教育と政治はつながっていないようで結構つながっています。
こうしたらよいのに…と思われているような先生方のご意見、ありましたらどうぞお寄せください。
| 1 | 特別支援教育について |
| 2 | 発達障害児者への支援の充実について |
| 3 | いまのこどもに対する教育の課題として |
| 4 | 校長のリーダーシップについて |
| 5 | 不登校対策について |
| 6 | 教師について |
| 7 | 個人情報保護法について |
| 8 | 二学期制の導入について |
| 9 | 週5日制について |
| 10 | 食育と栄養教諭制度について |
| 11 | ニート対策とインターンシップ推進事業について |
| 12 | 小中学校の学校経営と単位制導入について |
| 13 | 中高一貫教育について |
| 14 | 専門高校の資格検定のあり方などについて |
| 15 | 魅力ある県立高校に向けて |
| 16 | 県立高校授業料減免制度の見直し問題 |
| 17 | 子ども会を育て、教育力の向上を |
| 18 | 県立図書館の機能充実について |
1.特別支援教育について
担任の目が届くようにクラスを少人数編成にせよ
標準法の改正をうけて、県では平成14年度から小1、小2、中2について、弾力化をした。軽度発達障害を理由にクラス編成の弾力化を行うのは国の現行制度では困難。が、市町村がやろうとするなら協議をして、同意している。
特別支援教育コーディネーターを全校に加配せよ
全ての小中学校で指名済み。県財政が厳しいので、加配は無理。指名された教員に仕事が集中し、過度な負担にならぬよう市町村教育委員会にお願いしている。それと、国には、独立して予算措置するよう要望している。
通級指導教室を全市町村に複数設置を
現行制度ではADHDやLDなどの発達障害児は通級指導教室の対象にない。中央教育審議会の検討ようすと国の動向をみたい。
通級指導教室の教員配置基準を定めよ
対象児童生徒の障害の程度や発達障害、児童生徒数などの実情が各市町村教育委員会で異なり、県が一律にするのは難しい。
障害児学級はむしろ拡充すべき
現在883の特殊学級が県内にあり、3,692名の子どもが学んでいる。中央教育審議会で特別支援教育のあり方を検討中だが、制度見直しがある場合には、果たしてきた役割を十分留意して対応する。
2.発達障害児者への支援の充実について
発達障害児支援のためにNPOや地域の方々と連携することについて
県では、現在、発達障害のある児童生徒に適切な支援を行うため、大学教授、医師、臨床心理士などで構成する広域特別支援連携協議会を設置し、教育、医療、福祉、労働等の関係機関との連携を図っている。NPOや地域の方々との連携の在り方などについても、この協議会において、今後研究していく。
発達障害児は、時に、クラス集団からはなれて、落ち着ける場がほしいことがある。どうか。
発達障害のある子どもたちの中には学習集団などの中で緊張が高まり、集団生活に適応できない場合もある。余裕教室などを利用して個別の指導を行うことにより落ち着きを取り戻し、また元の集団に戻ることができたという事例もあるので、それを紹介した指導事例集を作成するなどして、各学校に情報を提供し、発達障害のある一人一人の児童生徒のニーズに応じた支援の一層の充実に努めたい。
県立高校の空き教室を養護学校高等部分室にしたら?
本県の知的障害養護学校は、高等部の生徒を中心に深刻な教室不足の状況にある。高等養護学校2校を平成19年度に開校する方向で準備中。利用可能な県有施設を活用した解消策を検討中でもある。養護学校高等部を高校内に設置することについても、効果的な解消策の一つと考える。
高校内に養護学校の分校を設置することは、ノーマライゼーションの理念を自然に学ぶことができるといった効果も期待できる。
一方、具体的な設置校の選定にあたっては、分校を設置するために必要な余裕教室が適切な地域に確保できるか、あるいは、障害のある生徒が電車やバスなどを使って通学しやすい場所にあるかなどの課題がある。
出来る限り早期に養護学校の教室不足の解消が図れるよう鋭意努めていく。
3.いまのこどもに対する教育の課題として
子どもに意欲をもたせ、力を伸ばすには、子どもに競争心をもたせるべきと思うが、どうか?
これまで教育現場では、運動会の徒競走で順位をつけないというような、あえて競争を避ける風潮が一部見られた。しかし、競争し切磋琢磨することは本来必要なこと。現在、小中学校では運動会や合唱コンクールから英検・漢検まで、そういう機会がたくさんある。こうした機会を通し、力を発揮させ、そして褒めることで、良い点をさらに伸ばしていけるもの。今日は激しい競争社会。負けない強さとしなやかさを身に付けさせねばならない。しっかり取り組んでいく。
働くことの大切さを考えさせる教育をどう進めるか?
ニートやフリーターの増加は、大きな社会問題。学校現場でも、より積極的に取り組む必要がある。これまで、小学校の社会科、中学の職場体験、また、保護者と子どもの進路や職業について話し合いをしてもらえるようリーフレットを配ってきた。が、十分ではなかったようだ。
イギリスの「ワーク・リレイティッド・ラーニング」の「働くことから学ぶ」の視点も生かし、「小中高で一貫したキャリア教育はどうあるべきか」外部有識者を交えた研究会を教育局内に早急に組織し、検討を進めていく。
今の子どもには、自己抑制力、そして、命を大切にする心が育っていない。どうするのか
「命を大切にする心」は本来、生まれたときから母親などに優しく抱かれ、自分が大切にされていることを実感することで芽生えるもの。さらに学校でも発達段階に応じて学ばせているが、それでもうまくいっていない。「教育改革アクションプラン」の見直し作業の中で、家庭の役割、家庭と学級の連携について検討中だが、併せて、幼稚園・保育園と小学校のスムーズな接続についても検討中。
子どもの健全育成のため武道教育を推進せよ
いじめや暴力行為の増加など、現在の子どもを取り巻く状況に鑑みると、武道指導を推進し、正義感や思いやりの心をもった子どもを育てることは、大変重要なことと思っている。
現在、中学校、高校では、学習指導要領に基づき、柔道や剣道などの体育の授業において、武道指導を進めている。また、運動部活動においても、柔道、剣道をはじめ、相撲、少林寺拳法などやっている。
さらに、教員を対象に体育実技や運動部活動の講習会を毎年開催し、武道に関わる指導者の育成にも努めている。
引き続き、教員の資質の向上を図るとともに、地域の優れた専門家にも協力をいただきながら、武道指導の一層の充実に努めていく。
4.校長のリーダーシップについて
特色ある県立高校にするために...校長のリーダーシップを発揮させる手だては?
県立高校では、平成17年度から、学校を校長中心の組織体としてより機能させるため、主幹の制度を導入するとともに、企画委員会を設置し、教育課題に一層迅速・的確に対応できるようにした。
人事異動についても、校長が目指す特色ある学校づくりに必要な人材を確保できる「人事応募制度」を実施するなどしている。
さらに、教頭複数制も行っている。現在、県立高校151校中、56校に教頭を複数配置している。
民間人校長を入れることについてどう思うか?
県立高校ではこれまで2人を採用し、現在、それぞれ校長として2校目を迎えている。民間企業の経営感覚や発想を生かし、開かれた学校づくりに手腕を発揮している。民間人校長の採用は、今後とも継続していくつもり。
小中学校についてはどうか?
小中学校においては、これまで、校長を補佐する上での企画委員会の充実や、教頭の複数配置などに取り組んできた。市町村教育委員会と連携を図り、校長補佐体制の充実について検討を進めるなど、支援していく。
5.不登校対策について
不登校対策として、ITを利用した在宅学習支援をせよ!
文部科学省の通知により、小中学校の不登校児童生徒が自宅においてITなどを活用して学習活動を行った場合、一定の要件のもとに、校長の判断で指導要録上の出席扱いにできることになった。これは、不登校児童生徒が教育支援センターやフリースクールなどで学習活動を行った場合、出席扱いにできるものとされていた従前からの制度を拡大したもの。
県としては、構造改革特区の先進的な事例の収集や、他県の動向の把握に努めてきた。こうした内容を市町村教育委員会に積極的に提供するとともに、有効な支援策について早急に検討していく。
6.教師について
教師育成塾をつくったらどうか?また、採用基準はどうなのか?
採用基準は、専門性や知識のみならず、教師としての情熱や責任感といった基準を示し、選考している。
採用は、人物重視の採用とするため、一次試験では筆答試験と課題討論を、二次試験では論文試験、実技試験に加え、模擬授業や場面指導などの試験を実施するなど、様々な方法で評価している。
また、クラブ活動・ボランティア活動等の記録や臨時的任用教員の勤務状況などを合否の判定の際に活用している。
選抜方法としては、志願者に課題を表示し、面接員の前で実演させる場面指導を取り入れ、その際、試験員として、PTAや企業の方もいる。今後も、より一層適切な選抜方法を工夫していく。
○教師養成塾をしたらどうか?
今後の小学校教員の大量採用への対応を含め、大変意義あると考える。現在、本県では試験に合格した大学卒業見込みの者を対象として、4月の採用の前に35日間、県内小・中学校に派遣し、学校現場へのスムーズな適応を図っている。さらに、質の高い教員を確保するため、検討していく。
○埼玉大学との連携はどうしているか?
県教育委員会と埼玉大学とで昨年度、協定を締結し、現在、教員採用や学部学生の育成の在り方などについて検討を行っている。教師志望の学生が学校の実情などについて、理解を深めてもらう場としていきたい。
メディアとの関係について
○メディアリテラシー教育にどう取り組んでいるか?
県では、平成14年度に「彩の国教育情報化推進計画」を策定した。
小学校では、コンピュータなどの基本操作を学び、メディアに慣れ親しむ教育を、時間数は様々であるが、ほとんどの学校で実施。
中学校では、情報機器の特徴を学び、メディアを目的に応じて効果的に活用する教育を、技術・家庭科で35時間程度、全ての学校で実施。
高校では、プレゼンテーション・ソフトなどを活用して、情報を発信するなどの教育を、「情報」の教科で70時間程度、すべての学校で実施。
平成16年6月の佐世保の事件の後、児童生徒に電子メールや掲示板を使う上での注意を喚起するため、情報モラル啓発のための資料を作成し、小中高の全ての児童生徒に配布し指導するとともに、保護者の方々にも協力をお願いした。
さらに、教員が継続的に指導できるよう、平成17年1月に情報モラル教育に関する指導資料を作成したので、その活用を図り、有害情報から児童生徒を守るよう、メディアリテラシー教育の充実に努めていく。
7.個人情報保護法について
○学校と警察が連携して非行防止にあたる協定をくみかわしたが、個人情報保護法が支障になっているのか?
平成15年12月に、県教育委員会、さいたま市教育委員会、県警察本部、この3者で「学校と警察署の連絡等に関する協定書」を締結した。その後、県下の市町村教育委員会においても、最寄りの各警察署と同様の協定書を締結している。
さらに、平成17年4月から個人情報保護法が施行されたので、新たにガイドラインを作成し、統一的な運用に努めることとした。
学校と警察による関係者会議においても、参加者から、このガイドラインに基づく情報連携はうまく機能しているとの認識が示されており、協定書は十分に機能しているものと考える。
今後も、個人情報の取り扱いに十分配慮しながら、警察との一層の連携を図り、保護者や地域の関係機関とともに、児童生徒の健全育成に積極的に取り組んでいく。
8.二学期制の導入について
○埼玉県において二学期制をもっと導入したらどうか
本県の小・中学校では、平成14年度の熊谷市、川本町の2市町3校からはじまり、平成15年度は6市町11校、平成16年度は11市町90校、そして現在では16市町145の小・中学校で実施中。年々増加の傾向にある。
平成14年度の学習指導要領の全面実施に伴い、授業時間数の確保は大きな課題となってきている。
その対策の一つが、学校行事の見直しや二学期制の導入である。市町村教育委員会へ聞き取りをしたところ、「問題解決的な学習や体験的な活動を充実させることができた」、「きめ細かな評価に取り組むことができた」などの利点が挙げられている。一方、三学期制と比較して「季節の変化や社会習慣になじまない」、「学期の途中に夏休みという長期の休業日が入り学習リズムが損なわれる」などの課題も挙げられている。
二学期制を導入するかどうかは、市町村教育委員会が定めることとなっている。県としては、二学期制の長所・短所の情報を提供することで、支援していきたい。
クラス編成を弾力的にすることについて
○「少人数学級編制の実施について」のうち、少人数学級の拡大について、どうか
現在、小学校1・2年生については、生活指導場面などを考慮し、学校生活のスタートを円滑に進められるよう少人数学級を実施している。
3年生以上については、社会性の育成や互いに切磋琢磨する場として、一定規模の集団が必要という観点や、県単独での多額の財政措置が必要となることもあり、現状では難しい。仮に、小学校3年生において35人学級を実施した場合、約240学級の増加となり、年間概ね22億円程度の費用が必要となる見込み。
○学校の状況に応じ、弾力的な学級編制を行うことについては?
現在、国の中央教育審議会などにおいて、学校や市町村教育委員会の権限と責任を拡大する方向で、検討が進められている。
県においても、埼玉大学との共同課題として、少人数指導・少人数学級について研究いたすこととしている。今後こうした成果を待って、より効果的な学級編制の在り方について検討していく。
○市町村独自の少人数学級編制への支援・補助については?
厳しい県財政の中で、財政的な支援を行うことは困難だが、市町村が独自に少人数学級編制を行おうとする場合には、可能な限り市町村の意向を尊重し、協議に応じていく。
なお、少人数学級については、他の都道府県も同様の問題であるので、都道府県教育長協議会などの席においても、機会を見て議論していきたいと思う。
9.週5日制について
半ドンを復活させたらよいのではないか?
学校週5日制は、完全実施から、4年が経過した。平成17年1月の県の調査では、葯8割の子どもたちから、「土曜日が休みになってよかった。」との回答が寄せられており、学校週5日制は子どもたちには好意的に受け入れられている。
一方、国際的な学力調査の結果などから、学力低下に対する保護者の懸念が広がっており、60%以上の方が補習の必要性を訴えている。
県では、子どもたちの学力の向上を図るため、習熟度別指導の充実をはじめ、学習のつまずきの発見と解消を目指す学習プログラムの開発などを進めるとともに、子どもたちの学力がどのような状況にあるかを把握するために、平成17年度から、学習状況調査を実施することとしている。
半ドンを復活させることについては、これまで、いくつかの自治体が特区提案をしているが、文部科学省では、学校週5日制の趣旨や導入の経緯などから、特区を設けることは適当ではないとの判断を示しており、特区のみならず、関係法令の改正についても難しい状況にある。
しかし、市町村によっては、学力低下や授業時間数の確保といった問題などから、土曜日の補習を行っているところもあるので、県としては、質問の趣旨を踏まえ、その状況について調査を進め、市町村教育長や校長会の代表者に呼びかけ、学校週5日制の課題について検討していく。
10.食育と栄養教諭制度について
○早く栄養教諭を配置せよ
県では、平成16年度、栄養教諭制度の導入のため、教育局内に検討委員会を設け、栄養教諭の採用・配置に関する基本的な方針や、栄養教諭の標準的な職務内容などについて、具体的な検討を行った。
平成17年度は夏季休業を利用し、学校栄養職員を対象とした栄養教諭免許取得のための講習会を開催し、約200名の学校栄養職員の参加があった。現在、栄養教諭の選考・配置のための手続きなど、必要な整備を進めているところ。
県としては、今後、栄養教諭の配置に関する市町村の意向や受け入れ体制の整備状況を十分に把握するとともに、栄養教諭の募集・選考を速やかに実施するなど、平成18年度から栄養教諭の段階的な配置ができるよう、努力していく。
11.ニート対策とインターンシップ推進事業について
○ニート対策のためにも、インターンシップの普及をはかれ!また、義務教育でも導入すべきだと思うが、どうか?
フリーターやニートの増加は、大きな社会問題。学校教育において、働くことの意義を理解させ、勤労観・職業観の育成を図るよう、積極的に取り組む必要があると認識している。
現在、高校においては、民間企業や福祉施設などで就業体験を行う「インターンシップ推進事業」を平成15年度から実施しているが、推進校からは、高い教育効果が上がったとの報告を受けている。また、この推進事業の成果を全県に広めるために、「インターンシップ推進フォーラム」を毎年開催し、推進校の事例発表や受入企業の講演などを行っている。
インターンシップを普及させるためには、受入企業の開拓や調整が不可欠なので、産業労働部や経済団体などと連携しながら、一層の推進を図っていく。
また、現在、小学校では社会科で職場見学を、中学校では特別活動や総合的な学習の時間などで職場体験活動を実施している。今後、市町村教育委員会と連携して、中学校における職場体験活動を一層充実させるとともに、義務教育の早い段階から、児童生徒の発達段階に応じた組織的・系統的なキャリア教育を推進していく。
12.小中学校の学校経営と単位制導入について
もっと学んだ到達でもって進級・卒業させるべきではないか
我が国の義務教育制度では、就学期間を満6歳から満15歳までと定め、年齢により進級させる、いわゆる年齢主義に立っている。健康上の理由など一部を除き、年度末に進級や卒業の認定がなされている。このような制度の下では、必要なことを十分習得することなく進級や卒業をする場合もある。こうしたことから、本県では独自の取り組みとして、平成17年度から「教育に関する3つの達成目標」の取り組みを全ての小・中学校で展開することとした。基礎的・基本的な内容が身に付かない場合には、放課後の時間や夏休みなどを活用し、補充的な指導を行うこととしている。また、ひきこもりや不登校の児童生徒に対しても、保護者と学校との間に充分な連携・協力関係を築く中で、担任や相談員が家庭訪問をし、自宅での学習活動の支援に取り組んでいる。今後は達成状況を十分検証し、必要な力を身に付けさせることにより、義務教育の責任を果たす学校経営の推進にも努めていく。
小中学校にも単位制を取り入れたらどうか?
小中一貫教育は、小学校と中学校の垣根をなくすことで、小学校の内容を中学校相当の学年で扱ったり、中学校の内容を小学校相当の学年で扱うなど、柔軟で系統性のある教育を円滑に行うことが可能となる。
また、単位制についても、学習内容の確実な習得を目指す上で、一つの有効な考え方であると思う。
県内でも、一部の市町村で小中一貫教育を目指した試みが見られるので、こうした課題について、市町村教育長会議などにおいて取り上げ、特区も念頭に置き、研究していく。
13.中高一貫教育について
○中高一貫教育の現状と展望は?
平成15年度に開校した伊奈学園中学校と伊奈学園総合高校の「併設型」、そして、市町村立中学校と連携して一貫教育を実施する「連携型」、小鹿野高校がある。
併設型の中高一貫教育校の場合には、学校が独自に科目を設定することができ、伊奈学園中学校では、国語と英語を融合した「表現」、また、英語と社会を融合した「国際」、数学と理科を融合した「科学」、この3つの科目を設定するなど、特色ある教育活動を行っている。
また、小鹿野高校では、地域の5つの中学校と連携し、6年間を継続して郷土の歴史や文化について学ぶ「総合的な学習の時間」の他、高校教員を中学校に派遣しての授業、あるいは、年間を通じた計画的な部活動の中学校と高校の合同練習などの取り組みを行っている。
いずれも3年目を迎えた。一貫教育を受けた生徒が高校1年となる来年、また、高校を卒業する4年後には、一定の成果を出したいと考えている。
中高一貫教育校については、「21世紀いきいきハイスクール推進計画」において、平成25年度までに、6校程度、設置することとしているが、今後の在り方については、平成14年度6月議会の文教委員会の附帯決議があるので、現在のこの2校の成果と効果を十分検証しながら、検討していく。
○伊奈中の入学選抜、抽選をやめてほしい、について
保護者からは、全員に受けさせてほしい、せめて3,4倍の倍率にしてほしい、と意見をもらっている。が、平成9年6月の中央教育審議会答申でも「過度な受験競争を招かぬよう抽選や面接...多様な方法を適切に組み合わせて...」とある。だから、伊奈中ではまず抽選をして、作文、面接などにより選考している。
県民からもいろいろな意見をもらっているので、公平公正で透明性の高い入学者選考の実施に努め、かつ、より良い選考方法について検討していく。また、その趣旨を説明会、入試要項説明会において、わかりやすく説明していく。
14.専門高校の資格検定のあり方などについて
専門高校における資格試験実施の方法について、教員の関与の仕方は?
教員は、授業や部活動の中だけでなく、放課後などに、補習や模擬試験を行うなどの指導を行っている。また、資格試験の実施は、生徒の在籍校を会場にするなど、多くの生徒が受験しやすい環境づくりに努めている。なお、当該校の教員が監督に当たる場合には、服務上、兼業許可により対応している。
なお、本県では、2つ以上の資格取得を基準に、より高度な資格や多くの資格を取得した生徒を知事名で表彰しており、平成16年度に表彰された生徒は、2,310名で、事業開始の平成3年度から通算で、約38,000名が表彰された。
また「主な資格試験の受験者数と合格率」については、全国商業高等学校協会主催の「簿記検定」では、平成16年度、約10,000名が受験し、合格率は46%、国家資格の「第二種電気工事士試験」では、551名が受験し、合格率は50%。
○教員がやらずとも民間機関に入ってきてもらったらどうか?
工業高校では、企業を退職した熟年技能者の方に、旋盤の実技指導をお願いし、「技能検定3級」の取得に取り組んでいる例もある。検討していきたい。
また、深谷商業高校では、市内の空き店舗を活用し、高校生による全国初の常設店舗「FUKASYOP 彩商館」を運営しており、鴻巣女子高校では、洋装協同組合の協力を得て、洋裁の基本について指導していただくなど、特色ある教育活動を展開している。
15.魅力ある県立高校に向けて
○中途退学者が多い状況は、まだ続くのか?
本県における公立高校全日制の中途退学率は、平成5年度までは全国とほぼ同様であったが、平成6年度以降、全国平均より高い率で推移している。このため、各高校においては、例えば校長が退学防止に向けた教育目標を設定したり、中途退学に至る事例をもとにした校内研修会を実施するなどしている。中途退学防止を本県の重要な教育課題として、着実に減らすことができるよう最善を尽くしていきたい。
○直近の退学者数は?
直近の退学者数としては、平成17年度県立高校全日制入学者37,771人のうち、8月31日までに、0.9%に当たる、350人が退学をしている。
○中途退学の主な理由は?
平成16年度の中途退学者の主な理由としては、「学校生活に熱意がもてない」、「授業に興味がわかない」などの学校生活・学業不適応を理由とするものが57.1%。「就職を希望する」などの進路変更が17.7%。学力不振が11.4%となっている。
○中途退学者の追跡調査はどうか
追跡調査は、平成12年度に全日制・定時制の1,023人を対象に実施しているが、状況に改善が見られないので、あらためて追跡調査を行い、より詳しく実態を把握していく。
○今後の中途退学者対策についてはどうか
平成17年9月に教育局内に中途退学防止対策連絡会議を設置し、中学校と高校の接続の在り方や高校における教育活動の改善について、検討を行っているところ。また、中退した生徒から「高校を辞めなければよかった」との声も多数あるので、再び学ぶことのできる機会も確保しつつ、中途退学の防止に向けた取り組みを積極的に展開していく。
○どう地域に根ざした学校をつくるつもりか
県立高校では、自治会や町内会の役員、地元の企業経営者など、地域の意見を学校運営に生かす「学校評議員制度」を平成13年度から順次導入し、平成18年度には、全ての学校で実施する予定。これを利用して行う。
○私立高校に進む生徒が増える現実をどうとらえるか
県内私立高校は、それぞれの建学の精神に基づき、特色ある教育活動を実施しており、生徒や保護者からこの点が評価されたからだろう。
○県立高校の生徒をどう確保していくか
特色化を図っていくことが何よりも必要。例えば、学校ごとに「生徒全員の進路希望を実現する」、あるいは「中途退学者は出さない」「在学中に必ず一つの資格を取得させる」といった具体的な目標を設置し、生徒や保護者の信頼を得られるよう努めていく。
○県立高校の大学・短大への進学状況はどうなのか?だらしないではないか?
大学・短大への進学率は、平成17年3月の本県の公立高校卒業者に対する現役進学者の割合は、40.7%となっている。これは、ここ20年のうち進学率が一番低かった平成2年3月に比べ、約20ポイント上昇しているが、難関校といわれる大学への進学については、引き続き改善する必要があると考えている。
○進学実績をより良くするため、どうするつもりか?
県では平成16年度から「進学指導アドバンスプラン」を、春日部高校など11校で実施している。この推進校では「難関国公立大学45名以上の合格」などの具体的な数値目標を設定し、生徒の学習へ明確な動機付けをするための大学教員による授業、教員の指導力を向上させるため、予備校と協力した進路指導研修会の実施など、進学指導の充実を図っている。
また、和光国際高校など3校が、英語が使える日本人を育成する「スーパー・イングリッシュ・ランゲージ・ハイスクール」に、そして浦和第一女子高校と大宮高校の2校が、国際的な科学技術系人材を育成する「スーパーサイエンスハイスクール」に、それぞれ文部科学省から実践研究校として指定されている。このような実践研究校では、全国的にみてみると大学進学に優れた結果を出していると聞いており、本県の研究校は指定されたばかりだが、今後、進学実績の向上が図られると期待している。
かつて公立高校は、最難関大学への進学において、高い実績を残してきた。しかし、現在は私立高校に後れをとっている状況。今後、大学進学に実績のある高校による研究協議会を新たに設置し、生徒や保護者の期待に応えるよう進学指導の充実に一層努めていく。
県立高校の再編整備について
○県立高校の中期再編整備計画の第1期の6つの新校をどのような方向で整備しようとしているのか
現在それぞれ新校ごとに、地元関係者や学校関係者などで構成される「新校準備委員会」を設置し、各校の基本理念などを定める新校基本計画の検討を進めている。
各準備委員会では「様々な学習歴やライフスタイルを持った生徒が学ぶ高校」あるいは「不登校経験者が安心して学ぶことができるシステムを持った高校」など、それぞれの理念に基づく、特色ある学校とする方向で検討している。
また、いずれの準備委員会においても「基礎的・基本的な学力の定着や向上」、「基本的な生活習慣や規律ある態度の養成」、「健全な勤労観や職業観の育成」などに力を入れていくべきとの意見をいただいているので、基本計画にできる限り反映していく。
○県立高校の再編整備についてこんごはどうか?
平成11年度から平成25年度までを計画期間とする「21世紀いきいきハイスクール推進計画」を策定し、この期間を前期、中期、後期の3期に分け、全日制153校を133校から138校程度に再編整備することとしている。平成17年4月には、単位制総合高校としての進修館高校をはじめ、4校が開校した。また、平成17年2月には中期計画の第1期を策定しており、この計画の完了で、全日制高校は、11校減少して142校となる。
新校づくりに当たっては、地元関係者や学校関係者の意見をできる限り反映させたい。また、今は中期再編整備計画の第1期に当たるが、今後の第2期の見通しについては、中学校卒業生が減少を続ける現状を踏まえると、再編整備は積極的に推進すべき重要な施策なので、平成18年度の早い時期に第2期の計画案を策定し、県民の皆様からご意見を伺えるよう準備を進めていく。
16.県立高校授業料減免制度の見直し問題
○「県立高校授業料減免制度の見直しをする」ときいたが、むしろ無償化をめざすべきでは?
(知 事):県教育委員会の動きを見守っていきたい。
(教育長):授業料減免制度は、経済的な理由により就学が困難な生徒を支援する制度。この制度は、平成7年度以降、大きな見直しが行われておらず、その後の社会情勢の変化を踏まえる必要があること、あるいは、平成17年度から生活保護制度において、これまで義務教育に限定されていた就学費用の支給が高校まで拡大されたこと、また、申請手続きの簡素化を求める要望が多いことなどから、見直しの必要性が高くなってきている。さらに、平成14年度には、減免とは別に、奨学金制度が創設されており、授業料減免制度と奨学金制度を連携させた、新たな修学制度を検討する必要性が生じている。少子化対策・子育て支援といった視点についても、今後、就学支援制度を再構築する中で、十分に踏まえていく。
17.子ども会を育て、教育力の向上を
○地域の教育力の必要性が指摘されている中で、子ども会活動が衰退している状況について、教育長の考えは?
子ども会活動には、現在、県内18万7千人の児童・生徒が参加している。
しかしながら、有意義な活動であるにもかかわらず、児童・生徒数の減少や子どもたちの興味関心の多様化などにより、子ども会の入会者数が減り、会の活動に後退の兆しが見えている。
子ども会活動を活発に継続していくためには、子どもたちが参加したくなるような魅力ある行事を工夫したり、活動の中核を担うジュニアリーダーやシニアリーダーの養成、子ども会活動をより安全に実施するための安全対策の充実などが必要。
県としては、埼玉県子ども会育成連絡協議会と連携を図りながら、リーダー養成や研修機会の提供、地域で子どもを育てるための優れた取り組み事例の紹介など、積極的に支援に努めていく。
18.県立図書館の機能充実について
○県立図書館の機能充実のために、デジタル資料の提供は?
インターネット接続パソコンが置いてあり、そこで利用できる。また県に関する新聞記事の見出しを全てデータベース化してあるし、国内主要雑誌の記事検索、官報情報検索もできる。
○県立図書館の機能充実のために、ホームページの充実を
ホームページについては、外国語による案内、分野別のリンク集などをやっているが、さらに努力する。
○県立図書館の機能充実のために、ビジネス支援の働きを、創業ベンチャー支援センター等と連携し、やっては?!
ビジネス支援機能としては、平成17年度から浦和図書館内にビジネス資料コーナーを設けた。創業ベンチャー支援センターとの資料、情報の共有にも努めていく。また、県立図書館を通じ、埼玉大学の専門書も利用できるようになっているが、今後、県立大学はじめ県内大学まで拡大し、創業ベンチャー支援ができないか検討していく。