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1. 彩の国の教育について (1) 教育は人なり!だからこそ ア 若い熱意ある教師を増やし、あふれるエネルギーで学校再生することについて 質問: 今の学校を再生するにはまず若い熱意ある教師を増やすことが一番の特効薬である。そのためには 予算の前倒しで国の教員定数にプラスしてでも県独自で予算措置するしかない。どうか? 具体的には @ 埼玉県単独費用による採用を増やしていけないか。 A もし正規採用がだめなら臨時採用でもよい。(臨時採用の給与を落としてでも増やすことに重点を) B パート・非常勤職員でもよいから若い教師を増やさないか。 ※ 前倒しといった意味は数年後には大量採用する時期が来る。そのときに使うであろう人件費を早めに採用して使うということ。 答弁:土屋知事 教育は国家存立の基本であり、瞬時もゆるがせにできないという信念を持って教育の充実発展を県政の最 重要課題のひとつに位置付け、取り組んできました。私が最も敬愛する偉大な思想家吉田松陰の教育者とし ての力量が明治維新を担う幾多の人材を輩出させましたことからもわかりますように、「教育は人で持つ、 教師こそがその鍵を握っている」という議員のお考えに私は全く同感であります。 さて「ひとを増やして教育を充実させること」についてのご提言をいただきました。私は奥島孝康前早稲 田大学総長を座長とした「彩の国教育改革会議」を設け、6項目からなる提言を受けたわけでありますが、 この中のひとつは、「日本一子どもに好かれ、尊敬される教員を育てる」という提言でありました。素晴ら しい教員を評価し、奨励するため新たな表彰制度をつくり、また少人数学級や少人数指導など今日的課題に こたえられるような取り組みも進めています。私は現場の先生方が限られた定数の中で努力しておられます ことは、十分承知いたしておりますが、厳しい財政状況の中で、国の状況を見極めつつ、彩の国の子供たち がこれからの日本を背負って立つ有為な人材として育つために「彩の国教育改革会議」の提言を踏まえた 「彩の国教育改革アクションプラン」に沿って教育改革を推進してまいる所存でございますので、ご不満も あろうかと思いますがご理解ご協力を賜りますよう心からお願い申し上げます。 答弁:稲葉教育長 ご提案いただきました県単独費用の教員、臨時的任用及び非常勤講師の採用を増やすことについては、現 在の厳しい財政状況の下では難しいと考えておりますが、今後、新採用教員の増加が見込まれることや、人 物をより一層重視する選考を工夫改善することにより、熱意あふれる教員の採用に積極的に努めてまいりま す。 イ 教師の採用方法・評価制度について(教師の質に関して) 質問: 今は2次選考制ですが、知識面ばかり重視され人物面の逸材が漏れている気がしてならない。もっと質 を高めるために、採用方法の改革を。 具体的には ・2次→3次選考にし、知識面で足切りせず多く残す。 ・2次合格者はインターンとして学校に派遣。そこでの姿で最終選考(3次)がされる。 その分若い教師の卵が学校にあふれ、学校が活性化し、人物本位の選考が行われる。また、自分が教師に 合っているかもわかると思うがどうか? 答弁:稲葉教育長(以下教育関連の答弁はすべて教育長) 教員については教育公務員特例法によって条件付き採用期間が1年間となっているので当面はこの期間 を採用選考の一環として位置づけ、不適格な教員については正式採用を行わないことなど厳格な運用に心 がけていきたい。またインターン制度についてはどのような方法が可能なのか、今後研究していきたい。 質問: 教師の評価も、やるやるといって実際は出来ないようだが、やるなきちんとやるべきである!! @そもそも指導力不足教師、優秀教師とは何か? 答弁: 指導力不足教師とは児童生徒を適切に指導できず、むしろ研修させた方が良いと思われる人。優秀教師と は日々の教育活動を通じ、子供のために教科指導生徒指導など各分野で素晴らしい力を発揮し、他の教師の 模範となる先生のこと。今年度は小中高校合わせて15人を選ぶ予定。 質問: 指導力不足教師の実態と今後の計画は?自ら行政職に移ることができるようにしたらどうか? 答弁: 平成13年をもって法律上指導力不足教師を行政職に移らせることができるようになった。しかし自らの 希望で移ることは無理である。なお指導力不足教師を昨年は5人指定した。1年間研修をさせ、4人はもう 学校に復帰した。1人は引き続き研修中である。 質問: 優秀教師は表彰する、というが、報償金や昇格など給与に反映させないのか? 答弁: 優秀教師については、大学院に行って研修できる特典などを優先的に与えたり、称号の授与など教師のや る気を引き出す仕組みを考えていくつもり。報償や昇格などは今回は考えない。が、今年度設置した「新た な教職員評価システムに関する検討委員会」で検討していく。 ※ 藤本の考え: 本来、教師という仕事は、金銭で報われなくとも日々の子どもたちの反応と保護者からの感謝の言葉によって十分充足感を 得られる仕事です。しかし、昨今の教師、学校全般に対する視線の変化と、がんばる教師とあまりがんばらない教師との内部 的な不公平感が「それなりに金で報いられなきゃ、やってられないよ。」と教師をして向かわしめています。 ウ 管理職の登用・異動・降格について 質問: 管理職は教師の中の教師。ああいう先生になりたいと教師から尊敬される人、子どもに対する指導力が ある人を登用したい。しかしこれまた、試験も難しく、合格しても順番待ちとか。 @ 思い切った人物採用枠を!また一般の先生に戻りたい管理職の先生は戻れるようにさせたらどうか? 答弁: より一層実績や人物重視の管理職選考制度となるよう、そのあり方を検討してゆく。また、希望降任制 度も導入したい。 質問: ひとつの学校に3年ぐらいしかいないのでは学校の特色も出せないし事なかれ主義に陥る。校長先生の 赴任はもっとじっくり長く! 答弁: 平成15年3月31日現在、校長の1校をにおける平均在職年数は小学校3.1年、中学校3.2年、 高校2.5年。校長が特色ある学校づくりをするために同一校にもっと長くいるよう努めていく。 (2)埼玉県の責任として見過ごしてはならないこと ア 中学校における進路指導の実態と改善について 質問: 北辰テストをやめ偏差値から手を切ったのが10年前。それはいいのだが、やはり資料がなくてはアド バイスできない。また相変わらず私立高校は入試前に確約を出して、青田刈りしている。それも塾のテス トや北辰テイストを使って。塾へいかなきゃ確約が取れない。むしろ事態はよけい悪くなったではないか @進路相談と確約行為が塾や業者テストをもとに行われていることについてどう認識しているか? この 際、辞めさせたらどうだ!! 答弁: 校長会からも(だめだと)申し入れをした。文部省からも「高校は塾や保護者生徒から業者テストの偏 差値等を求めてはならない」との通知を出しているのに、もし、それが事実だとしたら由々しき問題だ、 大問題だ。埼玉県公私立高等学校協議会の場で取り上げたい。 質問: 県単位で学力テストをしてもいいではないか。その結果を私立に見せて確約を取る行為が悪いのだ。年 に2、3回やって、進路指導に役立ててもいいではないか。何が悪いのか?中学では、資料不足で進学指 導ができず、保護者の信頼を失っている現実があるのだ。どう思うか? 答弁: 県規模の統一テスト行うと、それが公的テストであれ、業者テストであれ、データが1カ所に集約され てしまい、それが数字による生徒の序列化、高校の序列化を生み、昔の輪切りによる進路指導に戻ってし まう。だからやらない。(生徒が進路を選ぶとは、自分は何になりたい、何を学びたい、だからそういう 特色を持つ○○高校に入りたい。というような姿であるべき。自分の学力はこうだから、ここしか無理と いう学校選びはあるべき姿ではない。)なお、議員の指摘もあるので、現在どのような問題があり、どの ように対応すべきかなど中学の進路指導担当に意見を聴く機会をつくり、進路指導のあり方について真剣 に取り組んでいく。 ※ 藤本感想: 出来もしない理想をかがげて、頑張ればできると精神主義で邁進させることは、罪ではないか。総合学習もしかりである。 このごろの教育改革は往々にして、このような、実態を踏まえない改革、目標が多いような気がしてならない! イ 県立高等学校と県の責任について 質問: 授業が成立しない高校や1学年のうちに4割も退学して行く高校もある。「学ぶ」ことが保障されない 学校は放置してはいけない。そこで…、 @ 入試時点で定員に満たなくても、学ぶ意思のない者は不合格にする力を高校長に与えよ。 答弁: 校長の判断で決めている。まず全中学生が高校に入れるように、というのが県教育委員会のスタンスで ある。だから定員に満たないときは全員入れて定員を満たすように(校長に)通知指導はしている。しか し合否の決定権はあくまで校長にある。 質問: 教育困難校も、校長に(学校の立て直しに)やる気のある先生を集めたりなどさせ、学ぶということが 普通にでき、面倒見の良い学校に再生させよ。その際、期限を切って再生計画を作らせ、だめなら廃校す るという覚悟で臨むべきではないか。 答弁: 先生が赴任したがらない、いわゆる教育困難校を中心に来年度から、校長がやる気のある教師を募集し 確保できる制度を試行的にやってみる。これらの制度を活用して学校の活性化に取り組んでいきたい。 質問: 高校は義務教育ではない。どうしてもだめなら退学も決然と行うべきだ。聞くところによると裁判を恐 れて自主退学になるのを待つ事態だというがどうか? 答弁: これもあくまで校長の権限。ただ、駄目だから即退学というより、自分が何が悪くて何をどうしていい くべきだったのか、今後の進路も含めて生徒に考えさせたうえ、自分で納得して自ら退学するよう導いた 方が、生徒の将来につながるので自主退学ばかりになっている。平成14年度の退学者は全日制、定時制 合わせ、3,968人。そのうち病気や死亡による退学(70人)を除くと懲戒退学は1名のみ。あとは すべて自主退学である。 ウ 教育において基本的施策と地方の独自色をどう伸ばすか(補助制度から考える) 質問: 啓発の意味もあって、市町村にやらせてみて、3年補助した後は「あとはご勝手に。やるなら市町村で お金を付けてやってください。」というものが多い。(たとえば社会体験チャレンジ事業など) しかし、良い事業ならやめられないから、結局、市町村は自分のお金を使って続けているのが現状だ。 市町村の出費はかさみ、自由に裁量できなくなる。そもそも教育は国・県など大きな自治体が責任を持つ べきである。メニューを作っては3年で辞める、というのはやめにして、良いものは県で続けてほしいが どうか? 答弁: それは無理である。続けるかどうかはあくまで市町村の自主的判断にゆだねたい。 質問: 所沢市のように進んだ自治体は、県が考えたメニューは既に昔からやっていることも多い。自立した市 町村には、むしろ市町村の側から事業を提案させ、それに補助金をつけて助けてやるという方法は取れな いか? 答弁: それも無理である。県でメニューを考えるとき、市町村が何をやりたいかに気を配ってメニューをつく ようにしていきたい。 エ 二重学籍と特別支援教育の行方 質問: 知事は「すべての障害児に普通学級籍を持たせたい」と言われた。それは絵空事ではなく、文部科学省 でもそのような動きに現在あるようだ。そこで伺いたい。 通常の学級に障害児も共に分け隔てなく学ぶこと(統合教育)を望む人々には福音である。しかし、や るなら半端はいけない。きちんと人を配置し、改造すべき校舎は改造するなどすべき。覚悟のほどはどう か。特殊学級、養護学校で専門的な教育を受けさせたいと思う親もいる。そちらへの支援体制が薄くなっ ていけない。大丈夫か。 答弁: 特別支援教育振興協議会を設けたので、そこで検討していく。 質問: ADHD(注意欠陥、多動性障害)LD(学習障害)高機能自閉症の子どもについての取り組みはどう するのか? 答弁: 国の特別支援教育推進体制モデル事業で、今年から2年間、さいたま市、戸田市、熊谷市で臨床心理士 の巡回、専門家チームの診断、校内委員会をつくり体制づくりするなどで、どう支援をしていくか研究を し、その成果を県全体に広めていく。 [文頭にもどる] |