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No.72
平成17年7月22日
自民一期生による環境部門視察
1.太平洋セメント
(感想)全く驚いた。セメントが焼却灰などを混ぜてもできるから、受け入れ先としてもよい、とは聞いていたが、こんなに受け入れ可能だったとは。
県内の市町村の清掃工場焼却炉からでる焼却灰と煤じん(飛灰)1/4をここ、熊谷の太平洋セメントで受け入れてくれているのだ。h17年度の予定では、21団体55市町村から焼却灰48500t、煤じん13000t計61500t受け入れる。日高市などは家庭系、事業系すべての一般廃棄物を年14800トン、1トン39000円で受け入れてもらっている。
ふつうセメントは石灰石と酸化鉄と粘土を原料として、一定割合で混ぜて、ブレンドし、それを熱で焼成し、クリンカーと呼ばれる大きな石ころ大の固まりを作り、それに少し石膏を混ぜて粉々にして作られる。その原料として、焼却灰や飛灰も混ぜてしまっても平気なのだそうだ。今はセメント原料280トンに対し、廃棄物(焼却灰や飛灰)80トンを混入してセメント原料にしているが、エコセメントというものになると、半分を廃棄物で賄っても平気なのだという。もちろん、セメントのJIS企画に合うように塩素分を取り除いたりしての話。
この事業は平成13年7月から始まった。県は熊谷市とともにその研究に力を貸したそうだ。
具体的なリサイクルとしては、焼却灰は1トン22500円、煤じんは6万円で受け入れている。(県の最終処分場の焼却灰受け入れは1トン18000円)原料として焼却灰、煤じんを受けるほか、燃料として灰プラスチック、廃パチンコ台、廃タイヤ、木くず、廃畳も受け入れている。なお、所沢市は西部清掃事業者が流動床炉なので、この事業には参加していない。
2.埼玉県環境整備センター(寄居町三ヶ山)
県の最終処分場(埋め立て)環境整備センターは昭和63年2月にオープン。
総面積97.7ha。埋め立て用地26.8ha、公園用地15.6ha、彩の国資源循環工場用地19.2ha。
サンドイッチ工法、管理型処分場。
一般廃棄物と産業廃棄物を受け入れ、最終的には合計271万トン受け入れる計画だ。平成16年度までに108万1156トン受け入れた。ゴミ埋め立て量は平成13年をピークに今は減っているという。受け入れは今は半分が焼却灰、25%が不燃物、もう25%が廃プラだそうだ。
埋め立て手数料は焼却灰1万8000円、不燃物1万7000円、燃え殻、鉱さい1万8000円、廃プラ、ガラス、コンクリ、陶磁器くず、がれき類
1万7000円(H16.4から)
(感想)三ヶ山には市議会議員になっての7月に視察して以来、10年ぶりの訪問になった。あのときは、僕が企画をし、所沢市の最終処分場として、県の寄居三ヶ山、民間の草津と、野木町のRDF化して燃料として利用する施策を視察したのだった。
10年前に比べ、埋め立て完了地が公園になっていたり、資源循環工場群が建設中であったりして風景は変わっていた。地元県議の石渡議員の話も考えさせられた。ここは、昭和50年に話が持ち上がり、昭和63年オープンまで10年間反対運動が行われたのだそうだ。県民みんなのために作らせようじゃないか、と言ったことから「やつは賛成派だ」とののしられ、しかし、条件闘争を通してグループのリーダーに推され、県相手に交渉をしてきたのだそうである。企業誘致と埋め立て完了の暁には公園施設が整備されるなど地元の人々もそこに頼みをかけて県民の福祉のために土地を提供したのだそうだ。途中、バブルの頃はグリーンバレー構想といって周囲にホンダや有名企業がやってきて、土地の雇用が潤い云々という計画もあったそうだ。しかし、それもつぶれてしまった。今は、はやく循環工場を完成させたい! という思いだそうだ。
ダイオキシンかまびすしき折、所沢の廃プラがトラックから飛び、「所沢のゴミくるな」と受け入れ拒否運動が起こったなあ、と懐かしさ半分で軽い感慨に耽っていた自分に比べなんと重々しい経験か・・・。
議員には隠された歴史がある。そのことについて語るとき、裏打ちされた実践は議員をして誰にも何も言わせぬ重みと風格を作っている。そう考えた。
3.彩の国資源循環工場(西部環境整備センター内)
この用地には大きく2種類に分けられる。
@PFIによる運営方法
A県が土地を貸し民間が自由にリサイクル工場を運営する方法だ。
@PFIの手法は、
a工場用地造成事業と公園、研究施設について
bサーマルリサイクル工場施設について
使われている。
bは設計、建設、維持管理、運営を一緒に丸ごと県から委託し、25年契約で運営を行わせる方法(県の支払総額47億8000万円)
bは県は一銭も出さず設計、建設、運営まで20年契約で民間にやらせ、その代わり収益も民間のものとする独立採算方式である。
どちらにしても県の土地を借地してさせているので借地料も62億円(25年間)入ってくる。
A県有地に借地させリサイクル工場を運営させる事業
は8企業と行う。2社が操業開始、2社が工場完成になった。18年6月には全社操業開始予定。9社は皆リサイクル工場で、廃棄物を固形燃料、肥料にする、蛍光管を分けてガラスと金属を取り出す、建設廃材からアスファルトを作る、焼却灰から砂を作る、発泡スチロールからペレットを作る、下水汚泥から有機肥料を作る、などの事業である。
この資源循環工場は参加企業9社平均で再資源化率93%。再資源化率の県平均をこの9社で5.9%引き上げた。初期投資450億円で年間売り上げ139億円。常用雇用は260人である。ダイオキシンも特別に国の基準より100倍厳しく、排ガス規制は0.01ナノグラム/立米にした。
○見学した工場
●「オリックス資源循環株式会社」(PFI)による発電施設
RDFを融解し、ガスを取り出し、それに何かを混ぜてガス化して燃やし、タービンを回し発電する。寄居町の総消費量の1,5倍、8000キロワットを発電し東京電力に売る予定。
●「エコ計画」によるRPF工場と、肥料製造工場
燃えるゴミをうけいれ、燃やして自己発電し、その電気を使い機械を動かす。汚泥を焼却熱で乾かし、肥料を作る。廃プラを熱圧縮してRPFを作る。
廃タイヤも燃料として使う
(太平洋セメント)
セメント原料が混ざりながら
頭上の巨大な筒の中で焼成される。
(太平洋セメント)
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