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予算特別委員会の教育関連質問
平成18年2,3月議会 教育関連質問
新規事業について
埼玉師範塾と知事、教育委員
○知事が埼玉師範塾の理事長に就任するというが・・・また、某教育委員が理事長になるというが、中立であるべきではないか。また、塾生になるにはいくら必要か知っているか?
答弁)知事
塾生になるための費用は知らない。私が聞く限りでは杉並や福岡でも関わっており、特段問題はないと思っている。
親学の導入について
○新年度導入の「親の学習プログラム」に対してどう取り組む決意か?
答弁)
これまで子育て中の親を支援するため「子育てアドバイザー」や「乳幼児子育て相談」や就学時検診で「子育て講座」なども実施してきた。しかし、来てほしい親は来ないという現実もあった。そこで考えを変えて中央教育審議会では親になるための学習の必要を言いはじめ、中高校生を対象にということになった。そこで、県では18年度「親の学習」の研究開発、推進をする。
○学校教育が芯を失い迷走している。18年度は「親の学習」をするという。「親を教育する」という面と「親になるための教育を(子どもに)する」という面があるらしいが、本来学校でやるものなのか!基本に戻るべきではないのか?
答弁)
稲葉教育長
家庭教育がこのままでよいのか、という議論が高まっている。また、学校と家庭の連携の必要も論を待たない。その中で学校からも「親としてこういうことをやっていただきたい」ということを発信する必要がある、ということだ。また、中教審でも、家庭教育を課題にしている。その中で、乳幼児を抱くなどの経験も少なくなってきているので、意識的に子育てを教える必要もいわれている。そこで新年度に事業化した。
○知事はどう思っているのか?
答弁)知事
子育ては大変かと聞かれれば大変に決まっている。しかし、そこに喜びもあること、そして、大変なことを喜びとするモラルにしなければならないとも思う。そういう意味で事業を実施して欲しいのだ。
ことば力向上推進事業
○新年度事業にある「ことば力向上推進事業」とは何か?
答弁)教育長
県立高校のことば力推進向上事業とはプレゼンテーション能力やディベート能力育成のための事業で、まず、実態調査をし、そこからテーマを定め、研究を行うつもり。NHK、東京外国語大学、国立教育政策研究所といった専門家の助言をもらいながら進める事業。
教員採用
○教員要請セミナーを始めるが、なぜ県内大学のそれも推薦者に限るのか?
答弁)教育長
まず、今後の大量退職時代に備え、優秀な教員をはやめに確保していくために始めるもの。特に小学校では採用後すぐに担任になる。4年生の実習では間に合わない。3年から参加してもらい、子どもになれてもらう。また、推薦にしたのは、セミナー参加者は必ず教職を受ける人物でなければならないからだ。県内6つの大学の推薦60人を人間力を高めるカリキュラムを組んで鍛えていく。
総論・教育のあり方について
○「教員から教師へ、そして恩師へ」をモットーに原点に返り取り組むべきと思うがどうか?
答弁)教師は現実から逃避することなく、課題解決のため全力で当たっていくことが求められる。また、教師を志した原点に返り、子どもと正対して取り組むよう強く訴えてまいる。
○人事評価制度を18年度からやるが、全高校で生徒による授業評価をしたらどうか。
答弁)人事評価は生徒指導や教科指導での能力や実績を客観的に評価するようにする。今、県立高校65校で授業アンケートをし、生徒の声を取り入れているが、それを他の高校で進めて生きたい。ただ、それを人事評価に結びつけるのには課題もある。検討させてほしい。
○生徒による授業(教師)評価が行われている。これは教育のあり方を根底から崩すものだ。やめるべきではないか!
答弁)教育長
教師の本領は授業であり、授業評価を生徒に聞くことも必要だと思う。ただ、それを人事評価につなげるのは慎重にしたい。また、師弟関係が崩れる、指導に遠慮がでるなどの問題があるので十分留意が必要と思う。
○何のために校長がいるのか。何のために教頭がいるのか。生徒に授業評価をさせることは部分的に指導が改善されたとしても、教育の関係、大きな部分を壊してしまうものである。だから、どんな形であれおかしいし、教育の迷走の典型である。
答弁)教育長
生徒による授業評価は、16年度で30校くらい、17年度現在65校くらいがやっている。ねらいも、教師を一方的に評価するのでなく、むしろ、生徒自身に対し「あなたは予習復習をしていますか」も含んでいる。しかし、指摘される師弟関係等教育のあり方に影響が出る可能性もあるので、その点について機会を見て検討していきたい。
○一番心配なのは、「先生の授業も評価できるのだ、と子どもが思い込んでしまうというか、思い上がってしまう」ことだ。知事はどう思うか。
答弁)知事
教育委員会は行政委員会で知事側から独立しているからコメントはしづらい。勉強は楽しくない、つらい。しかし、つらいことを克服することでいい社会人になれる、というそんな工夫しないといけないと感じる。
○教育においては、生徒が先生を評価するのではなく、先生が生徒を評価するということだけでよい。もう一度考え直していただきたい。
○教育力の向上のために今後の取り組みと方向性は?
答弁)
学校、家庭、地域の三者が役割を果たさねばならないがその先頭が学校である。「3つの達成目標」に取り組むとともに、教員の資質向上のため平成18年度から20年次研修を加えた。また、家庭の教育力が下がっているので、モデル的に「元気な学校をつくる地域連携推進事業」を実施し、「学校応援団」を組織し、「ふれあい推進長」を置き、地域が学校を支える仕組みづくりを模索している。このモデル事業の成果を踏まえ施策を展開していく。
本当の子育て支援とは・・・
○ゼロ歳児保育、延長保育、休日保育と保育の拡大をしてきたが、それは大人の論理によるものであって、本当に子どもの側にたった施策ではないと思う。見解を伺う。また、「子育てコバトンプラン」は子育てを自分でしていくことを支援していくことになっていないか。子どもの視点が大切ではないか。
答弁)知事
子どもの側からすれば、しっかり抱く、そして、しっかり大地に降ろす、である。見守ることが大事。しかし、四六時中観ていても見守っていない親もいるし、その逆もある。議員の指摘はしかし、常に肝に銘ずべきことである。
○少年非行、少年犯罪の増加には幼児期の育て方が影響すると思うがどうか。
答弁)知事
幼児教育に限らず教育自体が問われている。中教審でも検討されているが、埼玉県、市レベルで保育のあり方を考えていく。その際子どもの視点に立って作業をすすめていく。
ジェンダーフリーについて
○ジェンダーフリーの言葉を「男女共同参画推進プラン2010」で使うのはおかしいのでは?また、行き過ぎた性教育や男女混合名簿、男女同室着替えなど教育現場に弊害が出ている。自民党の調査チームによれば戸田市の子育て講座の事例も挙がってきた。どう考えるか?
答弁)知事
男女共同参画づくりは大切だが、ひな祭りや武者人形がよくないなど誤った考え方もみられる。男女混合名簿も混合にする必要はなく、男女別に読み上げればよい。わざわざ混乱させなくても十分共存して営むことはできる。いたずらな性教育も好ましくない。男女共同参画プラン2010の見直しの中でこれらを見直し、健全な表現に変えるべきだと思っている。また、議会で、県としてはジェンダーフリーという用語は使わないと答弁している。18年1月にも内閣府から「ジェンダーフリー」の用語の使われ方について通知がきている。
答弁)教育長
教育現場に混乱がないか調査するよう国から依頼があり、男女同室宿泊や混合騎馬戦等について調査中。それを分析して、市町村教委や校長会には十分な配慮を要請していく。戸田市の事例には改善を要請した。
総論・
○知事の描く教育像は? また将来像について伺いたい。
答弁 知事)
基本的には教育委員から出されたものを支援するのが役目だが、夢や志を持つことが大切で、それを持つために学力、規範意識、体力を必要とする。義務教育の場でそれを学んでもらう。そして、遠慮することなく、国県は夢や志について、人は社会のため、自分のため、共通のために生きていることをきちんと教えてよいと思っている主な事業は、知事就任時の共通認識事項「家庭、地域の教育力が弱まった分学校での教育も困難になった。」をもとに、「3つの達成目標」と「埼玉の子ども70万人体験活動」「中途退学対策」「ふれあい推進長」や「学校応援団」を組織化する「元気な学校を作る地域連携推進事業」だが、一生懸命バックアップしたい。
○県の教育施策はもっと知事の方針を反すべきだ。
答弁 知事)
相対的に子どもも学校以外にいる時間が多くなっている。そうはいってもプロ集団は教師のいる学校。親になってほしくない親を持ってしまった子どもも教師によって救われることもある。家庭、地域もそうだが、まずは学校にがんばってほしい。ただ、教育委員会は行政委員会。知事は自制的で良いと思う。意見交換をしながら良いものを作っていく。応援していく。一緒になって取り組んでいく、そういう考えである。
○同じ趣旨で、幼、小、中、高が連携を深めるべき。何かやっているか。また、親の学習というが、若い世代に早い段階から親になるための教育が必要ではないか。また、知事部局の子育て支援策に積極的に教育局も関わっていくべきではないか。
答弁 教育長)
連携はとても大切。小学校の学級崩壊は保育園、幼稚園の問題でもある。中学校の不登校の問題も小学校の情報を十分把握していたかにかかることも多い。高校の中退も中学での情報を高校側がどうつかんでいたかによるところもある。それらについて「学校間連携事業」をして検討中だ。教育局としては。「親への教育」は小学校段階から。よって福祉部、産業労働部と連携し子育てアドバイザーの情報提供や企業で働く親への出前講座などで実施してきた。これからも推進すべく検討したい。また、幼稚園を所管する知事部局の学事課、保育園を所管する知事部局の子育て支援課と連携、協力して手引書を作ったり、幼稚園の研修会をしたりしている。
○この4年間にわたりとりくまれたさいだいの成果は? 今後どういう点に重点をおくべきと思うか。
答弁)
これまでの4年間、教育長として議会の皆様にいろいろとご指導いただき感謝している。まだまだ課題は山積している。これからも知事そして議会の皆さんの意見を聞いて、県民にとってどういう方向性が一番いいか、ということを敏感に感じ取って教育行政を展開してまいりたい。
○子どもの健全育成に団塊の世代活用をしたらと思うが、どうか?
答弁)教育長
地域、保護者、学校の連携がいわれているが、その際学校が中心になるというのがポイントとなる。ふれあい推進長をおいて、学校応援団を組織する試みは5つの市と町、小学校7校で実施中。この事業を拡大していきたい。
○大学が都心回帰を始めている。県としても対策を講ずべきではないか。
答弁)知事
確かにそういう動きもあるし、また、埼玉にこれからできる大学もある。埼玉の魅力でとどまっていただくよう東京事務所で連携を取り、新たに進出したい大学に準備ができるような体制づくりをしたい。
義務教育(採用・研修の仕方・道徳・部活)
道徳
○今の道徳教育には目標とすべき項目が明確になっていない。教育勅語に示されたような項目を柱立てにすべきではないか?
答弁)知事
今の学習指導要領に示した道徳の内容も小1,2年で15,3,4年で18,5,6年で22,中学で23の項目がある。ただ、項目が長く何を言っているか分かりづらい。一方、教育勅語の方はとてもわかりやすい。自分としても今のは心にしみいらない、分かりづらいものだと思う。こうした議論はいつの世にあっても大切だと思う。
部活動
○教育長にとって魅力ある学校とはどんなものか。また、公立学校の運動部活動の指導者の少なさをどう感じるか。
答弁)教育長
魅力ある学校とは子どもが毎日きて、成長している、仲間がいる、これで世の中に入ってもやっていけると最後は思える学校である。運動部については部の数は減っているが、加入率は減っていない。指導力を持った指導者を確保することが大切なので、外部指導者の派遣も力を入れる必要がある。
○自分はやはり運動部活動の指導は教員が当たるべきと考える。部活をするメリットを与え、評価もしてやれる仕組みを作るべきだが、どうか。
答弁)教育長
運動部活動は生徒にとっても、教育活動にとっても重要である。その重要性を認識して指導に当たるべき。なお、専門的な指導ができるかどうかが課題である。多くの教員が指導にあたれるよう校長会に呼びかけ体制整備していきたい。
採用・研修のあり方
○教育局が主体になって東京のように教師塾を開け。
答弁)東京都では平成18年度から「東京教師道場」を開き、授業力向上を目指す。埼玉県は新任研修、10年次研修に加え、県独自で5年次研修をやっているが、18年度からは20年次研修をし、リーダー育成に資するつもりだ。
○新任研修で先生が出張してしまい子どもに影響が出ていると聞く。校内で十分ではないか。
答弁)教育長
初任者研修は法定研修。新任の担任割合は小学校は100%、中学校では30%。出張日には非常勤講師を充てて対処している。新任に集中しないよう公務分掌を軽減してやるよう工夫しているところ。研修を夏休みに実施するよう市町村教委とも相談しながら検討して参りたい。
○校長は教員を育てるのも役目。授業を観たりしているのか?
答弁)教育長
学校では実践されているものと思っている。
小学校の英語教育
○英語も大事だが、やはり小学校で国語算数ではないか?
答弁)知事
国際社会になればなるほど日本人としての素養が大切になる。要はバランスだ。国語がしっかりできているのなら英語にも手を伸ばせるだろうが。藤原雅彦教授のことばは傾聴に値する。福沢諭吉始め明治の賢人たちは決して英語がうまかったからそうなったというわけではない。
PTA活動
○PTA活動は学校、地域の連携の上でとても大切である。それに取り組む教員がきちんと評価されるよう仕組みを作って欲しいがどうか。
答弁)教育長
地域と連携するのに一番の相手はPTAだと思う。PTAかつどうに参加する教員にはそれなりに評価するよう考えている。
○PTAは大切だ。どう認識しているか。また、県職員がPTAに参加はしているのか。参加を促す仕組みはあるのか。
全国初で職務専念義務免除を適用してやってはどうか。
答弁)教育長
PTAは学校、家庭、地域の連携においてとても大切。そこで、県は県PTA連合会との共催で役員さんの研修会を開いたり,PTA研究大会に対する指導・助言や情報提供などしている。より連携を深めていくよう考えたい。また、県職員のPTA参加については、把握していないがかなり低いのではないか。教職員については把握しているが、PTA役員になっている教職員は3,4%であり、これも低い。自分の住んでいる学校のPTA活動に関わることは、ひいては自分の勤務学校の活動にもよい影響を与えると思う。どういう方法でより関わっていけるか検討していきたい。
答弁)知事
ユニークな提案だ。知事部局ではPTAの役員は4,6%だと判明している。本気でやるなら、まず隗より始めよ、ということだろう。検討させていただく。
学力低下について
○授業時数削減が学力低下につながっていると思うが、どう対応するか?
答弁)教育長
字数削減が学力低下の要因の一つであることは間違いない。ただ、学習週間が他国に比べ確立されていないこと、ハングリー精神がなくなったことも原因と思う。時間割編成を工夫したり、午前中に国語や算数、午後に実技をしたり、朝や放課後の時間をドリルに当てたり工夫しているところ。なんといっても「3つの達成目標」をそのために開始した。1月にそれを行う。分析して改善策を講じたい。
○学力低下の原因は何か? どう克服するか?
答弁)教育長
OECDの2003年実施の調査で数学が1位から6位に。読解力が8位から14位に。問題解決能力は4位になっている。学校時間以外の勉強時間は週当たり6,5時間だが、OECD平均は8,9時間。こういうことから学習時間の少なさが原因の一つ。3つの達成目標は基礎力をつけるのに目安となるが、きちんとやらせて検証し基礎学力をつけさせていきたい。
校長のリーダーシップ
○校長の意図する学校を実現するため、もっと人事権を持たせてはどうか?
答弁)教育長
県教委が人事権を持つが、それは市町村の内申を待っての話、その内申には校長の意見を付すことになっている。県立高校などはフリーエージェント方式など始めたが、他県では市町村小中学校で公募制も取り入れたところもある。それは市町村教委の判断なので呼びかけていきたい。
○県立高校の校長のリーダーシップは大事である。どう確保するか?
答弁)教育長
管理職を補佐するため主幹を平成17年度から配置した。また、全学校に企画委員会を設置した。さらに大規模校には複数教頭を配置し、校長が必要とする人材を集めるため16年度から教員人事応募制度を始めた。そういう方法でやっていく。
○各校長の成果を数値化する必要がないか?また、校長の資質に欠ける者はいないか?
答弁)教育長
現在「学校自己評価システム」を導入している。これは年度当初に学校が取り組むべき課題を設置し、明らかにし、一年後その成果を図る仕組みである。年度当初と年度末の二回、教育委員会で校長をヒアリングし成果を把握しているが、そこに数値で把握する方法を検討していきたい。また、校長の資質だが、面談を行っていて疑義をもたざるを得ない人物もままいる。
○学校評議員制度をもっと活用すべきではないか?活用状況と効果を伺いたい。また、年度当初の運営方針作りの段階から評議員も交えて作ったらどうか?
答弁)教育長
平成13年度から導入し始め、18年度に全校に設置を予定。効果は地域に開かれたと教師が意識する度合いが高まり、それによって学校経営や運営の見直しのきっかけになっている。経営方針作りにおいては、校長のリーダーシップのもと、できるだけ地域の方々に参画いただき、協力も得ていくのが望ましいと思う。
○教員の評価制度について、自己申告提出を拒否した4人にどう対処したのか?
答弁)教育長
新しく導入した制度なので全教員に理解されている段階では、まだない。自己申告は当初は100人程度が出したくないと意思表示があった。その後校長が趣旨を訴えて説得に当たった。それでも4人は提出しなかったので未提出者に対し処分をした。
○校長の在任期間は3年となぜ短いのか? 裁量権、人事権を強化し、任期を長くする必要があるのではないか?
答弁)教育長
小中学校の校長の在任期間は原則3年以上とし、長期化を進めることになっている。一方市町村教委によっては、長すぎると停滞するので短くする場合もあり、今の平均は3,0年となっている。人事権は県にあるが、市町村による内申を基にしてあり、市町村には校長の意見が付せる仕組みになっている。より一層反映されるように方策を考えていきたい。
また、学校予算については県内20団体ほどで運営経費の一部を校長の申請に応じて配分する仕組みがある。他の市町村にも周知していきたい。
高校の再編整備について
○進学を目指すところ、就職を目指すところ、その両方を目指すところと方向性を見極めて再編されるべきだが、どうか? たとえば面倒見のよい学校であるとか、そういう特色ある学校も数だけで廃止というのはおかしい。つまり、再編整備は学校数の適正化という面ばかりでなく、やはり子どもの適正をのばすために行うという観点を忘れるわけに行かない。どうか?
答弁)教育長
地元の意見をよく聞きながら委員お話の通り再編整備に努めて参る。
高校中退の問題について
○高校中退をなくすために、目標を定め、体験活動を入れるべきと思うが、どうか?
(自民党代表質問)
答弁)
平成16年度の高校中退率は2,9%で、全国平均より0,9%悪い。平成20年度に2,0%以下にする目標を立てた。中退防止のために中学の進路指導のあり方、入学者選抜方法の改善、中高の接続のあり方、入学後の適応指導に力を入れる。体験活動をさせて学校に適応させるものとして17年度の鶴ヶ島高校の例では、1年制全員を5日間職場体験させることで、ルールの大切さ、進路を意識することの必要性を理解した生徒が増えて、中退者は20%減った。平成18年度は5校指定する。また、非行生徒の中退阻止についても立ち直り支援のための体験活動を別途5校指定する予定。そうやって中退を減らす。
○中退を減らすため何をするか。(公明党代表質問)
答弁)
(自民党に答えた趣旨のことを述べたあと、)今までも、中学での「ふれあい講演会」をしてきたが、今後、小学校から進路意識を啓発させる資料を作り、「キャリア教育」を進めていく。また、今までも中高連携として県内5地区に「進路指導対策協議会」があるが、成果が十分ではないので、今回、「埼玉県高等学校教育振興協議会」に中高の望ましい接続のあり方を諮問した。秋には答申をもらえるので具体化しキャリア教育のいっそうの推進を図り、中退防止に努める。
(藤本感想)
キャリア教育の推進といったって文部科学省の方針を受けたに過ぎない。県の施策は国に沿ったものしか出ない。国、県の関係はそういう意味で地方分権では全くない。一方、首長のマニュフェストに教育をいじくるのがうってつけだからか、市町村は勝手にやりだしていて、ここだけ分権化というか、やりたい放題が進んでいる。県も金がないから市に強くは言わないし、私から言わせれば責任逃れをしているようにも聞こえることが多い。教育は中央集権でよい。変な縛りばかりを強くするのでなく、創意工夫を認めてやる中央集権が良い、と思う。
さて、主題がそれてしまった。
中退率をなぜ問題にするのか? まず、高校はどうあるべきか、を考えたらそんなことは問題ではない、ということになぜ議員たちは気づかないのか? そして、中退率の持つ本当の意味、隠れた原因をなぜ言わないのか。
高校はまず、「学ぶところ」である。しかも義務教育ではないから、自ら志願して学ぶところなのだ。
現在少子化で高校があまっていて、定員に満たない場合は全員合格にさせるべし、と教育委員会が部下である校長に通知を出している。中退の諸悪の根源はここにあるのだ。がんばる気がないのに合格してしまった生徒は、学ぶ意志もないし、ルールには従う気もないし、目的もないから、早晩辞めることになってしまうのだ。
そのことを自分は過去に2回も指摘してきた。質問のたびに、「校長に権限がある、と徹底させていきます。」と答弁はしてくれる。しかし、同時に、「でも全員合格にさせるべきと教育委員会は思っていますよ。」と通知もし続けている。
高校はどうあるべきなのか。
その原点に立ち戻ろう。
全員合格にしてやる・・・それは義務教育の責任である。
高校からはたとえ定員に満たなくても「不適格な生徒は不合格にする」のが大人の責任である。どこの社会でもそれが社会の常識である。その社会の常識があるから、それを前提にして子どもたちは努力を始めるのだ。
もう少し言おう。
教育局の責任は「まじめに学びたい生徒に学べる教育環境を保証してやること」だ。
それを放棄してはならない。絶対評価を導入したのだからなおさら、高校で学べる学力や気力があるかないか、を絶対評価してやればそれでよいのだ。教育局はその任務も放棄している。
学校側の立場では合格にはさせたくない、でも、教育局の立場では全員入れさせるべきと、いわねばならない。裁判になったら困るから。これが実情である。
立場なんかでものを言うのはもうやめよう。指導する立場、上の立場の教育局が腹をくくって、保身を考えず、行動しないから、教育は翻弄され続けてきたのだ。
それにしても奇怪なことがある。この中退問題については議会質問をする前の参考意見を聞かせて、というかたちで既に2人の議員から、2度にわたって意見を求められたことがある。その度に私は入試時点での問題こそ根源、と思っていることを全て話した。しかし、2人の議員は2人とも私の話した意見は全く触れず、結局高校の教育態勢が良くないのではないか、という趣旨で質問を展開された。
いったいどうしてなんだろう。なぜ、2人が2人とも、そうされたのか。私の意見は奇異に感じるのか。間違いと思うのか。それとも、受けないと思うのか・・・。
どちらにしても、自分には不思議なのである。
○高校に行く気がないなら中学卒で社会に出るのもいいことだともっと生徒や地域に知らせていく。そして、また、就職の後、高校に入りたくなったら、そのとき受け入れやすくしていくべきではないか。
答弁)
高校中退者には、とりあえずいく、という子が多い。本当は働きたいのか、学習したいのか、子どもと真剣に菜って取り組むべきことだ。議員指摘の指導のあり方も「高校教育振興協議会」に検討をお願いした。学びたくなったときの受け入れをどう保証するかは課題だが、パレットスクールの人気もそれを表していよう。整備していきたい。
各論
かるた等
○「彩の国21世紀郷土かるた」は渋沢栄一翁に対し失礼な扱いなど問題があることを既に指摘したはず、直すといったがどうなったか。
答弁)教育長
「埼玉県子ども会育成会連絡協議会」が発行しているのでそこと協議し、検討することにした。18年度からこのかるたは使用するが、地区大会、支部大会、県大会でアンケートをし、意見を聞き、検討していく。
○全県規模で家庭訪問運動を実施したらどうか?
答弁)
家庭訪問は校長の判断で実施されている。タイムリーで心の通った、こどもを元気にする家庭訪問のあり方について校長研究協議会や教育長研究協議会の場で重要性を訴える。
○国際理解教育の充実を。
答弁)
平成7年度から短期交流をするインターリンクス事業を展開し、延べ336校、約1万人を派遣し、県立高校26校も姉妹提携を結んでいる。しかし、語学学習に偏りがちなのでホームステイを通した異文化理解体験をする新事業をする予定。また、外国で取った単位を国内に適用させたり、留学しやすい環境を作ってきた。お話の(財)AFS日本協会などの団体と連携して検討もしていく。
○指導力不足教員が埼玉は7人、東京は16人、神奈川は54人だと聞く。もっといるのではないか。県立高校の教員の質向上のため、今教師の平均持ち時間16,5時間と聞くので、18時間にして、ベテランの教師の場合、増えた1,5時間を他の教員の指導に当たらせてはどうか。
○答弁)
さまざまな学校、さまざまな状態があり、検討してみる。
○昨年末、公正取引委員会は定員超過した分は、次の年に補助削減するよう警告したという。埼玉もそうしているらしいが、どうか。
答弁 総務部長)
次年度補助算定に当たり、大幅にその年超過して生徒をとった学校に対しては、割り落として補助交付している。
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