東京都との交渉では、時間と費用をかけて確保した水を都民の水道以外に出すことはできないとの見解は変わりません。しかし、交渉の結果、水辺再生事業に必要な都の敷地の使用や山口貯水池の放水路のヘドロ除去などについては、協力がいただけることになりました。今後も、更なる協力をいただけるよう努めてまいります。
次に、管理用通路を利用した歩道整備についてでございますが、お尋ねの東川の区間は一部、所沢市が既に市道として認定し、管理しております。このため、この区間の歩道としての整備について、所沢市と協議してまいります。
次に、柳瀬川上流及び支川の東川にアユが上れるような魚道の整備についてでございます。
これら河川は、比較的流れが急な河川であるため、洪水の勢いを減少させる目的で落差工が数多く存在し、アユなどのそ上を阻害しております。アユなどの魚がそ上するためには、魚道の整備だけでなく、必要な水量、水質などの確保が必要となります。お尋ねの魚道の整備については、これらを総合的に勘案した上で、整備の可能性を検討してまいります。
次に、柳瀬小近くのにこにこ橋付近の階段の設置についてでございます。
階段の設置につきましては、新たな用地の確保や地域の水辺の再生への取組状況などを勘案した上で検討してまいります。
次に、清流苑地区と県道練馬所沢線とを結ぶ新橋の設置と旧河川の親水整備についてでございます。
旧河川における整備計画につきましては、学識経験者や地域住民、地元市などで構成する懇談会において、平成18年に川づくりに対する提案がまとめられております。この中で、旧河川は旧柳瀬川ゾーンとして位置付けられており、平常時の水量の確保や河畔林の保全などが提案されております。今後は、この懇談会からの提案に基づき、地元市や地域の皆様などと具体的な計画づくりについて協議してまいります。
また、新橋につきましては、地元市が主体となって整備していくものと考えられますが、旧河川についての具体的な計画を検討していく中で協議を進めてまいります。
次に、御質問7、地元問題についてお答えを申し上げます。
まず、(1)県道所沢青梅線狭山湖入口交差点付近の整備と安全対策についてでございます。
この交差点は、狭山湖方面への右折車が多く、右折帯がないため、朝夕を中心に交通渋滞が発生しております。また、この交差点西側の下田橋付近は道路がカーブしております。このため、下田橋付近の線形改良も含めた交差点整備を行うこととし、平成20年度は現地の測量や設計に着手してまいります。
次に、(2)県道所沢青梅線三ケ島農協前交差点の整備についてでございます。
この交差点は、県道所沢青梅線に狭山ケ丘停車場線が鋭角に交差するとともに、市道も接続している変則的な交差点となっております。このため、この交差点の信号処理が複雑であり、また右折帯もないことから、交通渋滞が発生している状況でございます。こうしたことから、平成20年度に現地の測量や設計に着手し、信号処理や交差点の形状などについて、交通管理者や所沢市と検討してまいります。今後とも、地元の皆様の御理解、御協力をいただきながら、早期に交差点が整備できますように努め、安心で安全な道路環境づくりを推進してまいります。
答弁:池田達雄環境部長
御質問6、川の再生についてお答えを申し上げます。
都市部の緑化などにより、雨水の浸透性を確保することは、適正な水循環を確保するとともに、ヒートアイランド対策としても重要です。お話の駐車場緑化も、有効な手法であると認識しております。このため、平成17年10月から緑化計画届出制度を創設し、建築物の敷地内の緑化をはじめ、屋上、壁面、駐車場の緑化に努めております。昨年12月までに956件の届出があり、駐車場の緑化も含め297ヘクタールの緑を創出したところでございます。
さらに、来年度からは彩の国みどりの基金を活用し、都市における緑の創出をより一層推進してまいります。具体的には、県有施設の緑化をはじめ、市町村や民間施設の緑化への助成、県民や企業からの緑化提案に対する支援などを考えております。駐車場の緑化についても、これらの事業の中で積極的に推進してまいります。
議員からは、これまでも駐車場の緑化の推進について積極的な御提言をいただいてまいりました。駐車場緑化の義務化につきましては、緑化施設の整備や維持管理に伴う経済的負担の増加など、解決すべき課題がございます。県といたしましては、基金を活用した事業の実施などにより、駐車場緑化の普及拡大に努めますとともに、来年度、ヒートアイランド対策ガイドラインを策定する予定でございますので、こうした中で駐車場緑化を盛り込むことを検討してまいりたいと考えてございます。