平成17年度(1712月)一般質問

1 地方分権の本旨について ― 三位一体改革の論議と義務教育費の国庫負担をめぐって ―
2 競輪事業の展望について (所沢の分も県が引き受け、民間委託の決断を)
3 屋外広告物の問題について(デリ○○などの張り紙除却)
4 発達障害児への支援について
5 教育問題について
(1)中学校の運動部活動の夏の県大会復活について 
(2)中学校の進路指導の改革と学校観について(公的テストを復活し進路指導の糧に・教師が私立学校に行って相談も・進学指導がきちんとできるように) 
(3)不登校を出さない取組について(先進モデル市の小中連携シートなどの取り組みを)
(4)「早起き」の励行などの脳科学に基づく教育について(ノーTVディなど)
(5)教員の初任者研修の改善について (初任者研修で出張ばかりでクラスに不在でよいのか)
6 所沢駅周辺の駐輪場の確保について

地方分権の本旨について
 三位一体改革の論議と義務教育費の国庫負担をめぐって 

 社会のひずみを反映した学級崩壊、不登校、時代の新たな要請である環境教育、食育、総合学習、選択教科、少人数学級、学力低下の克服、地域に開かれた学校そしてかつ安全な学校、そして特別支援教育などなど、新たな要請が学校に降り注いでおります。高齢化し、小学校では五人に二人が五十歳代という現状の中で、同じメンバーで新たな課題に対し学校教師たちは何とか懸命な努力を続けております。
 諸課題に対応し、荒れた学級を立て直し、エネルギーあふれる学校にするため、私は、今まで若い教師を国で決めた人数以上に、つまり前倒しで県の単独費用で採用できないものか、臨時採用でもいいからどうだ、いや、非常勤講師でもいいからどうか、そうやって人の補強をしていけないものかと議会ごとに要請してまいりました。また、自民党からの要望としても必ず入れていただいておりました。しかし、教育局からの回答は、常に「厳しい財政状況の中、県単独費用の教員、臨時的任用及び非常勤講師の採用を増やすことは難しい。国に定数を増やすよう働き掛けたい」というものでありました。
 つまり自分たちだけでは無理、国が半分出してくれればやれるということです。しかし、このような姿勢で、地方分権、地方の独自性が語れるのでしょうか。「先ず隗より始めよ」ということわざもございます。地方の創意を生かし分権を進めるために三位一体改革を進めるべきとする上田知事ならば、議論の的になった義務教育費国庫負担の分野でも、つまり教員の人数を規定する分野でも、まず隗より始めよ、今の時点からでも全国に範を示して、国に縛られずに教師の人的補強を図っていただけないものでしょうか。その上で、「だからここまでやっているのだから、私は義務教育費国庫負担の廃止を支持するのだ」というのがむしろ筋だと思います。知事の見解を伺います。


上田清司知事   義務教育費国庫負担金が、これまで、我が国の教育水準を維持発展してきたということについては、私も、認めるものでございます。
 ただ、基本的に、義務教育というのは、自治事務であり、この国庫負担金そのものも、人件費充当分ということでございますので、それならば、むしろ市町村が、権限と責任を持って、自発的に工夫をして行う性格のものではないかというふうな考え方を持っております。
 したがって、負担金の一般財源化を契機として、市町村の実情に応じて、教職員の配置が可能となるような、まさに地方の自由度が増すような形での改革が求められた、そういうことで私は、この負担金については、一般財源化すべきだというふうに考えております。
 現在いわゆる標準法によって教員の確保をしてるところでございます。藤本議員もとより、熱血教師として、現場のことをよく知っておられ、現場の教師の人たちが、のたうち回りながらも、一生懸命仕事をしてる、そういう思いに応えて、まあいわば加配をしろと、もっと教員の数を増やせとこういう思いを持っておられることに関して、大変説得力のある議論だというふうに思います。
 しかし、私は必ずしも、少人数学級に関して評価をしておりません。なぜならば、戦後一貫して、我々は、55人の定員のところ57、8人で授業を受けてまいりました。50人の定員になりました、45人になりました、40人になりました、35人になりました、ずっと、少人数学級に進んでいるのです。
 しかし、今の子ども達の学力は上がったのですか、下がってるじゃないですか。体力は上がったのですか、下がってるじゃないですか。非行少年や、あるいは不登校や、あるいは退学は、増えてるじゃないですか。少人数学級の正しい、私はまだ評価ができてるというふうに思っておりません。
 むしろ、少人数学級の実態をアンケートとかで調べていくと、逆の面も出ております。例えば中学生レベルだったら、直に中学生に聞くと、人数の多い方が友達の関係が拡がっていいとか、決まった人間関係で窮屈だとか、こういう議論も出ております。だからこれはもう少し検証すべきじゃないでしょうか。
 確かに少人数になった一年度、単年度の時には、教師もすごい面倒見がある状況になりますから緊張感を持っていい成績をとったりします。しかし、年度がかわっていくにしたがって、またその少人数に慣れてしまうというふうな、そういう側面もあるので、私は、徹底的に、検証すべきじゃないかというふうに思っております。
 また、専門家の中にも、何よりもむしろ教育者の専門性だとか、レベルが問題じゃないかと言うことを、指摘される、そういうことの方が、私は大事じゃないかと、また、県下の新座市でも、全校あげて算数の学習プリントを1000枚作成して取り組んだ結果、全ての学年で正当率が上昇したとかですね、やっぱり取り組んだところが、具体的な成果を上げる、また成果を上げられるような、やっぱり仕組みをですね、議員がご提唱されたように、まさに、成果を上げられるような仕組みをですね、プログラムとして、システムとして開発したりして、やってるところが効果を上げられるむしろ私は、教育委員会において、学校長や、教師の指導力によって、検証可能なプログラムやシステムをですね、開発して実行していただきたいこういう思いを私は持っております。したがいまして、人数に関して言えば、お答えを十分することができかねますが、私自身は、もう少し検証した方がいいんじゃないかという考え方を持っておりますので、一緒に研究させていただきたいと思います。


再質問  義務教育国庫負担の分野でも、まず隗より始めよで、教員の人数を何とか増やすようにという質問をしましたが、知事は、最近はやりの少人数指導とか少人数学級のことを例にされていた。
 私は、それを全然望んでいません。私が望んでいるのは、まず学校は、先ほども例で申し上げましたとおり、小学校でいうと五人に二人は五十歳代であると。そして、二十代、私も十年間教員をやっていて自分より後輩はいませんでした。
 こういう状況の中で、下の者がいないまま、上の者が十年、二十年、ずっと新任の役割をさせられて、完全に子供たちのパワーの中でこたえ切れなくなっているのが現状だったんです。そこで、これから二〇〇七年に向かってどんどん若手教員も増えるんでしょうけれども、しかし、そうやっていくと二〇〇七年問題と同じで、上から下への技術伝達や心の伝わりがなくなってしまうので、きちんと先輩そして中堅どころ、若手というふうに学校が一つの温かい家族のようになるのが理想だということから、前倒しで採用していただけないかということを申し上げていました。
 また、荒れた学校についても、世の中のいろいろな荒波の中で荒れざるを得ないところもありまして、そういうときに非常勤講師を県では出してくれているんですけれども、それが、三年前が六十五人、今度五十人になり、今度また増やしてくれていると思いますけれども、それも微々たるものです。
 あと、初任者研修の質問もいたしました。本当は小学校の先生なんかも一年目はきちんと担任をさせないでやりたいところですけれども、臨時採用の先生をそのためにはクラスに入れなくてはいけない。となれば県単独費用しかないわけです。今、臨時採用の教員は、県単でやっているのは一つには日本人学校に行っちゃった先生に対する代わり、あともう一つは病気で休んじゃった人の代わり、あと近くに福祉施設があるところの代わりというふうに、もうどうしようもないところで県単費用を出してくれていますが、それ以上のところについては臨機応変に出していただいたりできない。非常勤講師についても初任者研修のためには出してくれていますけれども、それ以外のもう一つのところがないんです。そこで、だから人件費だと言われるかもしれないけれども、何と、義務教育の教育予算のうち九九パーセントは小中学校教員の給与なんですね、旅費も除いた給与です。もう動きがとれない。教育委員会は頑張っても、枠がないから、もう一つ増やしてやって何とかするしかない状況なんです。是非、そういう点で検討をいただけないか伺います。


上田清司知事   まず、質問の趣旨を十分把握しないでお答えしたことをお詫びしたいと思います。
 人的構成のバランスをもっと整えろと、そういう配慮をせよというご指摘、確かにあの、老壮青というんでしょうか、よりベテランの人、中堅の人、若い方バランスよく学校構成がなされるのが一番望ましいというふうに思います。
 ただ人口そのものもバランスよく構成されていない部分もありますので、それでももっと配慮したらいいんじゃないかというご指摘だというふうに思いますので、どのような形でバランス良くできるかということについて、私も18年度の教育委員会がらみの予算に関しては、すでに稲葉教育長に、どれもこれも平均的な予算の要望をするんじゃなくて、思い切って極端なことを言えば、ある分野に関しては10倍予算が増えてもいいような、そういう要望をしてごらんということはすでに言っております。効果がある、今一番やらなきゃいけないことはこれだということに関して、そういう判断を教育委員会がなされれば、私は積極的に対応したい、このように思っております。
 また、非常勤講師を増やす案件、あるいは臨時採用の県単の部分、こういったことについても、この議論をしっかりですね、教育長が踏まえ、他の教育委員の皆様方にこの議事録をしっかり渡していただいて、そしてそういう判断をされる中で予算要望があれば私は積極的に応えていきたい、こんなふうに思います。
 それから、お言葉の中で、若干、もちろんわかっておられた上で言っておられると思いますが、1人当たりの教育費の話になってくると、これはどんな人数の少ない県とか、あるいは市町村、あるいは学校においても、ちゃんと体育館が一つあったり、お前んとこは人数が埼玉県の二分の一だから体育館は二分の一とか、そういう形になりませんので、どうしてもですね、一人当たりの部分が、少なくなるということについては御理解を賜りたいというふうに思います。


競輪事業の展望について

 競輪事業は、戦後の混乱期、地方自治体にのみ許された公営ギャンブルであり、その目的はただ一つ、地方財政に寄与するためでありました。
 しかし、それから五十五年、競輪の売り上げも著しく低下し、記念競輪の開催権を持たぬ借上施行者は、単年度収支ではほとんど赤字という状況です。そこで、関係七市と埼玉県で、経営をどうするか今まで協議を重ねてきましたが、ついに秩父市、熊谷市が撤退を表明し、さいたま市、川越市も検討委員会を設置し検討を始めたようであります。
 管理施行者である県がリーダーシップを発揮し決断するときが参りました。そこで、県のトップであり、かつ全国のトップ、全国競輪施行者協議会のトップでもある知事に伺います。競輪を収益事業と見て、知事の得意な民間の経営感覚でお答えください。
 一、現在、全国に競輪場は四十七場ありますが、それについてどのように思われますか。日本自転車振興会への交付金を減らすこと及びコスト削減以外に何かお考えはありますか。
 二、日本自転車振興会への交付金いわゆる上納金は、売り上げに対し約三パーセントほど納めているのが現状です。知事は、その割合を五年間に限り二・三パーセントに削減せよと求めてくださっていますが、地方財政に寄与するという競輪事業の趣旨を考えたら、赤字のときは減免又は収益に対して納めるよう求めてほしいのですが、いかがでしょうか。知事の言うスピードを大切にするならば、経営の一元化、もっと言えば県がすべてやるか、市にすべて任すかした方が良いと思いますが、どうでしょうか。
 四、もし所沢市も撤退を決めたら県は引き受けてくれますか
 五、そのとき参考になるのが、撤退する秩父市のいわゆる手切れ金です。その手切れ金について、今までどおりの平均三年間の収益の平均によってそれを返していくという、五年間それを担保するというような慣習にのっとりますか。とすれば、所沢市も秩父市も、この三年間では平均で赤字ではないので、手切れ金を一銭も払わなくて済みますがどうでしょうか。
 六、私は、手切れ金については、慣習で二者間で、すなわち引き受ける者とやめる者との二者間でやるのではなく、埼玉の競輪を維持していけるシステムを県と七市でつくり上げ、オープンにした方が各市とも決断しやすいし、事が早く動くと思いますがどうでしょうか。
 七、最後に、民間委託についての検討状況と併せ、競輪事業改革に対する知事の決意をお聞かせください。


上田清司知事   「全国に競輪場が47場あることについて」でございますが、それぞれ経過がございますし、一般的に1場について200人前後の雇用を確保しているというふうに言われております。
 埼玉県のように、比較的雇用の受け皿のあるところであればまだしも、地方によっては、この200人の雇用というのは、大変大きな存在だというふうに、指摘されている市の関係者のお話も、私は聞いております。
 そういう意味で、なんとか存続できるものであれば存続させたい、こんなふうな考え方を、基本的には持っております。
 ただ、本当に駄目な場合には、まさに御指摘されたように、ギャンブルですから、公がむきになってするものではない、あくまで地方財政に役に立つ、教育や福祉に役に立つということで、存続していくべきものだと思っております。
 次に「交付金制度の見直しについて」でありますが、先日、二階経済産業大臣及び自民党の武部幹事長、久間総務会長、中川秀直政調会長にもお会いして、交付金制度の見直しについての要請を行ってきたばかりでございます。
 その内容は、今まで、公式的にと言うのでしょうか、ルーティン的に制度改正の要請ばかりしてたのですが、私は現実的な方策を提案して参りました。
 地方と国が共存共栄できるのかどうか。
 それから、赤字施行者の赤字相当額を交付金から削除すること。
 施行者が地方財政に貢献し競輪事業の活性化を図れる制度にすること。
 施行者に経営改善のための一定の期間のチャンスを与えること。
 この4条件を考えて欲しいということを、深く関係者にずっと申し上げてきました。
 もちろん、担当の経済産業省の次官や担当局長とも懇談をしております。意見交換をして参りました。
 そういう意味で、この交付金制度というのは見直さなければならないと。
 施行をする人たちの方が取り分が少なくて、いわば上納金と言うのでしょうか、納付金の方が圧倒的に多い、これはどう考えてもおかしいと。
 こういう実態について、現状を良くしていただきたいということで、見直しを迫っているところでございます。
 事務方レベルでは、なんらかの配慮が必要だというような御答弁もいただいておるところです。
 なんとか見直しを実現したいと思っております。
 それから「経営の一元化について」でありますが、経営が一元化がされれば、効率性が高まって、より経営の中身が良くなるように私も思います。
 ただ、施行者そのものは、それぞれが対等でありますので、それぞれの経営努力をどうするかということで、議論が分かれたりしておりまして、もし、投げたということで、県で考えろということであれば、県はもとより、それは何らかの形で引き受けざるを得ないという考え方を持っておりますが、基本的には一元化ありきではなくて、それぞれ、うまくいっているところは存続したい、あるいはもっと経営の努力をしたいという分がありますので、少しこう県が主導して一元化ということはなかなかつらい、御質問になります。
 十分お答えができなくて申し訳ありません。
 最終的にはそういう方向になる可能性が高い、私はそう思っております。
 次に「所沢市が撤退を決めた場合、県が引き受けるか」ということでございますが、これはまだ、所沢市から何のお話もございませんので、そういうことは失礼な話ですので、お答えは勘弁させてください。
 次に「撤退にあたっての清算金を慣習に則るのか」ということでございますが、過去の撤退事例では、撤退する施行者の赤字・黒字にかかわらず、開催を引き受ける施行者には、将来のリスクに応じた負担や投票機器のリース料などに対応した清算金が支払われております。
 したがって、相応の清算が必要だと、こういうことになります。
 次に「清算について県と各市でシステムを作りオープンにした方が良いのではないか」という御質問であります。
 当然、撤退する者と引き受ける者が話し合いのうえ、清算を行うのが基本であります。
 埼玉の競輪を維持していくためには、引き受けた施行者の開催の継続に、支障が生じないようにしていくことが、極めて重要であります。当然それは、オープンになされるものであります。
 次に「民間委託の検討状況について」でございますが、既に委託している清掃、警備といった個々の業務についての委託の拡大を、当然、よりなされるべきだというふうに思っております。
 また、松戸競輪場など業務全般の民間委託を既に実施している他場の経過、実践というものを十分調査して、可能であればそういう方法も全面的に展開すべきではないかという考え方を私は持っております。
 議員と同じ考え方であります。
 いずれにしても、もう待ったなしでございますので、存続できるのかできないのか、また、存続しなければならないのかどうか、こうしたことについて、一度は大胆な改革と経営努力をして、その後に、決めるべきではないかというふうに思っております。


再質問  競輪については、手切れ金に対してルールをということで、オープンにするよというふうには伺いましたが、システム化してほしいと聞いたんですけれども、ちょっと聞き落としたかもしれないですけれども、システム化できるのかどうかを知事に伺います。


上田清司知事   清算について、県と各市でシステム作りをオープンにできないかという点でありますが、基本的には撤退する側と引き受ける側が話し合いのもとにやるというのが、基本であります。
 それぞれ、個々の事情がありますので、システムまでいくかは分かりませんが、いくつか積み重ねれば、それがシステムになりますので、私はそういう考え方でいいのではないかというふうに、基本的には思っております。
 ただ、大事なことは、お互いに納得してオープンにできるということが一番大事だというふうに思いますので、システム化するかどうかということまで、「はい、わかりました」ということはちょっと言えない状況でございますので、できるようであればやりたい、このように思います。


屋外広告物の問題について

 最近、大きな道路の電柱や街路樹に、いかがわしい風俗業の広告が取り付けられています。そのあからさまなことに、私は怒りを覚えます
 青少年の健全育成、そして何よりも、節度ある日本を守るためにも事態を解決せねばなりません。
 そこで、以下質問します。
 一、「デリヘル」という文字と電話番号の書かれた紙は、それだけでどのような罪になり、どう処罰されるのでしょうか。
 二、国体を前にした昨年三月、県は「違反簡易広告物除却推進員制度標準設置要綱」を示し、住民による簡易除却を進めようとしました。どれだけの市町村が要綱を設置し活動していますか。また、その状況をどう認識していますか。
 三、現在は防犯パトロールをしてくれているボランティアや青少年市民会議、県民会議のように、すそ野の広い目的集団があります。そういう方々にも御協力いただき趣旨の徹底を目指してほしいのですが、どうでしょうか。
 以上三点について、第一点目は警察本部長に、二点目、三点目は都市整備部長に見解を伺います。


加地正人警察本部長   本年4月に施行されました改正後の埼玉県迷惑行為防止条例の第11条では、「人の性的好奇心に応じて人に接触する役務の提供を表す文言その他の表示」があり、電話番号その他の連絡先を記載したビラ、パンフレットその他の物品を「迷惑ビラ等」と規定いたしておりまして、それを配布することや、公衆の見やすい場所に掲示することなどを禁止しております。
 御質問の「『デリヘル』という文字と電話番号の書かれた紙」につきまして一般的に考察いたしますと、「デリヘル」という文字は、「デリバリーヘルス」、つまり、風俗営業適正化法でいいます「派遣型性風俗特殊営業」を表す言葉の略称として、一般に認識されている言葉と認定できますので、条例で言う「迷惑ビラ等」に該当することとなり、埼玉県迷惑行為防止条例違反となると考えられます。
 また罰則につきましては、「50万円以下の罰金又は拘留若しくは科料」、常習者は、「6月以下の懲役又は50万円以下の罰金」と規定されております。



樋口和男都市整備部長   屋外広告物は、街に賑わいや活気をもたらす効果がある一方、違法なはり紙などは、自然や街の良好な景観の妨げになります。
 そこで県では、平成16年3月に「市町村における違反簡易広告物除却推進員制度標準設置要綱」を定め、住民参加による簡易除却を推進しております。
 実施市町村は、平成16年度末には所沢市など5市でございましたが、現在14市町までに増えております。県内全体で93団体、1,030人の推進員が活動するまでになりました。
 県といたしましては、多くの市町村が制度を導入し、さらに多数の県民の皆様方に参加をしていただきたいと考えておりますので、議員御提言の、ボランティア団体など幅広い方々のご協力を得て、さらなる制度の普及に努めてまいります。


再質問  デリヘルの張り紙について、迷惑防止条例でそれはそのもの自体駄目だということですけれども、張った人が駄目なのか、その物というか、張らせた人も駄目なのかということを御答弁なかったので伺えればと思います。


加地正人警察本部長   先程、どのような行為者が罰せられるのかという質問がございましたが、県の迷惑行為防止条例第11条で定められておりますのは、いわゆるピンクビラを配布したり、掲示したり、あるいは配置したりした行為者が罰せられるということになっております。
 この4月から県警でも取締りを強化しておりますが、違反者に対しては現行犯逮捕で対処をしており、本年11月末現在で、1012名を検挙しております。
 また、違反行為者の判明しない掲示ビラの問題が出てまいりますが、こうしたものにつきましては、ビラに記載されている連絡先に連絡をいたしまして、営業者等に警告・指導をして除去させております。


発達障害児への支援について

 平成十七年四月より、「発達障害者支援法」が施行されました。これにより、今まで障害者支援のはざまに置かれていた発達障害者(自閉症、アスペルガー症候群、その他の広汎性発達障害、LD、ADHDなど脳機能の障害を持つ人)に対し光が当てられ、それに対する人生各期における支援の必要性、責任の所在が明確にされました。それによれば、都道府県は、発達障害者支援センターを設置
 発達障害児を持つ保護者に聞いても、「早期発見が重要なのに的確な判断ができる医師がいない」「相談できる専門家がいない」「専門的な療育を受けられる施設がない」などの声が多いようです。そして、多くの保護者がそのネットワークを頼りにして、東京都や神奈川の施設、医療機関に通っているのが現状のようです。
 そこで、伺います。
 一、早期発見が大切なことから、発達障害の診断のできる医師、保健師をより多く早期に育成してほしいが、どうされているか。また、今後はどうか。
 二、育成と同時に有名な医師をヘッドハントして、そこから波及させると効果的だと思うがどうか。
 三、発達障害児発見のためには五歳児健診が有効と聞くが、実施してはどうか。
 四、発達障害者支援センターや療育施設を県内により多く配置し、東京や横浜、神奈川に頼らない、地域で完結する状態をつくってほしいがどうか。
 以上の四点、福祉部長にお伺いいたします。
 就学後の支援つまり特別支援教育には、いち早く動き出した埼玉県であります。また、発達障害者支援センター「まほろば」も既に設置した埼玉県でもあります。就学前につきましても、是非とも更に進めていただきたいと考えます。この点につきましては、決意のほども含め上田知事の御所見を伺います。


上田清司知事   私は、政治信条として、自らの責任のないところで被る様々な不利益に関しては、社会全体がカバーする、社会全体が連帯してこれを負う、これが私の政治の基本じゃないかと思っておりますので、そういう意味ではまさに障害者に対する考え方というのは、藤本議員がおっしゃっている通りだというふうに思っています。
 とりわけ発達障害に対して、乳幼児期から成人期までの一貫した支援体制、とりわけ、就学前の支援というのが一番大事じゃないかという御訴えにはまさに賛同いたしたいと思いますし、その通りだというふうに思っています。
 早期発見こそがすべてだと、こういうことでございますので、まさに御指摘のとおり、いかに早期発見ができるかということについて、これまでも関係機関の医師や関係職員が御努力をされてきたと私は信じておりますが、さらにもう一歩踏み込んだ知恵がないのかと、こういう御指摘じゃないかということでございますので、さらにそうした御指摘を踏まえてしっかり研究しなければならないというふうに思っております。
 私には十分その知識がありませんので、この議論というものをしっかり関係者にお伝えしたい、このように思います。



大津 晄福祉部長   まず、発達障害の診断のできる医師や保健師の育成についてでございます。初めに、保健師の育成につきましては、現在、発達障害者支援センターにおきまして、保健師を対象とした研修を実施しているところでございます。
 今後、研修内容の一層の充実を図りますとともに、研修を積極的に受講するよう関係団体に働きかけてまいります。
 次に、医師の育成方策についてでございます。御指摘のとおり、我が国では、発達障害の診断・治療やケアを適切に行うことのできる小児科医や児童精神科医が、極めて少ない現状です。
 埼玉県におきましても、発達障害に対応できる病院が5病院等と極めて少ないため、保健発達外来部門を有する県立小児医療センターやこれら病院に頼らざるを得ない状況にございまず。
 こうしたことから、国において検討会が設置され、子どもの心の問題に専門的に対応できる医師の確保に向け、平成18年1月を目途に、具体的な養成方法の検討がなされているところでございます。
 しかしながら、県といたしまして、発達障害児をもつ親御さんの不安の解消に応えるためにも、医療機関や国など関係機関との連携を図り、医師等の育成などにつきまして有効策を検討してまいります。
 次に、ヘッドハントの御提案でございますが、有効な方策の一つかと存じますが、今後、医師の育成確保の検討の中で研究してまいります。
 次に、5歳児健診についての御提案でございます。現在、その有効性や実施方法について、鳥取大学を中心に研究が行われておりますことから、県といたしましては、その研究成果を注目してまいります。
 しかしながら、軽度発達障害は、保育所や幼稚園において発見される場合がありますので、早期に障害を発見し療育できますよう、保健所との連携を深めながら、保育士等の専門研修の充実に努めてまいります。
 次に、発達障害者支援センターや療育施設の設置についてでございます。
 発達障害児・者の支援につきましては、発達障害者支援センター「まほろば」を中心に実施しております。
 県といたしましては、発達障害のある子どもさん、その親御さんの御苦労を察するとき、乳幼児からの一貫した支援体制が必要であると認識しております。本年度、有識者などからなる発達障害者支援体制整備検討委員会を設置いたしまして、埼玉県としての、その支援の在り方について検討してまいります。
 この検討経過を踏まえながら、今後とも、医療機関、市町村と連携を密にして、発達障害児・者への支援に、一層、鋭意努めてまいります。


中学校の運動部活動の夏の県大会復活について

 平成十六年、当時の中学校三年生のときから、八月に行っていた夏の県大会が廃止され、それに伴い、七月末の市内大会も廃止されました。中学生にとって、最上級生になってからの秋の新人戦、春の大会そして最後の県大会と、三回あった公式戦が二回に減らされてしまい、併せて六月には引退することになったのです。
 廃止される直前の六月議会、私は次のように訴えました。
 「卒業文集を書かせると、半数の子が部活動のことを書くことからも分かるよう、中学生にとって部活動は大きなウェイトを占め、日々の生きがいや糧になっていることも多い。勉強は駄目だけれども部活ならという生徒もたくさんいる。また、異なる年齢集団の中で活動し、上下関係や礼儀、いたわりなど、社会で必要なことを学べる唯一の場が部活動なのに、なぜ大会を減らし生徒の活躍の機会を減らすのか。再開してほしい」と。
 それに対し教育長は、「二大会に減らした理由は主に二つある。一つは完全学校週五日制になり授業への影響があるから、もう一つは三大会やっていると参加する生徒の日程が過密になるから、いずれにしても、もう一度中学校体育連盟 ──以下中体連と呼びますが、中体連など関係団体と協議してみる」と答弁されました。
 そこでまずは、お伺いいたします。中学校体育連盟(中体連)など関係団体と協議はしたのでしょうか。それはいつですか。その結果はどうだったのでしょうか。
 さて、六月議会が終わってから、私は、さいたま市を除く中学校三百六十五校に手紙を書き、私の意見をぶつけ、夏の大会廃止に対する校長又は部活動担当教師の意見を伺いました。昨年八月のことであります。また、平成十七年三月には、中学校三年生約百二十人に意見を書いてもらいました。さらに、教育局体育課としても、昨年九月には教師九十九人にアンケートを行ったほか、本年一月、生徒、保護者各百二人にアンケートをしていただきました。
 これらを通して分かったことは、教師たちは、夏の県大会廃止を提案されたとき、県が財政難で、すなわちお金がなくて大会の経費補助三百万円が出せないので廃止するしかないと説得されたということ、金がないと言われたら納得するしかなかったということでした。これは、中体連の役員の先生もそう言われたことです。
 とすれば、ある意味で、たった三百万円のために県内生徒たちの活躍の場を一つなくしてしまったのかということになります。
 そこで伺う二つ目ですが、本当にそういうことが大もとの理由なのでしょうか。また、中体連に最初に提案したときはどうだったのでしょうか。さらに、教師にはどのような理由で提案されたのでしょうか。
 ところで、その他にも分かったことはたくさんありました。例えば、既に廃止されてしまった後では、半数弱の教師が夏の大会廃止はもう仕方ないと感じていることです。
 主な理由は、教師の中には運動部の顧問を無理に任されている人もいるので、一度やめてしまったら楽だしゆとりもあるし、もう復活は無理というものや、四月の大会が六月にずれたのでクラスづくりが落ち着いてできたというものや、これは校長先生に多い意見でした。また、公式戦は減っても種目によっては「何々カップ」と銘打って私的な大会をつくって対応したから大丈夫というものでした。
 もちろん半数強の教師は部活動の意義を語り、公式戦こそが日々の練習の目標であること、その活躍の場を維持してやりたいことなどなどを熱く訴え、夏の県大会再開を望んでおられました。
 また、実は生徒だけでなく、大変多くの保護者の方こそが、夏の県大会がなくなり子供の活躍の場が奪われたことを残念に思っているということが分かりました。
 さりながら、夏の県大会廃止から二年がたち、今の三年生が卒業すれば、もう夏の県大会を含め公式大会が三回あったことを知る生徒はいなくなります。市によっては、代わりの大会を催したりしてくれていますが、先への続く大会がないのでモチベーションが上がらないとも聞きます。種目によっては民間スポーツ店の主催する大会がたくさんありますが、そうでない種目もたくさんあるのです。プライベートな大会を教師同士でつくったという種目もまたありますが、強いチームしか参加できないとも聞いています。
 教育長、夏の県大会を廃止した、つまり夏の公式戦をやめて大会を一つ減らした改革は、結局、多くの生徒を置き去りにした、強いチームのみのための改革になってしまったように思われます。
 教育長の昨年六月議会での私に対する答弁のように、強いチームの生徒や教師にとっては、夏の大会がなくなり全国大会まで続く春の大会に照準が合わせやすくなりました。春の県大会と夏の市内大会の日程が重なり混乱することがなくなったからであります。しかし、教育長、半数の生徒は一回戦で破れ、四分の三の生徒が二回戦で消えるのです。試合に一度も出られない子もいるのです。もう一回大会あれば、そんな子も出られたかもしれないのです。
 だから、教育長、上下関係や礼儀、思いやり、それだけが得意な子を生かす教育活動として部活動をとらえるならば、私はやはりそれらのチーム、それらの生徒たちに照準を合わせるべきだと思うのです。これについてどう思われますか。
 また、教育長は、夏の大会をやめた二つ目の理由として「完全学校週五日制で授業が減るので」と言われました。私は、それは違う、夏の大会は市内大会だってほとんどの市が夏休みに入ってからやっていて理由にならないと思うのですが、もしそれでもとおっしゃるのならば、東京都のように大会は土日にやって、年三大会を確保してやれば良いのだと思うのです。東京では市内大会もすべて土日にやっています。先生方に、夏休みで子供がいなくても、学校で五時までいろなどと言うこともなく、夏休みにその代休をとってもらえば良いのですから、子供のことを第一に考えたらそういう方法もあるはずです。それについても検討を願いつつ伺います。
 他の都道府県を見ても、県大会を三大会やっているのは十二都県ありますし、市の大会など公式戦で補い、三大会やっているところも十二県、合計二十四都府県が、埼玉に比べ、教育としての部活動を保とうとしているのです。日本一の教育立県は一体どうしたのでしょう。教育長、どうか関係団体との協議だけでなく、あるべき学校教育という観点からも御検討いただき、夏の大会、それに伴う公式戦を復活させていただきたいのです。見解を伺います。


稲葉喜徳教育長   中学校の県大会は、県と中学校体育連盟が共催で行っております。大会運営そのものは中学校体育連盟が主体となっておりまして、これまでも大会運営に支障をきたさないよう中学校体育連盟の意向を尊重し、実施してまいりました。
 お尋ねの、「中学校体育連盟など関係団体との協議について」でございますが、平成16年9月に中学校長と教員、平成17年1月には生徒と保護者を対象にそれぞれアンケート調査を実施いたしました。
 また、平成17年2月から3月に、中体連の会長と副会長が、各競技専門部委員長からヒアリング調査もおこなっております。
 それらの結果をもとに、平成17年4月から7月にかけて中体連と県とで6回にわたり協議を重ねてまいりました。
 この協議では、2大会となったばかりであり、しばらく様子をみるべきではないか、現行の枠組みのなかで、参加の機会を増やす工夫ができるのではないか、といった意見が大勢でありまして、中体連から現状では2大会開催が妥当という意向が強く示されたところでございます。
 次に、「県が財政難で大会の経費補助が出せないことが廃止の大本の理由なのか、中体連に最初に提案した時はどうだったのか、教師にはどのような理由で提案したのか、について」でございます。
 県では、平成14年度の完全学校週5日制の導入に伴い、学校行事の見直しや精選の必要がありましたので、その旨を学校体育団体や市町村教育委員会に要請いたしました。
 その際、中体連では、春、夏、秋の大会の在り方を見直すこととし、あわせて、生徒数の減少に伴う支部からの負担金の減少の問題、厳しい財政状況による県からの補助金の削減の問題についても検討が加えられております。
 従って、背景としては財政上の問題もございましたが、主たる理由としては、完全学校週5日制のもとで、6月の春の大会につづき、8月の夏の大会を行う場合には、生徒の日程が過密となり、授業日数への影響が生じることを懸念したことによるものであります。
 関係の教員に対しても中体連から同様の趣旨の説明があったものと理解しております。
 その上で、平成15年2月に中体連の各支部を代表する支部長などが出席する総会において、年2回の大会とすることが決定されたものでございます。
 次に、「1回戦や2回戦で敗れるチームや生徒たちに照準を合わせるべきではないか」でございますが、運動部活動に3年間一生懸命取り組んできた生徒に発表の機会を設けることは大切なことでございます。
 今後、参加チーム数の拡大や競技形式を工夫するなどして、より多くのチームや選手が大会に参加することができるよう、中体連とともに検討してまいります。
 次に、「大会を土曜、日曜に開催して、3大会を確保することについて」ですが、現在、本県では、一部の支部や競技において、土曜、日曜に開催している例もございます。しかし、すべての大会を土曜、日曜に開催することは、大会期間が長期にわたることや会場確保が難しいことなどから、事実上困難であると存じます。
 次に、「夏の大会、それに伴う公式戦を復活することについて」ですが、運動部活動は、生徒が豊かな学校生活を経験することのできる意義のある活動でございます。中学校体育連盟としては3大会の開催は困難としておりますので、2大会の中でできる限り多くの生徒が活躍できるような大会とするよう、努めてまいります。


再質問  体力低下が言われ、彩の国スポーツプラン2010でも、運動部活動を充実させますと書いてあります。中学校長会で、中央教育審議会に部活動をきちんと位置付けてくれと要請もありました。サッカーでは来年の兵庫県の「のじぎく国体」からアンダ16、十六歳からもう国体に出られるように変えました。というのは、中学校三年生で部活動を一回やめてしまうので、完全に競技力が落ちてしまうから、それを何とかしようということです。中体連がやらないと言うからやらないではなくて、やはり最初はお金の問題から、そして行事精選の問題から、県教委が手を、どうですかと聞いたわけです。是非、どこの責任か、体協だと言うのではなく、県教委でもう一度検討していただきたいのですが、以上、教育長に伺います。


稲葉喜徳教育長   2大会を3大会に戻すことはできないかという点でございますけども、学校週5日制の中で、学校行事等精選する、これはやはりそれぞれの学校が大変必要なこととなっておりますし、場合によっては、学校によっては2学期制を導入してまで授業時数の確保をしている状況にございます。こうした中で、2つの大会から3大会に戻すこということは非常に困難なことだというふうに受け止めております。従って、当面は2大会で運営する中で、県大会に参加するチーム数を増やす、できるだけより多くの生徒が活躍できる場を設定するといったことに検討を加えていきたいと存じます。そして、今後、様子を見ながら、状況を見ながら、この3回大会については検討させていただけたらというふうに思っております。


再々質問   部活動について、もう一言だけ言わせてください。学校の先生方が書いた意見を一つ、二つ紹介させてください。
 「夏の大会が廃止になり、春の大会が七月上旬に移ったため、新人戦が終わるとかなり長い期間、公式戦がなく、生徒は目標を失いがちになります。また、地区大会で負けてしまうと、七月上旬という中途半端な時期に三年生は引退ということになり、進路に向けて気持ちの切り替えも難しくなります。一、二年生にとっても、夏休み前に先輩が引退してしまうと部長の引き継ぎがうまくいきません。何とか再開してほしい」という声です。
 「希望としては再開してほしいと考えています。しかし、昨年度まで県中体連に関与していたこともあり、何度も議論を重ねた上でやむを得ず財政的な事情により二大会にした経緯を知っているので、予算的な課題の解決策を持たずして、ただ希望のみを申し上げるにはいささか気が引ける思いもいたしております」、そのほかいろいろな意見をいただいて、私は自分の意見もありましてこういうふうにお願いしております。
 はっきりさせたいのは、県教委としてどう判断されるのかということ、何をされるのかということ、そして、中体連に対してどうなのかということなんですけれども、その辺をもう一度お答えいただければと思います。


稲葉喜徳教育長   藤本議員の2大会、3大会についての再々質問にお答えをさせていただきます。  大変ただいま関係者の貴重な声をお聞かせいただきましたことを御礼申し上げたいと存じます。そういう関係の生徒さん、あるいは現場での指導者の方々が希望しているということについては十分念頭に置かせていただくべきだというふうに考えております。県としては先ほど繰り返しになりますけれども、週5日制の中での学校行事の精選はやはり必要であり、授業時間数を確保するということはある意味で前提になっております。従って当面、2大会の運営の中でいろいろ工夫をさせていただきますけれども、今後その実施状況を見ながら必要に応じ、対応させていただけたらというふうに考えております。

中学校の進路指導の改革と学校観について

 平成四年の埼玉県は竹内教育長、それに続く平成五年の文部省事務次官通知により、埼玉県は ──全国でもそうですが、学校が業者テスト、県の場合は北辰テストにかかわることを禁止しました。
 偏差値を利用しての進学指導も一切禁止し、それに代わる公の学力テストも、そのデータを蓄積して進路指導に利用することも一切禁止され、中学校は進学指導するためのデータや根拠を失ってしまいました。確かなことが何も言えなくなって、中学校はそして教師たちは、保護者や生徒の信頼を失ってしまったのです。
 私立高校の入試相談会というのは、それまでは教師が行っていたのですが、今度は保護者が行くことになりました。禁止されたはずの偏差値を使っての、まずこのままなら合格でしょう、頑張ってくださいという確約行為は、依然として今年度も、確かにきちんと、そして保護者に対して公然と行われています。塾の先生が、塾のテストの偏差値で入試相談、確約行為をするようにもなりました。その先生は熱心な先生と、保護者に頼られているようです。
 良かれと思って改善を重ねた結果、進学を考えるなら子供たちは塾へ行かねば駄目になり、一回四千円の北辰テストも必須事項になり、親も会社を休んで自分の子を売り込まねばならなくなり、後には信頼を失い進路指導では全く無力化した中学校だけが取り残されました。余りにも皮肉ではありませんか。
 生徒をきちんと社会に送り出すまでが義務教育の中学校の役目のはずです。塾に行くか行かないか、業者テストを受けられるか否か、親が会社を休んで高校へ行けるか行けないか、つまり家庭が豊かであるかどうかによって進学過程に格差ができてしまう状況を公教育なら放置してはなりません。
 そして、何といっても、生徒や保護者から信頼される中学校にしてやらねばならぬのです。それをできるのが県教育局しかないのです。
 以下、三点質問してまいります。
 まず、中学の現場が確かなデータをもらえるために聞きます。
 最初に、過去二度の私の質問で、県は中二で学習状況調査を行い、進路指導の資料としても良いと答えてくださいました。では、学校又は市町村で、中二で二、三回学習状況調査を行い、それを進路指導の資料にすることを地方の工夫として行った場合、それは構いませんか。私はいいと思うんですけれども、どうでしょう。また、県はそれを中止させる権限を持っていますか、お答えください。
 質問二つ目、私の質問に応え、教育長は、「私立高校の入学説明会で業者テストの結果すなわち偏差値を私立が求めてくるのはゆゆしきこと、絶対するな」と私立高校に対し二年連続言っていただいております。しかし、全く改善されていません。解せません。
 そこで、思うのですが、県教育局の指導に私立高校は従う義務が一体あるのでしょうか。学校週休二日制同様、従わなくても許されてしまうのではないですか。従わなかった場合、どうなるのかも含めお答えください。
 そもそも生徒の学力状況をある程度把握したいなら、内申も通知表も絶対評価になった今、私立が偏差値を知りたいのは高校の立場に立ってみれば当然のことだと思うのです。
 それでも私立高校に偏差値を求めさせたくないのなら、中学教師に内申や学校での活動状況を用いて進路、入試相談の役を担ってもらうべきだと私は思うのです。
 東京都でも神奈川県でも、その方式がとられていて、偏差値を高校から求められるようなことはありません。それならば、平成五年の文部事務次官の通知の趣旨にかなうのです。そして、何よりも、中学教師が、中学校が、生徒や保護者から結果的に信頼されるのです。
 東京や神奈川はそのようです。今現在、中学三年生においては進路をどうするかその選択の真っ最中です。三者面談を通じて建前だけを自信なく言い、頼りにならない教師に対し、保護者は怒り、あきれ、そして見放しています。全力で当たりたいのに、何の武器も手段も持つことが許されていない中学教師たちは泣いています。十二年続いたこの状況をどうか救ってください。
 そこで、願いを込めて三つ目を伺います。中学教師が責任を持って入試相談に当たることについて、二月の予算特別委員会で教育長は検討を約束してくれました。その後、どうなったのか、検討の状況をお伺いいたします。
 さて、教育長、今まで部活動、進路指導の改革について質問してまいりましたが、まとめて伺います。
 教育局は、運動部活動の大会を三大会から二大会に減らし、進路指導では入試自体が相対評価そのものであるにもかかわらず、公の学力テストでデータを蓄積したり業者のテストを参考にしたり、全体の中での本人の位置、すなわち相対的な位置を学校や教師が知ろうとすること自体を禁止し続け、実質的進路指導の役割を学校から奪い、塾や業者テストにゆだねさせてしまいました。今のメンバーがそうしたわけではありませんが、長い間指摘されながら、まだそのままの現状です。一体どんな学校に、すなわち義務教育としてどんな中学校にしたいから部活の大会を減らし、一体どんな中学校にしたいから建前論だけに終始し現実に目をつぶり、進路指導でそのような制限を出し続けるのでしょうか。
 持てる者・強い者中心の学校に向かっていないか、子供たちにとって中学校はどんな場所であってほしいのか、どんな力をつけさせるところなのか、未来の子供たちにどんな学校を残すのか、若い教師たちにはどうなのか、以上、教育長に伺うものです。


稲葉喜徳教育長   まず、学校又は、市町村で学習状況調査を行うことについてですが、児童生徒の学習状況を把握する目的で実施することは当然可能でございます。
 現在、中学3年の進路指導では、各学校が校内で作成した学力テストなどを実施し、その結果を、進路指導の資料として活用しております。
 御案内のとおり、学校ではこれだけでは資料が少なく、十分な進路指導ができないという声がございます。
 そこで、市町村が実施する学習状況調査の結果を、進路指導の資料の一つとして活用することも方策でございますので、今後、市町村教育委員会や学校長から意見を聞き検討してまいります。
 なお、市町村の行う学習状況調査を中止させる権限は、県にはございません。この調査結果を進路指導の資料として用いる場合には、いわゆる業者テストに代わるものとならないことや、調査の回数が生徒の過重負担にならないことなど、留意すべき点もございますので、先程申し上げたとおり関係市町村と充分検討してまいります。
 次に、「県教育局の指導に、私立高校は従う義務があるのかについて」でございますが、県教育委員会には私立高校を指導する権限はございませんので、従わなかった場合でも、ねばり強くお願いしていく以外無いと考えております。
 これまで私は2か年にわたり、業者テストの偏差値を私立高校が求めていることにつきましては、遺憾であり、是正することを私立側に強く要請してまいりました。
 引き続きルールを守るよう、私立中学高等学校協会に申し入れてまいります。
 次に、中学教師が責任をもって入試相談にあたることについてでございますが、これまで中学校における進路指導で、何ができるのか、できる範囲はどこまでなのかなどについての共通理解が十分でなかったという状況がございました。
 そこで、県といたしましては、高校訪問をして進路情報を収集することや、各中学校が独自のデータを蓄積することが大切であることなどを盛り込んだ事例集を作成し、平成17年7月、県内すべての中学校に配布し、周知を図ったところでございます。
 お話のとおり、教師が自信と責任をもって進路指導ができるよう、今後におきましても、他県の状況などを調査・研究し、検討を進めてまいります。
 次に、「学校がどういう場であってほしいと願っているのかについて」でございますが、一人一人の子どもたちは、皆、よさや可能性を持ち、それぞれが異なった環境のもとで、一所懸命にがんばっております。 
 私は常々、教育とは、すべての子どもたちに夢を与える作業であると考えております。
 そして学校は、一人一人の子どもが自分の夢を描き、それを実現する能力と意欲を身に付けさせていく場であると考えております。
 部活動の大会や進路指導は、そうした子どもたちの夢や希望を叶える機会でありますことから、意欲にあふれた教職員が、一人一人を大切にし、日々、基礎・基本の力を身に付けさせることが大切であります。
 また、教師にとっても学校は、自分の選んだ職業に誇りを持って取り組むことができ、やりがいを持てる場所でなければならないと思います。
 運動部の県の大会については、2つの大会の中で、より多くの子どもたちが参加できるよう十分な配慮をしてまいりたいと思います。
 また、進路指導においては、学校における資料が圧倒的に少ないという声があることも承知しております。
 したがって、今後、各学校が学習状況調査の結果を進路指導に生かせる方法を市町村教育委員会と相談すると共に、必要に応じて平成5年の文部事務次官通知から10年以上経過した現在の問題状況を、国へも申し入れるなどしてまいります。


再質問  教育長を応援してあげるために、日本一の教育立県ということで、埼玉県は、しかし一人の教員が受け持つ児童生徒数は日本一駄目なんですね。小学校が二〇・六七人で、日本一多いんです。中学校も一六・九〇人で日本一多い。そして、裏返しをすると一人にかけている教育費でも、小学生に対しては県は七十六万円かけています。これは日本一少ないんです。中学校は九十四万円で四十二位ですので、まあそれなりのあれですね。これは平成十四年ぐらいのあれになってしまうかもしれませんけれども、そんなわけですので、何とか教育に対してやっていただければと思っています。
 その上で教育長なんですけれども、伺っていて、まず不登校については県が何とかするわけでもできないので、市に何とかいい事例だということで紹介したいと言われました。
 また、初任者研修の方は、これは法律で決まっているから、だから県はどうしようもないと答えました。そして、部活動の方は、中体連が決めたことだから、これも県はどうしようもないと答えられました。そして、進路指導の中学校教員を今縛っているわけですけれども、これは文科省も言っていますけれども、もとはといえば平成五年の竹内教育長の発言から来まして、東京都では許している、学校の先生が私立学校へ行って、この学校を受けたい子供たちの学校での様子や内申のことなどを話ししてそこで入試相談をするということを、埼玉県独自の力でやめさせています。学校や地区が統一テストをして、それを入試のために自分の実力はどのぐらいなのかと進学に使うことも、埼玉県としてやめさせていると思います。あるときには、県はできない、それは県のことではない、またあるときには、県で独自にやめさせて市町村にもやらせると。どこがどうなのかというのが私には非常に分かりません。進路指導の方では、平成八年から、もう既に九人の議員さんがインターネットで分かるだけでも質問をされています。私が三回やりました、これで。吉田議員がやりました。全部で十三人が同じことを聞いています。手をこまねいていても何も変わらなければ、それは心の底から変えたくないと思っているのと同じことなんです。子供や保護者と面と向かわなくても済むから、だから「偏差値は使ってはいけません。おくびにも出してはいけません」、そう言えるのではないか。
 文科省もそうですけれども、県教委だって、もっと子供と親御さんと三者面談をしてみてください。毎日、その苦しさを味わってください。そうすれば、現実として子供が何を望み、保護者が何を望んでいるのかということがひしひしと伝わって、動かざるを得なくなると思います。
 また、ある意味では、高校ではどうなんでしょうか。進学指導アドバンスプランといって、私立の難関校に何人入り、有名国立大学に何人入るというのを、その進学指導の特徴として位置付けることについても一所懸命やらせているではないですか。それと偏差値と何が違うんでしょうか。総体的な位置の中でこういう学校に入りたい、こういう学校に入りたい、自分の位置はこうなんだということを知ることがなぜいけないのかと、まずは根本的に思ってしまいます。
 そういう意味で、是非とも教育長には、教育長が決めたことではないんです、しかし、多くの人がみんな願っていますので、是非教育長の御決断により、そして、教育長の後ろにいる学校の先生出身の部長さんたち、現場ではきっと苦しい思いをしてきたと思います。二年間か三年間の間、ここにいるときに、是非皆様の手を下してください。そういう意味で、中学校の教師たちが私立の入試相談においてもきちんと責任を持って相談に行けるようにしてやること、また、市で公のテストをやる場合にそれを進路指導に用いてもいいよと言ってやることについて、もう一度伺いたいと思います。
 なお、こう言いますと、ここにいらっしゃる方の中には、いや、うちの子は内申は悪いけれどもテストの点はいいんだ。今までテストの点でいいよと言われてきたのに先生が行かれたのでは困るという人もいるんです。パンドラの箱を既にあけてしまえば、内申とか学校の様子だけ通知表だけで、そのような相談をするということもいかなくなると思います。これは正に、私立がそして保護者の方々が勝手にやればいいんです。学校は知らぬ、学校は文部科学省の通知にのっとって中学校での様子、内申、通知表を基に部活動のことや何かを高校に「この子はこんなにすばらしい子だ」というふうにやっていけばいいのではないでしょうか。それについて伺います。


稲葉喜徳教育長   一つは、中学校の教員が私立高校へ行って、生徒一人一人の個別相談をするということに関してでございますけれども、現在は、これが確約行為を与える、あるいは青田刈りに関与するといった懸念から、自粛をしていただいてきておりますが、しかし、市町村や校長あるいは進路指導担当教員の中には、こういうようなやり方ならばできるし又むしろ必要ではないかといった訴えがございます。
 したがって、市町村あるいは校長等の、今後、声を聴きながら検討してみたいというふうに存じます。
 それと、市町村教育委員会で学習状況調査を行うということについてでございますが、これは先程申し上げましたとおり、関係する市町村と行う方向で検討してまいりたいというふうに存じます。
 その場合に問題となるのは、それを市町村単位で順位付けをする、ないし、偏差値化する、あるいはデータ交換するといった点にございます。
 これは文部事務次官通知で平成5年、厳しく行わないようにといったことで注意され、全国的にはそういう取扱いになっておるわけでありますが、しかし、もう10年以上経過した中で、藤本議員をはじめ多くの県会議員の方々からこのままでいいのかといった疑問が呈せられておる、これが現実でありますので、私どもはそういう状況を文科省に伝え、で、いつまでそれをやるのか、あるいは例えば偏差値あるいは順位化ということについて進路指導の、つまり文部事務次官通知はそれに専ら頼ってはいけないという趣旨で解してますので、専ら頼るのではなく、指導上の一つとして使う、そういうようなスキームをつくるということについてですね、相談をしていきたいというふうに思います。


不登校を出さない取組について

 不登校、昔は登校拒否と言って、無理に学校へ引っ張ってきたりしたものですが、今は研究も進み、無理な登校刺激は与えない方が良い場合が多いということになりました。相談員やカウンセラーが配置されるようになり、不登校になった子供への対応は十年前より進んできております。しかし、不登校になる子は増えるばかり、これからは対処だけでなく、予防を考えていくときです。
 埼玉県は、数値目標を掲げ、「県内の小中学校全体で不登校児童生徒を毎年度 ──毎年ですよ。五百人程度減少させる」としました。数字を挙げるのは簡単ですが、では、そのためにどういう方法をとるのか、私は思ってしまいました。しかし、この八月二十五日、日本教育新聞社と早稲田大学人間科学学術員の共催による教育セミナー・イン・関東で、学芸大の小林正幸教授が熊谷市と新座市の実践を報告されているのを見て、目からうろこが落ちました。それは、不登校予備軍の子を目ざとく発見し、個票すなわちカルテをつくり、その子に注目し続け、声を掛け、学年を継続してその子に注目し、さらに中学校進学時にも情報を申し送り、最後まで不登校本科生にさせないで卒業させていくという心配りの連携システムです。この予防システムにより、不登校は激減され、熊谷市の例でいうと年間欠席五十日以上の子供が百六十二人いたのを百二十五人に、欠席三十日以上の子供が二百十三人いたのを百七十七人に、三年間で減らしたということです。
 私にとって目からうろこのポイントは二つであります。一つ目は、月三日 ──月三日休むって結構いるんです、これ見落としがちなんですけれども、月三日又は年十五日以上の欠席児童は不登校予備軍として必ず個票をつくり、声を掛け、サポートする対象とみなすこと、二つ目は、教師の書いた個票を大学教授や訓練を受けた専門家が見て、処方せんを教師に返すことです。
 新座市では、不登校の多くは中学生になってから症状が出ること、中学校で不登校になった子供の七五パーセントは、既に小学校段階で予兆が出ていることにかんがみ、小学校六年生から中学校進学時に的を絞り、小中連携支援シートを作成して、一方で教師の負担が重くなり過ぎることも抑えていました。
 どの教師もやろうと思えば負担なくやれる点、今まで経験や勘、個人芸で行われていた不登校予防のわざが、マニュアル化され意識化される点に注目すべきです。専門家を一市に一人増やさなければなりませんが、その効果を考えると、これは是非県全体で採用すべき実践だと私は思いました。市町村の取組のうちの良いものは普遍化し制度化して広めていく、これが県の役割ではないでしょうか。不登校の削減目標を掲げている県だからこそ、これを全県下で実践してほしいと思います。見解を伺います。


稲葉喜徳教育長   熊谷市と新座市の取組は、不登校の芽を早い段階でつみ取ること、小学校と中学校との連携を深めること、その方法をシステム化したことなどを特徴とする有効な取組であると認識しております。
 これまで県では、不登校の早期発見、早期対応のため、スクールカウンセラーの専門的な助言を受けながら、教員が中心となった組織的、計画的な教育相談体制を整備してまいりました。
 また、中学校の教員を小学校に異動させ、小中学校の緊密な連携による、不登校の未然防止を図るモデル事業を実施したり、子どもと親の相談員を小学校に配置し、早い時期からの不登校防止策を講じてきたところでございます。
 各市町村教育委員会におきましても、それぞれの実情を踏まえた独自の取組を行っており、そうしたことを背景として、小中学校における不登校の状況は、ここ3か年減少傾向にございます。
 お尋ねの熊谷市や新座市の取組は、大変示唆に富む内容でありますことから、本年10月には、市町村教育委員会の担当者会議で、この取組例を発表していただきました。
 また、他の学校での活動に役立てられるよう、平成18年1月のスクールカウンセラー研修会においても紹介させていただく予定でございます。
 議員お話のとおり、優れた事例に学ぶことは大変意義のあることでありますので、今後とも、こうした優れた事例を、積極的に市町村教育委員会に紹介するなど、各学校における不登校の未然防止に努めてまいります。


「早起き」の励行などの脳科学に基づく教育について

 神山潤というお医者さんがいます。その方は、脳科学の見地から眠りや生態リズム、すなわち基本的生活習慣が子供の成長発達に極めて重要であると指摘されています。
 衝動性、攻撃性、抑うつ傾向、引きこもりなどの症状を持つ子は、脳内のセロトニンという物質が不活性であり、セロトニンをきちんと活性化するためには早起きして朝日を浴びて食事をしてという生活習慣を確立することが必要であるのだそうです。
 文科省は「食育」や「朝ごはん」の大切さに注目し始めました。そして埼玉県は、高橋史郎教育委員が、「脳科学に基づく親学」を保育所、幼稚園、学校を拠点にこれから始めたいと言っておられました。
 一連の流れは、生き物としての人であることを我々は気づかなければならないというメッセージのように思えました。生き物として子育て、子育ちの基本に返れということなのだと思います。
 一方では家庭のことまで国や公が口を出すのかとの感じもしますが、しかし、やはり今はそこまでする必要があるのだろうと思うのです。
 そこで、伺います。
 脳科学に基づく教育、その啓発、実践に県も取り組んでほしいと考えますが、どうでしょうか。
 ノーコンピューターゲームデーや早起き実践ウイークなど、キャンペーンをすることも一策だと思いますが、どうでしょうか。
 私人としての高橋史郎氏の実践を県も取り入れていくべきだと思いますが、以上三点について伺います。


稲葉喜徳教育長   文部科学省では、平成14年度から脳科学と教育に関する研究に着手し、本年10月に、「情動の科学的解明と教育等への応用に関する検討会」の報告書としてまとめたところでございます。
 この報告書では、近年、脳科学的な視点から子ども達の情動等の背景を探ることができる可能性が高まり、既にある程度の研究が進んでいるとしております。
 その反面、教育への応用については、倫理的な観点からの配慮が必要であるなど、慎重な対応を求めておりまして、このため、文部科学省は、平成18年度からさらに4年間、脳科学の教育への応用に関する調査研究を実施することとしております。
 本県における脳科学に基づく教育につきましては、こうした国の研究を十分見極めながら、情報収集など努めてまいります。
 次に、「ノー・コンピュータゲーム・デー」や「早起き実習ウィーク」などキャンペーンを実施することについてですが、本県では今年度から、全ての小・中学校で「教育に関する3つの達成目標」を実施しており、この中で、早寝、早起きを保護者の方々に呼びかけております。
 また、各学校においては、家庭との連携の中で、「ノーテレビ・ノーゲームデー」、全校生徒による朝のあいさつ運動である「フレッシュ・モーニング・ウィーク」、あるいは「健康つくりカレンダー」などの取組を行っている例もございます。
 今後、こうした取組を研修会で紹介するなど、子どもたちの生活習慣の改善が図られるよう努めてまいります。
 次に、「橋史朗氏の実践を、県も取り入れて行くべき」についてでございますが、本県では、教育改革アクションプランを策定し、教育改革に取り組んでまいりました。
 このプランの改定に向け、本年度実施した協議会では、「学校・家庭・地域が一体となった子どもの育成」について、各教育委員からも意見をいただき、重点的に取り組む施策として、橋氏の「親学」を位置づけたところでございます。
 また、脳科学と教育についても、総合教育センターにおいて、情報収集など調査研究を行うこととしております。


教員の初任者研修の改善について

 教師の質を向上させていこうということで、教育局としても様々な研修を用意してくれています。どのような仕事もそうですが、一生の仕事ぶりは初めの二、三年で決まる気がいたします。
 そこで、特に初任者研修に県は力を入れているのですが、学校現場や保護者サイドからすると、それはそれで、また改善してほしいところもあるようです。
 例えば現在、昔からそうですけれども、新任教師でも担任としてクラスを持つことが多いのですが、新任は研修が多く、十分に生徒たちとの時間を持つことができないことも指摘されています。昔より今の方が研修時間が多くなったのでそうなっているのです。
 そこで質問します。
 一、県内の小中学校それぞれで、採用初年度でクラス担任となる割合はどのくらいなのでしょうか。
 二、採用初年度は授業と研修に特化し、クラス担任は二年目以降にした方が良いと考えますが、いかがですか。
 三、研修が一年目(初年度)に集中し過ぎている傾向がありますが、二年目、三年目に分散し、内容を特化し、より適時適切な研修を設定すべきと考えますが、いかがでしょうか。
 以上、教育長に伺うものです。


稲葉喜徳教育長   初年度にクラス担任となる教員の割合につきましては、平成17年度は、小学校が100%、中学校が約34%となっております。
 また、採用初年度は授業と研修に特化し、クラス担任は2年目以降に持たせるようにするべきについてでございますが、小学校では、教職員の数が学級数によって定められており、学級担任制が前提となっておりますので、初年度から学級を担当させ、学級担任としての実践的指導力を養っております。
 これを授業と研修に特化するには、かなりの数の代替教員を補充する必要があり、財政的な面からなど大変難しいと考えております。
 また、中学校では、教科の担任を原則としておりますが、学校の規模、校内事情等により校長の判断で学級担任をさせております。これを授業と研修に特化いたすには、小学校同様財政面などから極めて困難でございます。
 次に、研修を採用2年目、3年目に分散することについてでございますが、初任者研修は、採用の日から1年間かけて実践的な研修を行う、法令で定められたいわゆる法定研修であり、10年経験者研修とともに国の交付税措置が図られている研修であります。
 実施に当たっては、学校外での研修を年間25日以上、学校内での研修を週10時間以上、年間300時間以上行うことを国が示しております。
 また、教育相談の進め方や子どもとの接し方、家庭との連携の在り方、各教科の基本的な指導技術などの内容について、1年目に十分身に付けてもらう必要がありますので、御理解をいただきたいと存じます。


所沢駅周辺の駐輪場の確保について

 道路法施行令が改正され、今年四月より歩道上に駐輪場を設置できるようになりました。駅周辺にあふれかえる放置自転車、駐輪場をつくりたくても土地がないという現実を解決する一方策として、これから有効に活用されるものかと思います。
 かく言う所沢市も御多分に漏れず、例えば所沢駅西口も歩道を行く車椅子を邪魔するように、また、ある意味ではまさに整然と放置自転車が並んでいます。
 指導員を雇い、取り締まり、月に何度かレッカー移動し、保管しておりますが、その経費がかさむ割には効果は上がっておりません。所沢市の放置自転車関連経費も、年間一億一千四百六十二万円に上り、撤去した自転車の台数で仮に所沢駅西口の分を割り出してみると、年間約一千五百万円ほどの公費が所沢駅西口の放置自転車のために支出されていることになります。
 今の現状を逆手にとって、きちんと利用料を取り、かつ放置自転車を取り締まるため公費の浪費を食い止め、バリアフリーを確保するため、この方策は有効と考えます。
 関係する道路には県道もあり、道路管理者は県であります。該当する歩道での駐輪場設置について検討いただきたく、見解を伺います。また、「管理は地元に」が基本と思いますが、これについても伺うものです。


小沢 隆県土整備部長   お話にもございましたように、本年4月に、道路法施行令の一部が改正され、放置自転車対策の推進を図る観点から、道路管理者が道路上に自転車駐輪場を設けることが可能となったところでございます。 お尋ねの所沢駅西口にあります県道の歩道上に、駐輪場を設けることについてでございます。
 それにはまず、市が条例により、市内8箇所の自転車放置禁止区域を指定した主旨や目的との整合を図る必要が不可欠であります。
 また、駅周辺における駐輪場の配置状況、規模や利用者数を把握し、駐輪場設置の適否を判断する必要がございます。
 さらに、設置することによる周辺施設への影響や、公安委員会との調整も必要でございます。
 加えて、道路法により道路付属施設となります駐輪場は原則無料とされていることから、御提言の有料化や管理主体についても課題でございます。
 これらの課題につきまして、まずは、放置自転車対策を総合的に実施している所沢市と研究してまいります。