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藤本正人議会報告
埼玉県議会 平成17年12月議会


特集
教育関係の質問を藤本がまとめてみました。さらに詳しくはインターネットで県議会のページを見ていただければと思います。
教育と政治はつながっていないようで結構つながっています。
こうしたらよいのに…と思われているような先生方のご意見、ありましたらどうぞお寄せください。


総論(政治との関係・義務教育・週5日制)
高校の問題・中退・困難校・高校校長のリーダーシップ
学校の安全対策
各論(郷土愛・文学・プール・給食食べ残し・発芽玄米給食)



1.総論(政治との関係・義務教育・週5日制)
教育に政治が介入する傾向が出てきていると思う。教育権は独立してしかるべきだと思うがどうか?
[答弁]教育長
教育は公正中立間立場で行われるべき。だからこそ、いあままでも教育委員会は独立した行政機関として存在してきた。しかし、学力低下、規範意識の乱れ、いじめ、不登校といったざまざまな課題が山積していることを考えると、教育委員会が必ずしも有効に機能していたとは言えない面もあったのかもしれない。そこで主体性をもった活動に心がけ、知事との連携を図るため意見交換をはかり、活性化に努めてきた。中立的な立場で県民の期待の添えるよう一層力を尽くして参る。

義務教育費国庫負担金の減額が実施された場合、財源は十分なのか。 また、本県の教育内容や教育水準が低下するようなことはないのか?
[答弁]教育長
まず、「財源は十分なのか」について。国の負担割合を二分の一から三分の一とし、8,500億円程度の減額を行うとともに、税源移譲については確実に実施することとされているから、必要な財源は確保されるものと考えている。
 次に、「教育内容や教育水準が低下するようなことはないのか」については、義務教育水準の維持向上に資することを目的とする、いわゆる「義務標準法」によりまして、必要な教員数が確保されることとなっている。また、今回の負担金の減額による財源上の影響はないはずなので義務教育費国庫負担金の減額が実施された場合でも、直接的に、教育内容や教育水準に低下をきたすということはないものと考えている。

週5日制についてどう総括するか。 また、私立学校との学力格差が生じるなど学力低下の懸念についてどのように対応していくのか?
[答弁]教育長
「学校週5日制の効果」については、いろいろなイベントを用意することで親子のふれあいを進めてきた。が、保護者からは「あまり有意義な過ごし方がなされてない。」「生活のリズムが乱れがちだ。」など週5日制の効果について疑問視する声もでているのが事実。 次に、「学力低下の懸念について、どのように対応していくのか」についてだが、一概に比較することは難しい。県では、平成15年度から3か年にわたり、学力向上の実践研究校として小学校101校、中学校35校を「彩の国パイオニアスクール」に指定し、効果的な指導方法や指導内容について研究を進めてきた。これらの学校では、発展的な学習や習熟度別指導、学習ボランティアを活用した実践的な取組を推進し、子どもたちの学力を一層伸ばすために指導方法の工夫・改善を図っている。県としてはその成果の普及に努めているところ。このような中、平成16年4月、本県では、全国の調査で用いられた問題を使用し、小学校6年、中学校3年の児童生徒を対象に、抽出して学習状況調査を実施した。この結果を全国と比較してみると、小学校では、国語、社会、算数、理科のすべての教科で全国平均を上回っているが、中学校では、英語が上回り、数学は同程度、国語、社会、理科が下回るなどの実態が明らかになった。さらに、平成18年1月には、県独自で問題を作成し、小学校5年と中学校2年の全児童生徒約11万人を対象とした全県的な学習状況調査を実施する。こうした取組によって、本県の児童生徒の学力が、どのような状況にあるのかを把握し、その後の学習指導の改善に結び付けて、児童生徒一人一人の学力の向上に着実に取り組んでいく。

2.発達障害・特別支援教育・ノーマライゼーション
発達障害児の在籍割合が国と県で違う。国は6.3%なのに県では10.5%だ。なぜこんなに違うのか?
[答弁]教育長 
調査時期や目的が違うからではないか。国のは、全国の公立小・中学校の内370校を抽出して実施し、「特別な教育的支援を要する児童生徒が在籍する可能性」を示したもの。一方、県の調査は、2年後の平成16年に実施したもので、知的発達に遅れはないものの、学習面や行動面に著しい困難を示す児童生徒の実態を把握するとともに、よりきめ細かな指導を行うことを目的として、県内の全小・中学校を対象に実施したもの。一律には比較しがたい面もあり、御理解をいただきたい。
 なお、県では、17年度から「発達障害児支援体制整備事業」を立ち上げ、専門家チームの設置や臨床心理士による巡回相談を行うなど、支援体制の整備に取り組んでいるところ。

[答弁]保健医療部長
専門家によれば、我が国において、一般人口を対象にし、評価に耐え得る方法論に則った注意欠陥多動性障害などの発達障害に関する疫学調査は、未だなされていないとのこと。
 外国においては、多くの一般人口を対象にし、1人の対象者に対して複数の人からの情報を得て、さらに面接で診断を確定するという手続きを経た精密な調査があると聞いている。この北米における調査によれば、発達障害の大部分を占める注意欠陥多動性障害の有病率は、学齢期で3%から7%と推定されている。また、年齢と性別により異なり、一般には低年齢ほど有病率は高く、年齢が高くなるに従って有病率は低くなるとのこと。我が国においては、このような精密な調査がなされたことはないため、発達障害の有病率の地域的な偏りは、現在のところ、わかっていない。そのため、現在のところ、御質問の調査の結果についても、医学的には評価が困難であると考える。

発達障害の発生と食品添加物については因果関係があるのではないか?
[答弁]保健医療部長
食品添加物については、食品衛生法に基づき科学的な評価を行い、安全性が確認されたもののみ使用が認められている。さらに、食品衛生法では、使用が認められた食品添加物についても、使ってもよい食品とその使用量を定めている。この使用基準は、その食品添加物を人が一生涯、毎日とり続けたとしても安全性に問題がない量と、その食品添加物を含む食品の摂取量をもとに定められている。本県では、この使用基準が遵守されていることを確認するため、年間に、県内に流通する300から500種類の食品を衛生研究所で検査し、安全の確認を行っている。各種障害が発生する原因については、現在のところ明確に支持されている説はない。多くの研究者は、生物学的な原因が関与しているとみなしており、神経化学的・神経解剖学的な異常、出生前後の脳障害、ドーパミン遺伝子の欠乏などが注目されている。原因究明については、発達障害者支援法第24条に基づき、国が必要な調査研究を行うこととされており、現在、調査状況を見守っている。

ノーマライゼーション教育の推進に向けて
熊谷市、坂戸市のモデル市での研究成果は? また、具体的に必要な通学送迎、補助員の配置、施設整備などについて市町村に対し、 県はどんな支援をするのか?
[答弁]教育長
今まで盲・聾・養護学校の生徒が地域の小中学校に通学する「支援籍」の仕組みについて熊谷、坂戸両市で研究してもらってきた。成果としての感想は、障害児童生徒の保護者からは、「障害のない児童生徒と積極的に関われるようになった。」など、また、小中学校教員からは、「他人をいたわり支え合う心が育まれてきた」などがあがっている。平成18年1月に研究発表会を行い、そこから各市町村に普及していく。なお、具体的な通学の送迎、学習補助、施設整備などの配慮すべき事項は障害によって異なってくるのでその事例集をまとめ県下に配布していく。併せて人材育成が重要なので研修会を開いていく。また、通学の送迎や学習補助などはボランティアの存在が重要なので関係部局と連携して、その育成に取り組んで参る。

支援籍制度をどう進めるか
[質問]私は、原則分離をうたった学校教育法施行令の改正が必要であると考えている。法改正を待たずとも、県教育局として盲・ろう・養護学校や特殊学級は、本人、保護者の希望による就学を実現できるような仕組みや、共に育ち学ぶための支援策を検討すべきだ。支援籍制度について研究の状況と全県への普及策について、教育長に伺いたい。なお、県教育局の調査によると、市町村就学指導委員会で盲・ろう・養護学校及び特殊学級と判断された者のうち、小中学校の通常学級に在籍している児童生徒が平成15年段階で1111人いる。また、通常学級を希望し在籍している1111人に対して、「盲・ろう・養護学校、あるいは特殊学級に就学させるべき」という判断が就学指導委員会として出され続けている。 どう考えるか?

[答弁]教育長
障害のあるなしに関わらず、子どもの頃から共に育ち、共に学ぶ環境を整えていくことは、教育行政の重要課題であると認識している。そこで「支援籍」制度の研究を進めるなど、ノーマライゼーションの理念に基づく教育を推進してきた。「支援籍」制度については盲・ろう・養護学校の児童生徒が、地域の小・中学校で学ぶことができる本県独自の仕組みとして、平成16、17年度、熊谷市と坂戸市をモデル市に、研究をお願いしている。 さらに制度普及に向けて平成18、19年度、普及期と位置づけ、「支援籍」の実施要領や指導事例集などを全市町村に配布するとともに、研修会を開催し、市町村の取組を支援、推進する人材育成を図っていく。さらに、平成20、21年度、対象児童生徒の拡大を図る定着期と位置づけ、普及期における実践事例をもとに、指導事例集の見直しを行い、個々の児童生徒に対応したノウハウを各市町村に情報提供し、制度の定着を図っていく。
 また、通常学級に就学するか、特殊学級等か、あるいは支援籍を活用するかなどの選択については、保護者の意向が十分尊重されるべきであると考えている。引き続き、保護者の方々に対し、必要な情報提供と丁寧な相談を行うよう市町村教育委員会に要請していく。
 「支援籍」制度は、本県独自の制度。他県からも強い関心が寄せられている。
 今後とも、市町村教育委員会との連携を密にしながら、国に先んずるという姿勢で、ノーマライゼーションの理念に基づく教育の推進に、全力で取り組んでまいりたい。

少子化が進む中、盲、聾、養護学校や特殊学級で学ぶ児童生徒が増えていることにどう対応しているか? また、学校に入る前からの対応が大切であり、そのために福祉機関との連携が求められるが、どう対応するつもりか?
[答弁]教育長
全国の増加率は平成16年度の資料だと18%、本県も近県もほぼ同じ状況。そこで高等養護学校2校を平成19年度開校に向けて準備中。特殊学級については市町村の設置計画に基づき、実態に応じた増設に努めている。福祉機関との連携は平成15年度から教育、福祉、医療などの関係機関や親の会などとの連携を図る「広域特別支援連携協議会」を設置し、情報交換に努めている。さらに、乳幼児期の状況をふまえた「個別の支援計画」を作るのが重要なので、コンピューターソフトを開発し、18年度から盲、聾、養護学校の全ての児童生徒を対象に取り組めるよう準備中。


3.高校の問題・中退・困難校・高校校長のリーダーシップ
高校の中退者が多い学校も多く、問題である。中学校として何ができるか。また、校長が入学を決めるという原則に帰るべきだがどうか。さらに中退の多い高校には、入学後の特別な取り組みも必要だと思うがどうか。
[答弁]教育長
中退の原因の多くは「学校生活・学業不適応」である。高校進学を何のためにするのかの目的意識が薄いからそうなると考える。そこで中学校では自分の意思と責任で学校選択するよう努めてきた。また、保護者にも進路指導資料を配り、親子の話し合いの機会をもつなど協力を求めてきた。しかし、それでも中退率は高い。中学校と高校の共同検討の場を設定して参りたい。なお高校で学びたい生徒にはその機会を与えるのが大切な県立高校の役目と考える。しかし、原則は校長が入学させるか否かを決める、であるからその原則を確認したい。なお、倍率が一倍に満たない場合では校長の判断だけでは難しいことも考えられるから、有識者や現場の声を十分聴きながらそのあり方を検討し、校長支援に努めていく。
次に、中退率を低めるのも本県の重要課題の一つである。中退は1年生のうちに起こるのが64,7%であるから、早い学年のうちに対策をとるが必要である。そこで2,3年中心でやってきた就業体験などを1年生でも試行的にやらせてみたりスクールカウンセラーを重点配置したりしてきた。今後は中退の多い学校を指定し就業体験など体験活動を実施して新たなシステムを構築していきたい。また、熱意ある教師を重点は位置し、具体的な数値目標を学校ごとに設定し成果があがるよう取り組みたい。

*これは平成15年、16年の藤本一般質問と同趣旨の質問。この答弁を聴いて私は、「また、前に戻ってしまった。教育委員会は未だにこのような答弁で勘弁してもらっているのか。」という感を強くした。高校の校長に完全に任せて欲しい、教委は形だけでも口を出さないでほしい、ということは質問の時だけでなく機会ある度に訴えているのだが・・・。教委に言われれば校長もそこまでして突っぱねても・・・と先々のことなど諸々のことを考えて思ってしまうものなのだ。教委は校長に任せるならそれ以上言わない。形だけでも「入りたいものに学ばせるのは教委の使命」などというのは、保護者に追及されたときのための責任逃れの準備ではないか? やはり一つ踏み込んで追及しないとダメなのだろうか? と人の質問に対する答弁を聴いて憤慨にも似た気持ちがした。

学校教育は即座に真の姿を取り戻すべきである。その対策をせよ。
高校教育において何か大きな欠陥があるのではないか。たとえば、熱意ある教師を困難校に送ったりできないものか。
[答弁]教育長
平成15年度から県立高校の人事異動において人事応募制と希望表明制度を実施してきた。(注:これらは藤本の質問による実現)これをより積極的に活用し、成果を上げたい。また、こういう教師が成果をあげた場合の処遇反映も検討中なので早期実現したい。
埼玉の教育に何か欠陥が・・・の質問については全日制公立高校の中途退学率は平成6年度から全国平均より高く推移していることと、中退の理由が他県に比べ「学校・学業不適応」が多いところから考えて中学においては基礎基本の徹底と進学目的の明確化、高校においては一年生時の適応指導など行うことが大切なので、中学校と高校が共に考える場を設定していく。また、特に中退の多い学校は体験活動重視で取り組んでいく。そして、中退だけでなく、不登校、非行の低年齢化など山積する課題に一致協力して生徒が変わった、学校が変わったと言われるよう全力で取り組んで参る。

教育現場における「抵抗勢力」(校長の改革に抵抗する勢力)をどう把握しているか?また、事なかれ主義で問題に目をつぶり、隠そうとする管理職に対してはどうか?いっそのこと内部通報制度や第三者による監視などの具体的な方策を検討すべきではないか?
[答弁]教育長
県立学校の中には、県の進める教育改革の趣旨を十分に理解しない教職員が一部存在し、校長の経営方針が浸透しにくい状況があることは承知している。これまでも、教育局の管理主事が学校を訪問し、修正すべき点があれば修正を求めるなどの管理指導を行ってきた。また、平成14年度から、県立学校の校長全員に対し、私や担当部長が直接面談を実施し、その場で校長の教育改革への取組や執務姿勢を評価するとともに、必要があれば指導を行っている。さらに、平成18年度からは「新たな人事評価制度」を導入することにした。これは、校長が授業やホームルームの様子などを直接把握し、一人一人の教職員と面談を行い、適切な指導・助言を行うもの。これにより、県の教育改革の方向や校長の経営方針を周知・徹底させてまいりたい。
 次に、「内部通報制度や第三者の監視などの方策」についてだが、学校にある隠蔽体質を変えていくことが求められている。このため、平成16年度から、各県立学校に教頭を委員長とする「教職員倫理確立委員会」を設置し、これによって研修などして教職員のモラルの向上と意識改革を図る。また、平成17年度から、県立学校で「学校自己評価システム」を導入しているが、外部の方々も含めた「学校評価懇話会」を設置し、学校の教育活動に関する貴重な意見や評価をいただき、校長が学校運営の改善に生かすことになっている。成果としては、評価懇話会の意見が教職員の意識改革につながったこと、校内に、地域の要望を的確に把握して、すみやかに対応する気風が醸成されたことなどが報告されている。

やる気のある校長に対してイギリスのように予算執行及び人事評価上の権限を大幅に委譲してはどうか?
[答弁]教育長
県では、平成15年度予算から、一定の枠内で、校長の裁量により学校内の予算を編成できるしくみを取り入れております。具体的には、校長が翌年度の管理運営方針を定め、それを予算の内容に反映させるもので、これにより、各学校では実情に合わせた予算を編成することが可能となっている。また、校長の人事権につきましても、権限を拡大するよう、人事評価制度において、校長による評価結果を教職員の人事管理や処遇などに活用することとしている。今後とも、優れた校長には、よりリーダーシップが発揮できる環境を整えるとともに、山積する県立学校の課題解決に向けて、現場主義に立脚しながら、改革を推進してまいりたい。


4.学校の安全対策
今回の児童殺害事件について学校として解決策はないのか?
[答弁]教育長
社会において地縁的なつながりがなくなり、人間関係が希薄になり、他人に無関心になって規範意識が低下したなど様々な要因が絡んでいると思う。学校を中心に地域の力を結集し安全対策を行っていく必要がある。命の大切さ、他人を思いやる心、社会性や規範意識の育成などに努めたい。そのため乳幼児やお年寄りとの交流、生き物とのふれあい、福祉施設でのボランティア活動など学校教育の中でより取り組んでいけるよう検討していきたい。

犯罪者の情報開示と不審者事件、不審者情報は、防災無線放送などで速やかに県民に知らせるべきだ。また、防犯情報マニュアルを徹底してほしい。今後どのような対策を図るのか、教育長に伺いたい。
[答弁]教育長
「幼児児童生徒の安全確保に対する緊急マニュアル」と、「緊急措置事例集」を作成し、市町村教育委員会と各学校に対して、直ちに緊急対策を講じるよう要請した。その後、平成14年度には、学校安全推進モデル地区を指定し、地域と一体となって不審者から児童生徒を守るための組織づくりと、防犯活動の実践を、県内に広げてきた。さらに、学校の対策を中心として、平成15年度に、「不審者対応マニュアル」、平成16年度に、「防犯教育実践事例集」を作成し、これらを活用して教職員研修を充実してきた。
 本年度は、スクールガード・リーダーを13の市と町に26人配置し、担当エリア内の巡回、警備上のポイントの指摘や学校安全ボランティアの直接指導に当たっていただいているが、積極的な活用に努めたいと考えている。
 また、「広島市と今市市の事件を受け、どのような対策を図るのか」についてでは、県では、この度の事件発生後、通学路の再点検と地域安全マップの作成、不審者に遭遇した場合の対処方法や回避方法の指導など、実践的な安全体制と安全指導の徹底について、市町村教育委員会に要請をした。また、登下校時における子どもを守るための各市町村と学校での主な取組について緊急調査を実施した。その結果をまとめ、低学年児童の下校時刻に合わせた巡回パトロール、防災無線の活用による素早い情報伝達など、市町村や学校が速やかに取り入れられることのできる実効的事例について、今週中にも情報提供していきたい。

小学校児童の登下校時の安全対策についてどうしているか
[答弁]教育長 
県では、事件直後の11月24日と12月5日に、各市町村教育委員会に対し児童生徒の安全確保について、早急に対策を講じるよう要請した。特に、通学路の再点検、保護者や地域の方々の付き添いやパトロールの実施、児童生徒が自ら危険回避ができるよう発達段階に応じた指導などについてお願いしたところ。現在、市町村においては、各学校で、PTAや地域の方々による巡回パトロールや下校時刻に合わせた見守り活動、一人一人の下校状況の再確認などが進められている。県では、具体的な取組の実態を緊急調査しており、効果的な事例を早急にとりまとめ、各市町村に情報提供してまいる。さらに、各学校で行われる防犯教室や地域安全マップの作成などの安全教育についても、地元の関係機関の協力を得ながら引き続き進めていく。

[答弁]警察本部長
児童の登下校時の安全対策については、今般の事件を受けて、警察本部でも緊急の対策を講じた。具体的には、まず、制服警察官による警戒活動を強化。通学路を重点に警ら、駐留活動を実施するとともに、小学校に対する立寄り警戒を強化している。また、学校、PTA、地域住民等多くの方々に、学校周辺のパトロールや登下校時における児童の見守り活動等を呼び掛けており、そうした活動の中に、警察から委嘱している少年指導委員、地域防犯推進委員の方々や、警察官OBに参加していただき、より効果的に行われるよう配意している。また、警戒活動等を通じて得た情報や、学校周辺における児童に対する声かけ事案などの不審情報について、「防犯速報」として県教育関係部局を通じ、県内の保育園、幼稚園、小・中・高等学校、全ての学校約3,000校に発信している。そのほか、誘拐や連れ去り等に遭わないための対処要領を、所轄の警察署員や警察本部の防犯指導班が学校等を訪問し、被害防止のための防犯教室を開催している。本年は11月末現在で、1,167回、延べ約22万人に対し指導を行った。

[答弁]総務部長
埼玉県防犯のまちづくり推進条例に基づき、犯罪の機会を取り除き、犯罪を起こさせにくい防犯のまちづくりを今後さらに推進する必要があると認識している。そこで、地域住民を主体とした自主防犯組織の拡大に向けて積極的に取り組んでいる。
 取組の一つとして、市町村が児童・生徒に配付する防犯ブザーの購入や自主防犯組織にパトロール用品を提供する場合に、本年度は11月末現在、55市町村に対して、7千7百万円の助成を行った。現在、1,582団体の方々がパトロール活動を行ってくれている。また、本年6月には、市町村、学校、PTA、自治会の各連合会や県内の事業団体など68団体で構成する「埼玉県防犯のまちづくり推進会議」を設立した。「子どもを犯罪から守る」ことを重点事項にしているので、各構成団体に、児童生徒の登下校を地域全体で見守る体制の整備について積極的な協力を依頼した。


5.各論(郷土愛・文学・プール・給食食べ残し・発芽玄米給食)
郷土埼玉を愛し、家族の絆を大切にする施策は?
[答弁]教育長
郷土の先人の働きや地域に伝わる民俗芸能などを学び、博物館における歴史体験活動などを通して郷土への一層の理解を深める取り組みを推進してきた。また、今年度は「心に残る言葉100選事業」を実行した。これは児童生徒から思い出の言葉とエピソードを募集し、選ばれたもの。4万3千点を超える応募の中には、家族の絆を考えるものもたくさんあった。18年初めには日めくりカレンダーとして全学級に配布し、教室掲示する。また、道徳などで使うことも考えていく。

偉大な文学作品に親しむ時間を導入してはいかがか?
[答弁]教育長
小中学校時代に、想像力を鍛え豊かな人間性を育むためには、読み応えある古典や名作を読むことは不可欠である。こうした観点からも本県小中学校では朝の一斉読書など様々な読書活動を展開してきた。また、県独自には児童、生徒、保護者、県民から心に残った本を募集し、「子どもに読ませたい本」を選定することも検討中である。提案された県はモデル校での実践を念頭に募集し、導入方法などについて検討して参る。

県立の屋内50メートルプールの新設をせよ !
[答弁]教育長
県は、長期的な展望に立ったスポーツ振興を目的として、平成11年に「彩の国スポーツプラン2010」を策定した。策定時の基礎調査によると、「今すぐしたいスポーツ」で水泳が1位、「設置希望公共施設」でも屋内プールが1位になるなど、県民の水泳に対する興味・関心は非常に高いことが伺える。また、水泳競技においては、本県の選手層は厚く、あらゆる大会で、常に国内トップレベルの成績を収めており、その実力は多くの県から認められているところ。議員御提案の屋内プールについては、「彩の国スポーツプラン2010」の中で、「屋内水泳競技場の整備の必要性の検討」が示されている。今後は、民間を含めた県内の屋内プールの利用状況や県有施設の改修、県の財政状況、費用対効果など、様々な角度から検討することが必要なので、関係部局と調整して検討してまいる。

給食の食べ残しについて指導すべきではないか?
[質問]給食のメニューは、栄養士さんが考慮に考慮を重ねてつくっている。家庭がコンビニ等での安易な食生活や、あごを使わないやわらかな食事に流されている中で、学校給食が担う役割はますます大きくなっているはず。また、地球環境から考えても大きな問題。そして、たとえば、行田市の場合だと、給食一食分単価が小学校427円、中学校482円に対し、保護者負担は小学校212円、中学校255円であり、市の負担はその差額分となり、大体半額が税負担。そういう意味でもきちんと食べさせるべきだ。

[答弁]教育長
各学校では担任が日々の給食の摂り方や偏食傾向についても観察し、必要に応じて連絡帳などを活用して保護者との情報交換に努めている。具体的には、肥満傾向や食物アレルギーなど、配慮の必要な児童生徒に対しては、保護者面談などを行い、給食内容を一部変更したり、献立表に全ての食材を掲載したりして、きめ細かな対応を行っている。最近の食べ残しの傾向としては、子どもたちの偏食が強まっていること、カレーライスやハンバーグ・スパゲッティなど洋食が好まれていること、反対に煮物・あえ物など和食が多く残ってしまうことなどがあげられる。こうしたことは、家庭の食生活に起因する問題なので、保護者に対して、学校保健だより・給食だよりなどをとおして、好き嫌い無く食べる工夫や献立の内容などをお知らせし、栄養バランスの整った食事の大切さを理解していただくよう努めている。また、地域に対しても交流給食などしている。いずれにしても、市町村教育委員会に家庭との連携方を働きかけてまいる。
 次に、「給食をきちんと食べるということの指導を現場の教員に今後どう徹底させていくのか」についてだが、本年の11月に大阪で、給食を無理に食べさせ、不登校にしたということで、小学校側に賠償を命じた判決が出た。が、こうしたことを理由に、給食指導が消極的になるとすれば問題であり、やはり適切に給食指導のできる教員の育成が必要であると考える。これまで、県では教員に向けて、「学校給食の手引」をまとめ、各学校での指導に生かしてもらってきた。また研修会や学校給食研究大会を通じて、給食の重要性や指導方法について周知してきた。やはり、きちんと給食を食べさせるには、一人一人の子どもの体質や偏食傾向などを把握することが必要で、家庭と十分な連携を図って取り組むことが、不可欠なので、市町村教育委員会には、適切に対応していただくよう、さらに要請してまいる。

発芽玄米給食をすすめ体質改善に役立ててはいかがか?
[質問]千葉県匝瑳郡野栄町では発芽玄米給食をここ三、四年間、週二回実施したところ、かつては学校が荒れていたのが、最近は非常に改善されたとの記事があった。県内小中学校給食に発芽玄米給食を5日間ずっと通してやってみたらどうか?こうすることにより、発達障害者数も全国平均の水準まで下がるのではないかという気もする。

[答弁]教育長
発芽玄米は、脳細胞の活性化や神経を鎮める効果があるガンマーアミノ酪酸、カルシウムの吸収を助ける働きのあるマグネシウムなどが含まれ、栄養価が高い食品であると言われている。本県では、平成16年4月から、27の市町村で、県産米「彩のかがやき」の玄米を発芽させ、これを入れたごはんを、学校給食のメニューの一部に加えている。 また、平成17年度からは、発芽玄米粉を入れたパンや中華麺を取り入れたところ。今後とも、市町村に対して、発芽玄米の有効性について、情報提供に努めるとともに、保護者に対しても、機会を見て、発芽玄米の特徴や栄養価をお知らせしていく。


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