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藤本正人議会報告
埼玉県議会 平成17年3月議会

新年度予算
条例改正
各委員長報告
予算特別委員会での討論


1.新年度予算  
3月25日、新年度予算議会が終わりました。新年度は一般会計1兆6366億4700万円分の予算案(お金の使い道)が示され、共産党4人をのぞく全会派88人(自民党 62人、公明党 10人、地方主権の会 10人、民主党 4人、無所属 2人)の賛成で可決しました。 また、一般会計とは別立てで予算編成しているその他の事業(たとえば、競輪競馬などの公営競技、水道、病院、電気、工業用水、地域整備、流域下水道、県営住宅など)の予算も可決、決定しました。(水道と県営住宅特別会計は共産党のみ反対)
つまり。合計2兆963億5632万円の使い道を決めたことになります。
※ 県議会の議会構成は国のそれとはちがいます。上田知事は元自民党系でありましたが、出馬直前は民主党、出馬時は無所属ということで県知事選に出ました。そういう関係から上田知事に完全与党となっているのが地方主権の会(民主党の右派)、それ以外は自民も民主も公明もそれぞれ距離をおきながら接近中という状態です。 

【予算編成】
全体の52,2%は県の自主財源(県税、消費税、諸収入その他)です。また、全体の30%ほどが国から来ます。そのうち、使い道を指定されない地方交付税は三位一体改革で減らされました。県の借金(県債)依存度は17%。上田知事はこれをあと2年で15%以下に抑えると公約しました。昨年は18,7%でしたから減ってきています。
お金がないのでさらに291億円基金を取り崩し、かつ、仕事の見直しと節約に努め予算案を作りました。できた予算案は昨年比マイナス3,3%のものになりました。が、このうち福祉費だけは昨年比150億円増でした。つまり老人・社会・障害者・児童福祉やその施設費、そして生活保護費や国保関連費です。
また、警察と教育費も少し増えました。人件費だからです。もう一つ、公共事業が大幅に減る中、道路費だけは増額しました。渋滞解消、交通安全を目指しての予算集中策です。
 さて、今年の借金返済額は2578億円ほどですが、これは1人あたり38850円です。まだ残っている借金は2兆9610億円強、一人あたりで言うと41万8905円に相当します。

※なお借金は悪であるとは決めつけられません。皆さんも家を買うときローンを組みますよね。自治体も大きな買い物(学校や道路など後世の人も利用するもの)をするときはローンにして、後世の人にも少しずつ負担してもらいます。それに、いっぺんに払ったらその年に必要な福祉教育などのサービスに使うお金がなくなってしまう面もあるからです。




2.条例改正 
(1) 寒冷地手当ての廃止(ただし後1年間は残す)
・ 県内では秩父郡市に勤める職員に支給されている。
 平成16年度は計3861万円。1669人に14200〜39600円/年出されている。
 国が寒冷地手当ての支給地域を絞ったことに連動して改正した。
(2)特殊勤務手当てから次の仕事を除外。
・ 家畜のと殺、解体、道路補修、放射線測定、夜間呼び出し救急など
  *これらは実際はもう委託されて公務員はやっていないので)
(3)人事の状況(職員数・給与・処分・勤務成績など)と採用の状況が県報やインターネットで毎年10月までに公表されるよう定める条例ができました。
(4) 職員の数を減らします
ア、 知事部局などの職員の数
知事部局   8,016人→7,846人(−170人)
公営企業   485人→466人(−19人)
病  院   1,600人→1,611人(+11人)
イ、教育局(先生)の数(含む臨時採用教員)
小学校 20,341人→20,541人(+200人)   子どもの数は+577人
中学校 11,753人→11,778人(+25人)            +3,236人
高等学校 10,238人→10,064人(−174人)
事務局職員 842人→835人(−7人)
ウ、警察関係
警視 249人→255人(+6人)
警部 571人→586人(+15人)
警部補・巡査部長6,170人→6,373人(+203人)
巡査 3,230人→3,336人(+106人)
 (*全体で+300)
(5)権限委譲を進めます
・ 薬局の開設許可、アイドリングストップの勧告、介護保険サービス(除く老保健施設)の指定、取り消しなど11事務が市町村におりてきます。
(6)合併
4月1日から    ・岩槻市→さいたま市へ     ・大滝村・荒川村→秩父市へ
10月1日から   ・大里町、妻沼町→熊谷市へ  ・吹上町、川里町→鴻巣市へ

(7)指定管理者制度の導入
指定管理者制度とは…
今まで地方公共団体がもつ施設を管理運営する場合、公務員が直接運営するか、公共団体が半分以上出資して作った出資法人による運営しか国は認めなかった。が、国も地方もお金がないので経費削減策に出た。それが指定管理者制度の導入。経費削減とは要は人件費カット策。でも今のままではなかなか難しい。そこで法律を変え「これからはそういう施設の管理運営業務は民間会社にも開放し、競争させ安く運営するところに落札してよい。」となった。所沢市でいえば公共施設管理公社や文化振興事業団が既存出資法人。民間はパート勤務職員を多用し勝負してくるだろう。既存出資法人もリストラ、効率化で血を流し対抗せねばならなくなった。そうでないと、落札できなければ仕事自体なくなって倒産してしまうからだ。なお、指定管理者導入で良い点は、経費削減、そして、創意工夫、活性化が期待できるところか。一方悪い点は、今まで出資法人で雇用していた職員が急に路頭に迷う危険にさらされること。委託費の叩き合いにより、従業員の総パート化に拍車がかかること。同時に、利用料を有料化する動きが進むこと。国が決めたので指定管理者の導入はやらねばなりません。経費の節減、にはつながります。しかし、私は手放しで喜べません。他の手はないものかと思います。

【指定管理者制度適用による県の施設の動向について】

今まで直営施設→これから指定管理者に今まで委託だったのが→これから指定管理者に
今回から利用料金制
(有料)に変わる施設
青少年総合野外活動センター
自然学習センター
狭山丘陵生き物ふれあいの里センター
荒川ビジターセンター・農林公園
森林科学館・埼玉文学館(桶川)
さいたま緑の森博物館
今後も無料のまま行く
施設
熊谷点字図書館、母子福祉センター(大宮)、県民の森(芦ヶ久保)
みどりの村(小鹿野)、防災学習センター(吹上)
使用料、措置費で
対応する施設
児童養護施設、県営住宅、障害者交流センター(浦和)、
別県営住宅、社会福祉総合センター(浦和)
特定公共優良賃貸住宅
すでに指定管理者
制度を導入した施設
埼玉会館(浦和)、熊谷会館、埼玉芸術劇場(与野)、
県民活動センター(伊奈町)、山西省友好記念館(両神村)、
長瀞射撃場、嵐山郷、あさか向陽園歯科診療所、
伊豆潮風館(障害者中心の保養所)、奥武蔵あじさい館、
健康福祉村(越谷)、産業文化センター(大宮)、
種苗センター(川里)、さいたまスーパーアリーナ
今まで委託だったが今回、
直営にした施設
男女共同参画センター(さいたま新都心)

(8)県営住宅についての条例改正
 ・ファミリー優遇策…
  13歳未満の子どもがいる家庭専用団地を指定し10年期限で優先設定
  (県内数箇所の団地を指定し、空いた部屋から随時、ファミリー専用住戸にしていく。h17,7月から募集開始。)
 ・ あるところは厳しく…市民、県民税を滞納していないことを募集条件に入れる。
 ・県営住宅特別会計に建設費用も含める。あわせて県営住宅基金も建設に使えるようにする。
(9)保健所の統合
 ・20保健所4支部→13保健所11分室
 ・児童虐待、エイズ、SARSなど広域で対処したり集団で機動的に対処したほうが良い場合が増えたので
  1箇所の人数、機能を充実し、他は分室化した。
(10)交番の統合
 ・272交番141駐在所→248交番127駐在所
 ・交番はあっても2人×3部体制を組めるところは少ない。今は警官1人で対応すると危険な場合も増えた。
  また、市民からはパトロールと交番常駐を両立を要望される。よって統合し数を減らし残る交番の体制強化をした。
  併せて、廃止される交番の自衛パトロール拠点などへの自治体活用に補助を出す。
(11)高等看護学院(看護士養成3年課程 江南町)の受験料など値上げ
 ・受験料2200円→3300円・入学金5650円→8500円
 ・授業料111600円/年→167400円/年
(12)農業大学校の授業料値上げ
 ・111600円→115200円
(13)県水道の料金統一
 ・86,13円のところもあったが、61,78円/m3に統一
 *今、私たちの飲み水は地下水だけでは地盤沈下を起こすので、川の水を浄化し、それに地下水を足して供給されています。浄水場は県内4箇所。利根川、荒川の水です。所沢市は荒川の水を浦和から取って送り、所沢の地下水を足して給水しています。地下水は無料なので所沢の水道料金は使用量がある程度までは60円/m3です。

3.各委員長報告から
総合政策委員会(全会一致で可決)
・寒冷地手当の廃止について
支給実績、なぜ、経過措置で1年猶予を設けたのか?
埼玉県の場合、秩父郡市などに勤務している人に手当てされ、h16実績は1699人に計3861万円支給された。個人としては年に14200円から39600円までの支給があり、一括で支払われる。経過措置を設けたのは職員の生活設計に大きな影響が出ないように、そして、人事委員会がそう勧告したから。
・指定管理者制度について
県営住宅の委託など個人情報がもれるおそれがあるものについて、

総務委員会(多数で可決)
・県民活動センターの駐車場有料化について・・・なぜ有料化したのか?
1時間まで無料にし、最高でも400円までと定めた。そこでの収入を老朽化している施設の維持管理費に回す予定。
・男女共同参画推進センターについて・・・なぜ、直営(公務員による運営)にしたのか?男女共同参画推進は県の任務。新たな課題もあり、他県もそうしているし、また、「出資法人のあり方検討委員会」もそう提言したから。
【討論】
反対:
議案第33号…県民活動センターは今までいきいき埼玉事業団に委託していたが、こうやって指定管理者制を導入することは、不安定雇用を拡大することになるし、女性・高齢者に対する今までの取り組みを無にしてしまう。また、駐車場の有料化はいけない。
議案第34号…青少年野外活動センターは青少年健全育成など社会教育を担ってきた。指定管理者にすると収益重視に傾きイベント中心の事業になりかねない。
賛成:
議案第33,34号他・・駐車場の有料化は必要なこと。また、いきいき埼玉事業団も健全運営に対し今努力中だ。

環境防災農林委員会
・補正予算のなかでゴミ山撤去の行政代執行をしなかったのはなぜか?
土地所有者が撤去に努力中だったことと、国の基金まで取ってやるに及ばないと判断した。健康福祉委員会(多数で可決)
・任期付きの研究員のうち、特に顕著な貢献があった人に手当を支給することになった
・認定看護師とは?
5年以上の実務経験を有し、日本看護協会の試験を受かった人。h16,12月は36人県内にいる。全国では1239人いる。
・県立児童養護施設上里学園について
120人→140人定員を増やす。また、指定管理者制度に移行するが、こういう施設なので随意指定も考慮に入れる。
・保健所の統合について
統合で36人から1保健所50人平均になる。また、管理職などの減額で保健所としては3億円ほど経費削減の見込み。なお、統合再編は20保健所4支所だったのが、13保健所11分室になる。
【討論】
反対:
県立高等看護学院は授業料を50%も値上げした。嵐山郷、児童養護施設上里学園、健康福祉村、など指定管理者制度にはなじまない。老人母子休養センター白鳥荘の廃止は年金給付額も減る中、道断である。
文教委員会(多数で可決)
・寒冷地手当は勤務地がどこにあるかによって支給されている(家がどこにあるかではない)
反対:
議案第93号・・県立図書館、元気プラザなど連続の人員減らしは社会教育の後退になる。
議案第95号・・寒冷地手当を切ることは教職員の生活を脅かすことになる。
議案第97号・・埼玉文学館を指定管理者に委託すると社会教育活動の専門的知識がなくなる。

警察委員会
・不法滞在者について・・・h16,1,1現在不法滞在者(ビザが切れても残留している外国人と密入国などで入った外国人)は全国で219000人ほどいる。そのうち2〜3万人が埼玉にいる。特に県南に多く、h15年には川口署で305人を検挙した。
・警察の交通違反反則金の行方・・・警察のポケットマネーになるという噂は間違っている。国の特別会計に入り、市、県に交付金で戻る。使い道は交通安全などに使うように指定がある。平成15年度は22億4611万4400円であったが、平成16年度は平成17年1月1日現在210,640件で21億3227万円(?)反則金を納めた。

労働商工企業委員会(多数で可決)
・県水道料金について・・・今回、統一し、拡大区域の19団体にも安い値段(1m3当たり86,13円→61,78円)で売るわけだが、その分多く受水してもらうよう願った。が、全く受水量を増やさない団体もある。平均すると17000m3受水してもらうようになっている。(以下の質疑略)

県土整備委員会
・都市公園条例について・・・放置された工作物を除去できることになるが、それは放置自動車などを想定している。
・県営住宅について・・・子育て世帯優遇のため13歳未満の子どもがいる世帯専用枠を団地指定で設置し、期限付き10年とする。併せて、入居資格は県民税及び市町村民税を滞納していない者、という項を追加した。


4.予算特別委員会での討論
埼玉県議会17年度予算
賛成多数(89対4)で可決
 ・賛成89人 自民党、公明党、民主党(民主党の左)、地方主権の会(民主党の右の人たち)、無所属
 ・反対4人  共産党
予算特別委員会での討論概要

【反対(共産党) 議案1,13,19,20号は反対(その他は賛成)
○議案第1号  一般会計予算に反対
財政厳しいのに依然として大型事業に投資している。たとえば八ッ場ダム、そして本庄新都心。水需要の見積もりはもう予想を下回っている。また、本庄も都市再生機構が規模縮小を決めた。この際どちらも見直せ。また、在宅重度障害者の手当補助に所得制限を設けたり、福祉関連費の県単独の助成の段階的廃止、民間福祉施設職員処遇改善費の助成も切った。公私格差は増すばかりである。国がやるべきだ、というなら補助を切るのでなく県が保証するのが筋ではないか?また、高等看護学校や農業大学校などの授業料も増し県民負担は増すばかりだ。さらに、保健所の統廃合したからといって保健所員一人あたりの県民人口も全国一のまま。県立の福祉施設の指定管理者制度を導入し、ただでさえ、賃金カットでサービス後退につながる懸念があるのに県の役割が後退するだけだ。だから反対だ。
○議案13号 県営住宅特別会計予算委反対
特別会計の中に今回から建設費も盛り込んだ。建設費は一般会計に入れて、別立てにしないと将来的に県営住宅の縮小につながる。だから反対。
○議案19号 水道用水供給事業会計予算に反対
八ッ場ダムの件で指摘したように、水需要見込みが多く見積もりすぎで甘い。反対。
○議案20号 地域整備事業会計予算に反対
加須や羽生の工業団地に商業施設立地をはかることは地元商店と相容れない。だから反対である。

【賛成(公明党)(地方主権の会)(民主党) 全議案賛成】
○議案第1号 一般会計について賛成
県財政が厳しい折、県債(借金)を抑え、歳入にしめる県債の割合(県債依存度という)をh16に18,7%だったのを16,8%(550億円)にした。また、事務事業総点検をし、行政財政改革プログラムを作り、収支ギャップをh16が622億円だったのをh17は500億に縮め、よくやっている。予算編成でも選択と集中で警察官を五年連続全国一増やし(+330人)相談員も3年で150人増やす計画をした。また、第3者保証人なしの無担保、無保証融資であるスーパーサポート資金の融資枠を2500億円に増額し、ほかの制度融資も含め4000億円分用意して、さらに借りた会社が返せなかったときの県の負担を20%から10%に減らし県のリスクを少なくもした。県単独でもうひとつ難病を指定し、全身性障害者介助人派遣の補助を新設したり、特別養護老人ホームを1730床増やし、高等養護学校を2校建て、防災ヘリコプターの運用でドクターヘリを工夫した。また、教育分野では特別支援教育の充実に向け、国に先んじて取り組んでいる。また、父母負担軽減補助として新たに県外私立高校や通信制、特殊教育学校にも助成を拡大した。さらに、身近な道路整備には前年比6,3%増で予算集中させ、交差点改良も3年間で100カ所すると決め、重点化した。災害対策用救援物資もニーズに合うよう見直した。そして、職員定数も前倒しで196人削減した。くぬぎ山を緑地保全地区に指定したことも評価に値する。以上のような理由から賛成する。
*以上の賛成討論は実際には公明党、地方主権の会、民主党がおのおの行いましたがその内容を私の方でおおざっぱにまとめ、合わせてしまいました。ご容赦ください。また、自民党は討論は行わずに、賛成いたしました。


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